今回の厄介者

ハブクラゲ ~忍び寄る毒殺者~

特徴

生物

『ハブクラゲ』
立方クラゲ目。初夏から秋にかけて沖縄や奄美地方の海に出現する熱帯性のクラゲで、ハブとはヘビのハブのこと。
最長2mにもなる触手に、ハブの20倍ともいわれる猛毒がある。

原産地

沖縄県全域~奄美群島に生息。

問題

体は無色透明で気づきにくく、餌を求めて自ら泳ぎ、その速さは最大時速7kmとも言われる。
そのため、知らぬ間に、海で遊ぶ子供達に忍び寄り死に至るケースも。
猛毒を持つ触手は千切れやすい上に、切れても毒は丸1日以上持続。
切れた触手がネットやロープにも絡みつくため、地元・漁師にも被害が広がり、毎年、100人近くの被害者が出ている。
沖縄県のビーチでは、クラゲ防止ネットで侵入を防いでいるが、一つ300万円ほどする高価なもので、設置されているのは観光客が多いビーチのみ。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

塩ビパイプ、農業用ネット、LEDライト、L字・T字継手で、『ハブクラゲ捕獲トラップ』を作る。

ポイントは、トラップ上部のLEDライト。
ハブクラゲは、夜、月明かりを求めて進む習性がある。
このライトを使えば、餌を使わず、光だけでハブクラゲをトラップにおびき寄せる事ができる。

ハブクラゲが集まりやすい波が穏やかな所や流れが滞留する岩のくぼみなどに設置する。

ページTOPへ ▲