DASH島開拓史

災いを鎮める城島銅像は作れるか!?2020/12/6

 

それは3か月ほど前、松岡の一言から始まった。
奈良の大仏のように、様々な災いを鎮める銅像をDASH島に作る計画。
島の世界遺産・反射炉でアルミを溶かして鋳型に流し込めば、神や英雄のどんな姿も象(かたど)ることができる。
その銅像のモデルとして象るのは、ちょうど今年で50歳を迎える無人島のヒーロー・城島だった。
しかし、照れ屋の城島が自分の銅像製作を受け入れるとは思えず、本人には秘密裏に計画を進めることに。
まず、天然パックという建前で、城島の上半身に溶かしたハゼロウを塗り重ねて型を取り、そこに石膏の代わりの三和土を詰めて、完全な城島のコピーを作り上げた。
そして、そのコピー城島を元に鋳型を作る作業は、鋳造の街・川口で鋳型作りを学んだシンタローが指揮を執った。
下の木枠にコピー城島をうつ伏せで入れ、フルイにかけた締まりやすい山の土で周囲を押し固めたら、麺打ちなどの打ち粉と同じ役割を果たす石灰を振りかける。
さらに上の木枠の内側には、枠を外すときに土が落下するのを防ぐ釘を打ち込み、そこにも土を入れて押し固める。
土が乾いたら上枠を外してコピー城島を抜くのだが、滑車を使って引き抜いた際にコピー城島の右腕が損傷…鋳型の土も崩れたが、何とか修復した。
そして、一度外した上枠を戻せば、鋳型が完成。
アルミを溶かす反射炉の準備は、スタッフが夜通し交代で。
川口から取り寄せた80kgのアルミ材を置いたら火入れ。
木屑と薪で着火し、燃料のコークスで温度を上げて、ふいごで風を送ってアルミの溶ける660℃まで一気に。
そして、ここまで城島本体にバレることなく事を進めてきたが、安全を考慮すれば、溶けたアルミを取り出す作業には経験者の城島を加えざるを得なかった。
しかし、以前の火入れ同様、出銑口(しゅっせんこう)付近でアルミが固まり流れ出て来ない。
そこで城島は、師匠・本勝さん譲りの決断力で反射炉の出口を破壊し、見事にアルミを取り出した。
あとはそれを掬って鋳型に流し込むだけだが、出口を壊したことでアルミが冷えて固まり、鋳型の半分の量までしか注げなかった…。
ともあれ、アルミが冷えるのを待って取り出してみると、思いのほか城島を忠実に象ったアルミ像が現れた。
それを舟屋の一番目立つ場所に据え付け、城島50歳の誕生日に本人にお披露目された。

サルノコシカケ茶をサルノコシカケの盃で2020/11/8

 

この日、シンタローは一人、山の中へ。
探していたのは、DASH島ではお馴染み、煎じて飲めば滋養強壮の効果があるとされるキノコ・サルノコシカケ。
これまで、TOKIOは幾度となく、お茶にして飲んできたが、今回は、後輩・シンタローが、危険な外来スズメバチの駆除を控えた先輩・城島に少しでも精をつけてもらおうと思っていた。
最初に見つけたのは、手ごろなサイズのサルノコシカケ。
高い位置に生えていたが、その身体能力で難なく採取した。
そして、さらに急斜面を登り、横幅約60cm、20年物の巨大なサルノコシカケも採った。
これを小さい方は煮出してお茶に、大きい方は削り出してサルノコシカケの盃を作って、城島に振る舞った。
後輩の気遣いに喜びながらも、真っ黒なお茶を飲んだ城島は、何の効能か異様にハイになっていた。

音が鳴るテンヤでタコを釣る2020/10/25

 

