DASH島開拓史

ロープウエー再生計画 決死の“石鎚山ロープウエー"NEW2021/2/14

無人島に運搬革命を起こすべく、男たちは木の枝葉が落ちる冬を狙い、“ロープウエー計画"を再開した。
以前、集落跡から延びるケーブルを辿った際、その終点は頂上付近の尾根まで続いていたが、さらにそこから新たなケーブルが島の裏側(東側)に続いていることを発見した。
そこで、リチャードとシンタローが、まだ未開拓の島の東側の浜から、ケーブルを辿ってみることにした。
それに先立ち、シンタローはロープウエーについて学ぶため、城島と共に、西日本最高峰の石鎚山(いしづちさん)のロープウエーを訪れた。
索道技術士・綾香博美さんによれば、DASH島のロープウエーと石鎚山ロープウエーの基本構造はほぼ同じ。
リフトなどの索道(さくどう)と呼ばれる種類で、起点・終点・ワイヤーロープ・支柱・動力からなり、ゴンドラなどの搬器を循環させて人や物を運ぶ。
ワイヤーロープは、レール代わりにして搬器をぶら下げる支索、動力で引っ張る曳索(えいさく)の二つ。
その終点となる先端には、58tものコンクリートの塊が重りとなり、気温で変わるワイヤーの張り具合を調節していた。
さらに、重量40tのワイヤーロープが山を越えるために、すべて人力で組み上げたという3本の支柱が支えていた。
その構造を自分の目で確かめるには、ゴンドラの屋根に上って、斜面にそびえ立つ高さ61mの支柱のてっぺんへ乗り移らなければならなかった。
そうして、恐怖と寒さに耐えながら学んだ知識を持ち帰ったシンタローは、島の東側の探索でケーブルが山頂まで続いてることを確認。
その道中で発見した朽ちて倒れた支柱、レールの部品、木に埋もれたケーブル、動力となるエンジンを修復すれば、島の東側にもロープウエーを稼働させられると確信した。
一方、港跡に半年前から出没し始めた生き物がいた。
それは、秋から冬に旬を迎えるクロダイ、別名・チヌだった。
餌を求めて浅瀬に迷い込んだのか、60cm級のヤツが二匹。
しかし、食料にしようにも警戒心が強いチヌを獲るのは至難の業。
そこで、シラウオ漁で知られる伝統的な仕掛け“四ツ手網"を作って捕獲を試みた。
まず、4本の竹を束ねてピラミッド型に広げ、繋ぎ合わせた漂着物の網と一体化。
岸に打ち込んだ鉄筋の軸に足場丸太を固定し、先端に滑車を取り付けて、紐で引っ張ると網が上がる仕組み。
おびき寄せるため、チヌの大好物、牡蠣とムラサキイガイの殻を砕いて網の中央に撒き、スタンバイOK。
チヌが網の上に差し掛かったタイミングで一気に引き上げる作戦だったが、捕れたのはなぜか数匹のクサフグのみ。
折角なので、都内のフグ料理の名店で捌いてもらうことに。
クサフグはトラフグより強力な毒を持ち、食べられるのはほんのわずかな身だけだが、それでも食べ応えを重視して、作って頂いたのは湯引き。
その美味しさに感動した松岡はフグの調理師免許取得に意気込みを見せたが、シンタローは難色を示すのだった。

“弥帆(やほ)"を装備した帆船で再び航海へ2021/1/24

船長・太一は、乗組員の松岡とシンタローを招集した。
これまで、様々な改良を重ねてきた帆船・ディーノ号。
DASH島の特産物を積み、新たな島へ物々交換の貿易航海を目指してきたが、前回は荒波に呑まれ、4kmあまりで断念していた。
そこで船長・太一は、ディーノ号にさらなる改良を加え、今度こそ新たな島への航海を成功させようと目論んだ。
考えたプランは、新たに2枚目の帆を増設し、これまで以上に風を捉えて航行距離を伸ばすというもの。
日本の古典「太平記」にも記される“弥帆(やほ)"を船の前方に取り付ければ、推進力は格段に上がる。
しかも、頼りない船長をフォローするため、後輩のシンタローがあらかじめ一級小型船舶免許を自主的に取得していた。
その知識を生かし、弥帆はシンタローが手早く作り、設置する土台は松岡が仕上げた。
そして、風をより早く捕まえやすい砂浜から出港。
生まれ変わったディーノ号に乗り込んだ海賊たちは、弥帆によって増した推進力に意気揚々と航海を楽しんでいた。
しかし4kmを越えたところで、何隻ものタンカーが往来する海域に差し掛かった。
大型船が起こす激しい引き波に翻弄され、蛇行しながらも8kmまで進むことができたが、あえなく日没を迎え、船長の判断でDASH島に引き返すこととなった。

“味噌灸"と“温石灸"で城島の腰痛は癒えるか?2021/1/17

連日の開拓作業に年末年始の寒波が追い打ちをかけ、城島の腰は悲鳴を上げていた。
長年、城島を悩ませる腰痛を何とかしてあげたいと、弟子のリチャードが提案したのが、味噌を使ったお灸“味噌灸"。
通常のお灸と違い、モグサの下に味噌を敷くことで、味噌の水分が蒸発し、じんわりと患部の奥まで温める。
しかし、島の味噌もついに底をつき、何とか樽からこそぎ取った少量の味噌で試したものの、高温になりすぎて断念。
ならばと、リチャードが次の手、江戸時代から伝わる民間療法“温石灸(おんじゃくきゅう)"を。
お湯で温めた石を患部に置けば、石自体の熱で筋肉を緩め、痛みの原因となる血管の詰まりを解消。
しかも、遠赤外線でその効果が深くまで。
さっそく、浜に手ごろな石を探しに出たが、温石灸に使われる石は、保温性が高いマグネシウムや熱伝導率が高い鉄が豊富な火山岩。
しかし、無人島の浜辺に火山岩は見当たらない。
そこで、浜によく流れ着くという、火山岩より熱伝導率がいい花崗岩(かこうがん)、さらに、民家跡で調達した、保温性が高いレンガと、熱を通しやすい瓦で試してみることに。
すると、花崗岩は熱伝導率の高さから高温になりすぎ、瓦は熱しやすい反面、冷めやすく、温熱効果が薄かった。
そんな中、温石灸に一番適していたのは、レンガだった。
その高い保温性でゆっくり、じんわりと患部を温め、適度な重みが指圧効果も生んだ。