今回の厄介者

ハクレン

特徴

生物

『ハクレン』
コイ目コイ科ハクレン属。
体長最大1.3m、体重30kg以上にもなる巨大淡水魚。
体高は高く、側扁。頭部は大きい。

原産地

中国大陸原産。

問題

1878年、食用として日本に移入されたが、日本人の口に合う調理法が見つけられず、放流され、利根川・江戸川・淀川で定着し、繁殖。大量のフンをするため、川の水質が悪化する原因にも。
さらに、時速30㎞以上のスピードでジャンプし、船に乗る人に体当たりして脳震とうを起こす被害も。







今回の厄介者

ブラックバス

特徴

生物

『ブラックバス』
スズキ目に属する淡水魚の総称で、日本では主にオオクチバスやコクチバスを指す。
北米原産の外来種で、日本全国の河川や湖沼に定着している。
成魚で30~60cmの大型で肉食性が強く、他の魚類や水生節足動物、水面に落下した昆虫、カエル等を捕食する。
主に日中に活動し、春から夏にかけて産卵期を迎え、メス一匹当たり2,000~145,000個の卵を産む。

原産地

北米。

問題

1925年、釣り・食用目的で神奈川県芦ノ湖に導入され、1991年に長野県の野尻湖で確認されたのを皮切りに、全国に拡散。 魚食性が強く、在来魚や水生昆虫などを捕食して生態系に深刻な影響を及ぼすことが問題視され、2005年にオオクチバス・コクチバスが「特定外来生物」に指定された。 飼養・放流・運搬などが原則禁止されているが、個人による違法放流が後を絶たず分布拡大が続いた。 国内外で生物多様性への脅威とされ、IUCN(国際自然保護連合)「世界の外来侵入種ワースト100」にも選ばれている。







今回の厄介者

ブルーギル

特徴

生物

『ブルーギル』
スズキ目スズキ亜目サンフィッシュ科。
体長は10~20cmだが、最大で約25cmにもなる。
体高があって扁平しており、全体的に青っぽい黄緑色をしている。
エラ(英語でギル)の後ろ端に黒い斑紋があるのも特徴。

原産地

北米原産。

問題

1960年ごろに食用として日本に移入したが、1980年代にバス釣りのエサとして各地で放流されて大繁殖。
見た目は小柄だが、小魚や魚卵が大好物で、在来種を食い荒らす厄介者。
滋賀県ではモツゴが絶滅した例も。
1度に6万個もの卵を生み、親が近くで守るため、ふ化率はほぼ100%。その結果、爆発的に増えてしまった。







今回の厄介者

ミシシッピアカミミガメ

特徴

生物

『ミシシッピアカミミガメ』
爬虫綱カメ目ヌマガメ科。別名・ミドリガメ(幼体)。
最大甲長28cm。オスよりもメスの方が大型になる。
頭部の両側に赤色の斑紋があり、オスはしばしば全身が黒化。
北海道から沖縄までほとんどの都道府県に分布。
流れの緩やかな河川、湖、池に生息し、日光浴を好んで行う。
オスは伸長した爪をメスの前で震わせて求愛、交尾は春と秋にみられ、5月から7月にかけて1度に2~25個の卵を産出する。
雑食性で藻類や水草、水生昆虫、ザリガニ、エビ、貝類、魚類等様々なものを採食する。

原産地

アメリカ原産。

問題

1950年代にアメリカから持ち込まれ、かつて祭りの縁日で売られていた幼体(ミドリガメ)がペットとして人気となったが、大きくなって野外に放たれることなどで全国的に繁殖。
ニホンイシガメなどの在来種と餌や日光浴場所を巡って競合し、今やその数、全国で約800万匹とされる。
大人の個体は体も大きく、凶暴性もあることから噛まれる被害や、佐賀県ではレンコンの新芽食害等の農作物被害の報告もある。







専門家

加藤英明

静岡大学教育学部准教授。
准教授として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

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