城島はライバルと決着をつけるべく、新たな武器を用意した。
毎年夏ごろ、港跡の浅場に現れるタコを狙って、伝統の仕掛け・テンヤを使ったタコ釣りを敢行してきた。
だが、無人島のタコは警戒心が強いのか、毎度、釣り上げるまでに至らず、しびれを切らしてヤスで突いて獲ってきた。
そこで、城島、サザエ・牡蠣・アワビの貝殻を大量に調達、“音の出るテンヤ"を作ることを思い立った。
実はタコは、獲物が出す音でも反応するため、最も反応が良いとされる500Hz「レ」の音が出る仕掛けを作ることに。
しかし、この島に絶対音感を持つ者は皆無、出来上がったのは、サザエの殻に小石を詰めてテンヤに巻き付けた、「ファ」の音が出るマラカス型のファラカス。
そして、アワビと牡蠣の貝を擦り合わせて「ソ」の音が出る、カスタネット型のカソタネットだった。
この音の出るテンヤを携え、いざタコの漁場・港跡の入口へ。
今回は、いつも不安定な舟をロープで両岸から引っ張り、舟を安定させて万全の戦いに挑んだ。
はずだったが、思わせぶりなタコの動きに翻弄され、新しい武器・音の出るテンヤでは一匹も釣れず。
結局、先輩の一声で、リチャードがヤスで突いてマダコを一匹、獲っただけだった。
DASH島では茹でダコが定番だったが、今回は焼きダコに。
焦がしすぎず、外カリッ、中シットリで、炭の香りのアクセントも効いて、想像以上の美味だった。

DASH島流“ウニしゃぶ"2020/10/11

この日は、TOKIOと後輩2人、初めて6人全員が集まった。
そこで、城島がDASH島の食材を使って“ウニしゃぶしゃぶ"をしようと粋な提案を。
海鮮出汁に濾したウニを溶かし、新鮮な鯛などの白身魚をしゃぶしゃぶ、濃厚な味わいが楽しめる淡路島の名物料理。
さっそく、必要な食材を調達するべく、担当を振り分けた。
大量に必要なウニは、素潜りが得意な松岡とシンタロー、白身魚は本格派の釣り師・長瀬とにぎやかしの太一、出汁をとる食材は、城島とリチャードのカナヅチ師弟コンビ。
ウニ獲りの松岡とシンタローは、島の東側、海藻が生い茂り、ウニが隠れやすい岩場があるエリアに潜って捜索。
シュノーケル初体験のシンタローが苦戦するも、水深5mのポイントではムラサキウニを22個、さらに沖合の水深7mでは幻のウニ・アカウニを10個ゲットした。
一方、出汁の食材を探す城島・リチャードコンビは、南側の岩場でカメノテ60個、イガイ20個を順調に調達。
そして、おなじみひっこくり漁でショウジンガニも捕まえた。
だが、太一・長瀬の魚担当が、あろうことか釣果ゼロ…。
仕方なく、しゃぶしゃぶする具材は生餌のアジを使うことに。
ムラサキウニとアカウニは旬の時期が違うため、身入りに差はあったものの、32個すべてを開ければ十分な量に。
本来は、ウニの身を濾したペーストを出汁に溶くが、急きょ、身をそのまま堪能したいと、出汁と混ぜるだけにした。
魚の具材は、自粛期間中に城島から教授されたというシンタローが包丁を握り、アジを三枚おろしに。
なんとか出来上がった、DASH島流の“ウニしゃぶ"。
しゃぶしゃぶしてみたその味は、横着してウニの身を濾さなかった分、全体的にだいぶ薄味に仕上がった。

