道子プロフィール

蹄鉄

馬の脚先は人間でいう、中指の先端の皮膚が角質化して爪のように硬い構造物になったもの。それを、皮膚までが爪になったため「皮爪(ひづめ)=蹄」という。
山育ちの道子は、道草の旅開始当初、慣れない舗装の道に、蹄を痛めた。蹄の外側の"“蹄壁(ていへき)"は硬いが、土踏まずにあたる“蹄底(ていてい)"は柔らかく、裏には神経が集まる。そこを痛めると、馬の致命傷ともなりかねない。蹄鉄は、その皮爪を保護してくれる道具。蹄鉄を打つことは、明治の初めより普及。それまでは、馬にわらじのような馬沓(うまぐつ)を結んで履かせていた。

道子の蹄鉄づくりは、道南唯一のばんば馬装蹄師・小松美智也さんに指南して頂いた。まずは、蹄刀(ていとう)と削蹄煎鉗(さくていせんかん)なる専用の道具を使って、伸びた蹄を削る。次に石炭の炉の中で、1000度まで熱した鉄を蹄状の形に打ち、釘を打ち込むための穴を開ける目打ちを経て、片側が完了。これを両側つくったら、熱した蹄鉄を蹄に当てて密着性を高めながら、専用の蹄釘(ていちょう)という釘を打って、道子の蹄にフィットする蹄鉄を完成させた。

蹄鉄の交換NEW

装蹄師の小松美智也さんによって、2回目の交換をした道子の蹄鉄。
本来2ヵ月過ぎで交換するのが目安。
交換時、約2cm程度伸びていた。