今回の厄介者

ムラサキウニ ~海のブルドーザー~

特徴

生物

『ムラサキウニ』
ホンウニ目ナガウニ科ムラサキウニ属で、殻径6cm,殻高3cm程。体表、とげともに黒紫色をしているのが特徴。産卵期は6~8月。卵巣は塩漬にして食用される。

原産地

本州中部以南、中国南部、台湾に分布する。

問題

主に海藻を食べて生活しており、大食漢として知られ、海藻を食べつくす「磯焼け」の原因となる。健康的なムラサキウニは食用にされるが、「磯焼け」の海にいるムラサキウニは飢餓状態であり、成長不良のため身が少なく食用にされないため、買い手がつかず、漁師たちも獲らないため、数が増え続けている。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

ウニは波や天敵から身を守るため、岩をかじって穴をあけて、その穴や岩の隙間に潜んでいる。

潜んでいるウニをイソガネというかぎ状になった漁具で岩から剥がして捕獲する。
※ウニの採捕は神奈川県(水産課)の同意を得て小坪漁協立ち会いのもと行っています。

養殖

三浦市で栽培されている特産の春キャベツの捨ててしまう予定の物を分けて頂き、それを餌にムラサキウニを美味しく育てる。
『グリル厄介』の新たな試み、『厄介者養殖計画』がいよいよ始動!

ウニリーヒルズ

養殖に使う水槽は、城ケ島漁協の直売所で、活魚を入れていた船型(ふながた)の水槽。
側面がガラスになっているため、ウニの観察にもうってつけ。

この水槽に、ウニが大好きな隙間のあるコンクリートブロックを沈め、隙間と日陰を作る。
さらにもう半分には、自然の岩を沈め、本来の海に近い環境を作った。

釣り堀の飼育用ポンプで、海水を24時間流し続けることで、水の流れを作り、ウニがエサのキャベツをキャッチしやすいように。
さらに、水面近くだけではなく、下の方にもキャベツが届くように、1分間に140Lの水をくみ上げる海水魚飼育用ポンプを使い、縦の水の流れを作った。

デッドスペースとなっている部分に流木などを設置し、影と隙間を作り、よりウニが過ごしやすい環境に。

ページTOPへ ▲