リゾラバ20202020/9/27

年に一度の男たちの夏の祭典“リゾラバ“の季節が到来した。
TOKIOも平均44.75歳、今年のテーマは大人のリゾラバ。
さっそく、砂浜で使えそうなものを探していると、今年も何故か長瀬は女性用水着を拾っていた。
さらに、らっきょう漬けらしきものが入った瓶を発見したが、中の酢が保存料の役割を果たし、期待した匂いは不発。
しかし、太一が見つけた中身が真っ黒の瓶を開けてみると、柿渋のような激臭を放ったが、結局、その正体は判らず。
そして、最後に見つけた、船で引っ張って波に乗るウェイクボードを使って、リゾラバを楽しむことに。
とはいえ、無人島にはスピードの出る船はないので、長瀬の発案で、砂浜からボードに飛び乗るスキムボード形式で。
浜から6m先に浮かべたマット目指して、ボード片手にダッシュ、ドロップして飛び乗り、ライディング…するのだが、誰一人として成功せず。
このままでは、撮れ高がやばいと、持ち出したのが、以前、城島が体幹を鍛えるためサップヨガで使った漂着物の扉。
すると、この扉ボードで、Mr.リゾラバ・松岡が決めてくれた。
こうして、今年は大人のリゾラバを大いに楽しんだ。

養殖池のウキクサ除去2020/9/13

およそ100日の自粛期間中、誰もDASH島に上陸できなかったことで、養殖池一面に大量繁殖したウキクサ。
原因は、水を抜き水位が下がったことで、ヘドロの窒素とリンが水中に高濃度に溶け込み、ウキクサの栄養源となった。
水面を覆い尽されたままでは、池が酸欠となってしまうため、この日、男たちはウキクサ除去に取り掛かった。
やり方は、リチャードが以前、ニュースで目にしたという、網を水面に這わせて、大量のウキクサを取り除く方法。
さっそく、漂着物の網と浮きを使って、特製のウキクサ取り網を製作し、池の端から端まで広げて塀の上から投入。
松岡とリチャードが池の中から、太一とシンタローが外から網を引き、途中、生き物の不気味な気配を感じながらも、大部分のウキクサを端に寄せることに成功した。
これを、タモでせっせと掬い出し、腐葉土置き場へ運んだ。
そして、作業10日目、タモで掬うこと721回で、池は元の姿を取り戻し、改めて、池の水抜きが始まった。

大干潮で高級食材を獲る2020/8/30

この日は、潮が最も引く大潮で、普段、海の底である岩場がすっかり露出するほどの大干潮。
潜りが苦手な太一と、カナヅチ師弟コンビの城島とリチャードは、潜らずとも様々な獲物を調達できる絶好の機会と、高級食材探しに繰り出した。
サンゴの仲間・ウミイチゴや、巻貝の仲間・アメフラシの卵などを見つけたが、どれも食用に向かないやつばかり。
そんな中、高級食材への鋭い嗅覚を発揮した太一は、夏が旬の岩牡蠣、幻のウニと言われるアカウニ、さらに、貝の王様・クロアワビまで次々ゲットした。
さっそく、獲れたてのアワビを最も素材の味を生かせる、シンプルな焼きと刺身で頂いた。
刺身は、若手のリチャードには少し硬くて微妙だったようだが、焼きは満場一致で、一同舌を唸らせた。

“丸太押し相撲"で七夕相撲2020/8/16

毎年恒例、夏の大一番、七夕相撲の季節がやって来た。
40代最後、横綱・北村を攻略したい城島だったが、今年はソーシャルディスタンス、例年通りの相撲様式とはいかない。
そこで、城島の提案で、北海道中川町で30年以上続く、「丸太押し相撲」で白黒つけることに。
それは、屈強な男たちが巨大な丸太を押し合い、相手を押し出すか、倒すかすれば勝ちという競技。
勝負は体幹がカギになると、城島は最新の“バンジー式フィットネス"でトレーニングを開始した。
ハーネス代わりに漂着物の漁網を装着、タイヤのゴムチューブとロープで舟屋の天井から吊り下がり、宙に浮いた状態で姿勢をキープすることで体幹を鍛える。
そして、決戦の日。舞台は今年も砂浜沖に特設した5m四方の土俵、用意した丸太は長さ3m、重さ50㎏。
我が子の抱っこで上半身を鍛え、体幹トレーニングも積み、自信満々で挑んだ城島だったが、あえなく7連敗を喫した。
さらに、先輩の無念を晴らしたいリチャードが挑むも敗北。
実は横綱・北村も翌日が彼女の誕生日、絶対負けられない戦いだった。

