今回の厄介者

ウツボ ~海のギャング~

特徴

生物

『ウツボ』
そのグロテスクな姿から「海のギャング」と呼ばれる肉食の海水魚。
日本近海の浅い岩礁に棲み、岩の隙間に身を潜める。
空洞(うつぼら)がなまって、ウツボと名づけられたとも。
タコが好物で、エビやカニなどの甲殻類、軟体類の貝も捕食。
四国近辺と和歌山県の一部では食用にされる。

原産地

日本

問題

5年前から黒潮大蛇行により水温が上昇し、温暖な海域を好むウツボが伊勢の海に大量発生。
推定1万匹生息しているとみられ、タコを食い尽くした後、三重県が誇るブランド食材・伊勢えびを食い荒らす被害が。
磯焼けなども相まって漁獲量が激減し、従来の10分の1と試算する漁師も。
最大で1.3mにもなるウツボのナイフのような牙は切れ味抜群、顎の力も強く、伊勢えびを殻ごと噛み砕いてしまう。
アワビやサザエなど貴重な海の幸の被害も懸念される。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部准教授。
准教授として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

【水中ドローン穴釣り】
水中ドローンに釣り竿代わりの塩ビパイプと針を装着、匂いが強いサバを餌に誘き寄せる「水中ドローン穴釣り」作戦。

水中の加藤がウツボを捜索、船上のリチャードと連携を取り、城島が操縦する水中ドローンで近づいて釣り上げる。

ウツボを見つけたら逃げられる前に、三人の息を合わせ、速やかに遂行するのがポイント。


【巨大ウツボトラップ】
ウナギやアナゴ漁でも使われる筒トラップの返しを20個装着した巨大トラップ。

枠組みは海水でも錆びない塩ビパイプ。周りはウツボに食いちぎられないよう金網で。

中にぶつ切りのサバ20匹を入れ、匂いに誘われたウツボが一度入れば、返しによって出ることができない。

この仕掛けをウツボが棲み着く水深5m、岩礁のすぐ横の砂地に複数個設置。

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