“無人と化した"無人島の異変2020/8/2

外出自粛明け、106日ぶりに上陸した城島、リチャード、シンタローはDASH島の様々な異変を目にした。
舟屋の側では倒木、水路の一部は崩壊し、養殖計画の池は一面水草に覆われてしまっていた。
そこで、城島・リチャードは森の中、シンタローは海辺を見回ることに。
すると、森の中は前に進めないほど草木が茂り、スズメバチが活動を開始していた。
一方、シンタローは反射炉の無事は確認したものの、豪雨の影響か、地盤が緩んだことによる土砂崩れを発見。
さらに、巨大な落石や、イノシシと思われる屍も見つけた。
そして、開拓に使えるかもしれないと浜で拾った、ボトルに入った謎の液体、韓国語でスパムと書かれた缶詰、中国語のラベルが貼られた容器を持ち帰った。
これまでも、浜で見つけた様々な漂着物は、臭ければ臭いほど、獲物を引き寄せるいいエサとなってきた。
中身を確認してみると、ボトルの液体は魚の腐敗臭が、缶詰は野生児シンタローでも耐えられない刺激臭、中国語の容器は、「腐乳(ふにゅう)」という豆腐を麹で発酵させた中国の珍味であることが分かった。

2か月以上ぶりの上陸2020/7/19

城島は2か月以上ぶりの無人島上陸に、少々不安を抱いていた。
というのも、上陸していない間、日本各地では豪雨被害が多発、また、ステイホームで人気がなくなった市街地に野生動物が出没する事例が頻発していた。
無人島ともなれば、その影響は計り知れなかった。
上陸した城島と後輩たちは、まず、開拓拠点の舟屋へ向かうと、2階の壁板に直径10cmほどの穴をいくつも発見。
どうやら、キツツキの仲間・コゲラの仕業と思われた。
そして、柱にはヤモリの卵の殻がびっしりと張り付き、それを狙うヘビが来ていた気配も感じられた。
さらに、城島が手塩にかけて作った島の味噌や、シンタローに作り方を継承したばかりの保存食のヌタウナギもカピカピに。
一方、波風に晒される浜ではトロッコが錆びつき、洲では和製コンクリート・三和土製の水路も一部が崩壊してしまっていた。
島の東側にある神社には、大きな損傷は見られなかったものの、すぐ側の養殖計画を進めている池は、一面がウキクサと呼ばれる水草に覆われていた。
これでは、生物は酸欠を起こし、生きていくことはできない。
ウキクサを掻き出し、再び水を抜き直さねばならなかった。

ノブドウ・ティー2020/6/21

浜に自生するブルーベリーによく似た「ノブドウ」を発見。
その実は、香りこそフルーティーだが、味はイマイチだった。
そこで、実の中の種が何かに使えないかと考えを巡らせた。
5年前、島の秋の味覚・アケビの種から油を取った経験が。
落ちたアケビの実から種を集め、島の搾油機で搾ったおちょこ一杯分の油は、きな粉の様な風味を醸し出していた。
ノブドウは乾燥させてお茶にして飲めば、免疫力の向上が期待できると知ったアラフィフ城島は、さっそく、採ってきたノブドウを天日干しすることにした。
だが、無人島での食材乾燥は、いつも手こずっていた。
2年前、ユリ根で春雨を作った時も、デンプンと水をこねた生地を麺状に茹で、最後、網の上で天日乾燥させる工程で、カチコチに張り付いて全く取れなかった。
一方、乾燥させたノブドウの葉と茎と根を煎じて飲んでみると、城島曰く、紅茶のように香ばしくて美味しかった。
だが、見栄えを良くしようと、実を入れた途端、実に含まれる渋み成分が熱で溶け出し、激渋のお茶になってしまった。

ウニクラゲ2020/6/7

気温が上昇するこの時期、港跡には大量のクラゲが発生。
もはや、クラゲを食料として認識する城島だったが、長瀬は毒を持ったクラゲを食べることに不安を抱いていた。
だが、日本には古くから猛毒の生物を美味しく頂く知恵が。
去年の夏、DASH島では、浅瀬にウヨウヨいたアカエイを、伝統漁法の底延縄漁で捕え、美味しく調理した。
毒のある尾を切り落し、ヒレの部分を韓国で学んだ保存食に。
タコ壺に枯れ草と身を入れ、発酵させること10日間。
臭いこそ鼻を突く刺激臭だが、その味わいは芳醇だった。
同じように、毒あるクラゲも調理次第で美味しく頂けるはず。
港跡で獲ったミズクラゲは、弱い毒がある「口腕(こうわん)」部分周辺を取り除けば、一先ず安心。
残った身を藻塩で漬け、水分を抜くと、大きさは約1/30に。
これを湯がいて、島で獲れたムラサキウニと和えれば、ウニクラゲの完成。
クラゲの食感は意外にも柔らかかったが、味は絶品だった。

ため池の赤い主2020/5/10

4年前に完成し、開拓に不可欠な真水を運んでくれる水路。
しかし、遮るものもなく、雨風で土台が傾き、木樋が破損して水が漏れ出てしまっている箇所を発見した。
無人島で真水は命。さっそく、水路の修繕に取り掛かった。
まず、木樋を吊り上げ、その間に、下の土台を直すことに。
約300kgの木樋を吊り上げるのは、丸太で組んだ滑車櫓。
土台は破損が激しく、一から作り直し、補強も施した。
そして、木樋も繋ぎ直し、無事、水が流れる水路へと甦った。
一方、養殖計画を進めるため、池の水を抜いて生態調査を始めていた城島とシンタローは、水位が下がった池の中へ。
ヘドロの悪臭が鼻を突く中、タモで生き物を探っていると、水の汚れや酸欠に強いと言われる淡水魚・ギンブナを捕獲。
さらに、赤い色をした生き物の気配を感じるも、捕り切れず。
しかしこれでは、らちが明かないと、池の生き物を一網打尽にすべく、池いっぱいに張った網で追い込むことにした。
だが、それでも捕れたのはやはり、ギンブナばかり13匹。
海に囲まれ、川のない無人島のため池で、なぜ淡水魚が40年以上も生き続けていたのか…謎が残るばかりだった。

ため池の水を抜く2020/4/12

養殖計画を進めるべく、森の中のため池の調査が続いていた。
コンクリートに囲われ、大きさは約20m四方、深さは170cm程度、水量は推定で70万リットル。
海水を引き込んで魚を養殖していたか、農業用水の確保のために真水を溜めていたかは定かではなかったが、ため池の水は海水と淡水が混じっていた。
すると、リチャードが池の中に生き物と思しき気配を察知。
そこで、後輩にいいところを見せようと49歳・城島が、急きょ発泡スチロールと板でこしらえた筏に乗って、池の生態調査を試みたが、足腰の弱さと五十肩が露呈し、断念。
ならばと、池の水を全て抜いて、徹底的に調べることに。
サイフォンの原理を使って、水を吸い出すこと3日間。
水はほぼ抜けたのだが、そこには予想もしないものが…。

養殖計画、始動2020/3/29

鋳物の街・川口で鋳造技術を学んだシンタローは、城島と共に、自作の木型を使ってアルミ製の弁当箱と水筒作り。
木型を土で固めた鋳型に、反射炉で溶かした660℃のアルミを注ぎ込んでいくが、鋳型を製作中に土が崩れていて、出来上がりはいびつな形の弁当箱と水筒となった。
一方、開拓8年目にようやく見つけた、謎の巨大な溜め池。
ここで養殖が出来れば、無人島の食糧事情も潤うはずと、城島、リチャード、シンタローが調査を開始した。
山の中腹から見た時、ため池は水路と神社のすぐ脇に。
だが、浜から神社方向を見ても草木が生い茂り、確認できず。
仕方なく、草木を刈りながら分け入っていくと、神社の目と鼻の先にそのため池はあった。
かつての島民が、養殖のために海水を引きこんでいたか、それとも、山での農業のために真水を溜めていたか。
調べてみると、池の水は真水と海水が混じった水の様だった。
側には小屋があり、そこで機械を使って水を汲み上げていたことも想像できた。
そんな中、リチャードが池に生物の気配を感じたのだが…。

無人島初の鋳物造り開始2020/3/22

2019年7月に完成した反射炉。しかし、太一と松岡は連日、炉の中を削り続けていた。
というのも、炉内がきれいなドーム状の世界遺産・韮山反射炉と違い、島の反射炉の中は段差があり、上手く熱が反射せず、そのせいで前回、屑鉄が完全に溶け切らなかった。
一方、今度こそ、反射炉で溶かした金属で道具を作りたいと、若手のシンタローも動いていた。
訪れたのは、鋳物の街・埼玉県川口市にある鋳物工場。
鋳物を作る鋳造。その方法は、砂でとった型に溶けたアルミを流し、砂を崩せば、そっくり同じ物ができる。というもの。
一通り鋳造を学んだシンタローは、DASH島に戻り、城島と共に無人島初の鋳物造りを開始した。
作りたかったのは、山での作業を考えて、水筒と弁当箱。
川口で作った木型を土で固め、あとは、アルミを流し込むだけの所までこじ付けたのだったが…

無人島の海苔と貝柱で磯辺焼き2020/3/1

この日、リチャードとシンタローは、浜で海藻を探していた。
多くの海藻は冬の寒い時期に大きく成長する。
しかし、海藻の知識が無いまま、浜に打ち上がった海藻を躊躇なく口にするシンタローを心配したリチャードは、海のことなら何でも知ってる先輩、城島に意見を仰いだ。
すると、浅瀬にたくさん生えていたのは、乾燥させれば青のりの材料にもなる、アナアオサという海藻だった。
さっそく、これを板海苔にするべく、海からアナアオサが貼り付く石を上げ、丁寧に剥ぎ取って、即席の木枠と農業用の網を使って均等に広げ、5時間、浜の風に当て乾燥させた。
形こそいびつだったが、何とかアナアオサの板海苔ができた。
一方、野生児・シンタローが、真冬の海に素潜りして獲ってきたのは、水深3mの海底に生息するハボウキガイ。
その貝柱を炭火で焼き、炙ったアナアオサの板海苔で巻けば、冬の逸品、貝柱の磯辺焼き風が完成。
海苔は風味豊かで香ばしく、ハボウキガイは食感が増したホタテの様だった。

ヌタウナギの奥義を継承へ2020/2/23

もはやDASH島、冬の定番食材となったヌタウナギ。
この日は、数日前から仕掛けたアナゴ筒でヌタウナギを捕獲。
その下処理のために行う、素手で内臓を抜き取る伝統技は、本場・秋田男鹿で学んだ城島しか体得していなかった。
しかし、城島は五十肩が悪化、メンバーも継承を拒んだことから、その奥義が途絶えようとしていた。
そこで、継承者として、野性味あふれる若手・シンタローに白羽の矢が立った。
上手く内臓を抜き取るコツは、中指でしっかり固定して握り、そのまま体全体を使って下へ引き抜くように。
初めての技に戸惑いつつも、20回目でようやく、内臓を取り除くことができ、無事、奥義継承の完遂となった。
冬の乾いた風で乾燥させ、炭火で焼けば、皮は香ばしく、筋肉質の身は、ホルモンやイカのような濃厚な味わい。

ロープウエーの全貌と謎の建造物2020/2/2

無人島に流通革命を起こすべく、かつての島民が残したケーブルを復活させる“ロープウエー計画"が動き出した。
まず、張り巡らされたケーブルの全貌を掴むため、山に入った男たちは、高さの異なる3本のケーブルを発見。
それぞれのケーブルを辿ると、ロープウエーの始点や終点となる原動滑車や、中継地点となる支柱が残されていた。
支柱は、ケーブルや資材の重さを支える以外に、方向転換の役割も果たしていたようだった。
どうやら、一番低い位置に張られたケーブルは、麓の集落跡から支柱で方向を変え、標高40mの段々畑まで延びる全長130m、つるべ式のロープウエーだったと考えられた。
さらに、その眼下に、巨大な溜め池と思しきものも発見した。
真ん中の高さに張られたケーブルは、標高86m、全長150m。
近くには、農業用モノレールと思われるレールの跡も。
そして、一番高いケーブルは、無人島の一番空に近い場所、山の頂上・標高176mまで達していた。
すると、突如、姿を現わしたのは、レンガ造りの謎の建造物。
それは、屋根は落ちているものの1階建てで、出入り口が2か所、窓が9つもあった。
鉄塔の電線などに使われる絶縁体・碍子(がいし)と思われるのもの落ちていて、電波基地だったとも推測できた。
もしくは、第二海保のような戦時中の重要な軍事施設だった可能性も。
どちらにしても、資材の運搬などロープウエーが無ければ、山の頂上にこれだけの建造物を建てるのは不可能なことは明らかだった。
一方、これから旬を迎えるサザエを狙って海に出た男たちだったが、この日は波のうねりが強く、ヤスでの捕獲も上手くいかず。すると、新たに開拓に加わった後輩・シンタローがTシャツ短パンで素潜り、難なくサザエをゲットしてみせた。
サザエ料理の大定番・つぼ焼きで頂いたが、肝独特の大人の味に若手のシンタローは苦虫を噛み潰したような顔だった。

無人島ロープウエー計画、始動2020/1/26

日々、男たちは開拓で使えそうな漂着物を浜で捜索する。
だが、大小様々な漂着物、使えそうなものを見つけても、それを運ぶには険しい山を越え、足場の悪い波打ち際を行くしかなく、いちいち舟を漕いで運搬するのに難儀していた。
そこで、かつての島民が山の斜面に残した“ロープウエー"を復活させることにした。
これが使えれば、人の移動や物の運搬が格段に容易になる。
草木が生い茂っていない冬の今の間に、張られたケーブルの全貌を掴むため、松岡と太一、リチャードが山へ入った。
そこには、原動滑車と呼ばれるロープウエーの起点終点となる車輪、さらに動力となるエンジンらしきものが見つかった。
恐らく、このロープウエーは、島民が山の斜面で栽培した柑橘系の実を運搬するために使っていたと考えられた。
そして、開拓8年目で、ついに無人島の頂上に辿り着いた。
未踏だったその場所で、巨大な池やレンガの建造物など、次々と新しい発見をすることとなった。

念願の初詣と神饌(しんせん)2020/1/12

新年を迎えたDASH島で、城島と太一が令和最初の初詣の準備に取り掛かっていた。
昨年の秋に、再建を終えたばかりの神社の神様に、去年できなかった新年の挨拶がしたかった。
そのためには、お供え物・神饌(しんせん)が必要だが、冬が旬で縁起も良く、無人島でも獲れる真牡蠣を用意することに。
水深1mほどに生息する真牡蠣は通常、潜水して獲るが、体力に不安のある二人は頭を使い、舟の上から道具を駆使して捕獲した。
予想を上回る、約700gの大物をゲットした。
無事、島の新鮮な真牡蠣を神様にお供えし、初詣を済ませた二人は、残りの牡蠣をソテーにした。
火加減の調整などを誤り、見た目はボロボロになったが、その旬の真牡蠣の濃い風味を堪能した。