ホタルでイルミネーションは作れるか?


 初夏の夜 闇に幻想的に輝く光の数々。
この淡い光の正体は…「ホタル」。

この自然が生み出す光の芸術は、毎年、6月から7月にかけての限定された時期にしか見ることができないものであり、ある種のはかなさを私達に与える。

 また、場所によっては、集まったホタルの光によって、イルミネーションで飾られたクリスマスツリーのように、木々が美しく彩られることもあるという。

 ならば、この神秘の光、ホタルの光を使ってイルミネーションを作る事はできるのだろうか?

 そこの、この実験!!
「ホタルでイルミネーションはできるか?」

 今回の実験に挑戦するのは、長瀬・達也・城島の3人。

 3人は、まず東京都板橋区にあるホタル飼育施設を訪れ、17年間に渡りホタルを研究している阿部宣男先生の指導のもと、ホタルの生態について学ぶことに。

ホタルの生態


(1) ホタルの光は、オスとメスの交信手段である
(2) 日本にいる主なホタルは、ゲンジボタルとヘイケボタル。その中でも、ヘイケボタルは、特に、光に反応しやすい性質を持っているという。

(3)ホタルは、きれいな水や自然がそのままに残る場所にしか住んでおらず、そのためホタルの数は、少なくなってきている。

(4) しかし、最近では、このホタルの生息環境を再現した養殖施設が作られるようになり、このような場所に行けば、ホタルを見ることができる。

(5) ホタルは、繊細な生き物であるために、実験には細心の注意を払って行わなければならない。

 そこで、3人は、このようなホタルの生態の特徴をふまえ、ホタルでイルミネーションを作るためのある仕掛けを考え出した。

 その仕掛けとは、「DASH」という文字の中に、豆電球を埋め込み、それをホタルが生息する暗闇で点滅させ、オスのホタルを呼ぶというもの。

 そこで、3人と阿部先生は、この仕掛けを持ち、光に反応が良いヘイケボタルが生息する、東京からはるか南に位置する島、「八丈島」へ向かった…。

 このホタルが生み出す神秘の光を使った今回の実験。はたして、ホタルでイルミネーションを作る事はできるのだろうか!?

初夏の夜に瞬く、幻想的なホタルの光…。このホタルの美しさは、子供から大人まで、多くの人々の心を魅了する。

 そこで、この自然が生み出した神秘の光、ホタルの光でイルミネーションを作ることができるのだろうか?

 今回の実験では、夜空に飛び交うホタルを集め、その光で文字のイルミネーションをつくることが目標。

 そこで、長瀬・達也・城島の3人は、まず東京都板橋区にある「ホタル飼育施設」を訪れ、17年間に渡りホタルを研究している阿部宣男先生の指導のもと、ホタルの生態について学ぶことにした。
 施設に入っていく長瀬は、大都会「東京」にも、このようなホタルを扱った施設があることに驚く。
 中に入ると早速、阿部先生が、実物のホタルを見たことがない3人に、ホタルを見せてくれた。すると、達也は「エ!ホタルってこんなにデカイの!?」と、生まれて初めて見るホタルに驚嘆。
 続いて3人は、実際に、このホタルを自分の手で包み、その放つ光を目の当たりにした。
 そして阿部先生の説明で3人は、今、手の中で光っているホタルは、日本を代表するホタルの種類である「ゲンジボタル」だと知った。
 依然、ホタルと戯れている3人。すると…長瀬の服につかまっていた一匹のホタルが、飛んでいってしまった!!
 これを見た阿部先生は、「そのままにしておいていいですよ。」と、ホタルについて説明を続ける。
 しかし長瀬は、飛んで行ってしまったホタルにもう夢中! 先生のせっかくの説明も上の空。終いには、子供のように、天井に向け両手を伸ばしホタルの帰りを待つ始末。
 一方の城島は、飛んでいってしまったこの長瀬のホタルを、食べてしまうようなパフォーマンス。

 その後3人は、阿部先生に連れられ、ホタルの生息環境が再現されている施設内の温室へと向かった。
 この温室は、ホタルの「せせらぎ」と呼ばれ、室温は18℃、湿度は95%に管理されており、ホタルの棲みやすい環境となっている。
 阿部先生は、まずこの温室に流れるせせらぎの水を自ら飲んでみせ、さらに3人にも、この水を飲んでみることを薦めた。
 まずは、城島がこの水を口にしてみる。すると、「生きてます!!」と一言。
 続いて達也も、一気にこの水を飲み干し、満面の笑みを浮かべる。
 そして残るは長瀬ただ一人。長瀬は、すでに水を飲んだ達也と城島のリアクションに、どうもテレビ的な匂いがすると訴えていた。
 しかし、水を飲んだ長瀬の反応は、「ウマイよ!!甘いよ!!」と、城島・達也の二人よりはるかに大きかった。
 このような甘い水は、味覚的には甘い分類に属する「きれい」で「アルカリ度の高い」水。
 「きれい」で「アルカリ度」の高い水には、ホタルの幼虫が成長をする際、主食とする「カワニナ」という巻き貝が生息している。ゆえに、ホタルの生息条件として、「きれい」で「アルカリ度の高い」水が重要な要素となってくるのである。

 また、「ホタル」「水」「甘い」と言えば、やっぱり思い出すのがこの歌。
「ホ、ホ、ホータル、来い!こっちの水は甘いぞ!」
 つまり、この歌の「甘い水」は、「こっちに来れば、(ホタルの棲みやすい)きれいなアルカリ度の高い水がありますよ。」ということを歌っているのともいえるのである。

 ちなみに、この板橋区のほたるの「せせらぎ」では、バクテリアを使って水をろ過し、このような「きれい」で「アルカリ度」の高い水を精製しているという。

 徐々にホタルのことが分かりはじめてきた3人。そこで達也は、阿部先生にホタルでイルミネーションを作るために、どのようにすればホタルを集めることができるのか?という具体的な質問を投げかけてみた。
 この質問に阿部先生は、一つの仮説を3人に教えてくれた。それは…
 ホタルの光は、オスとメスがコミュニケーションをとるための交信手段であるため、この習性を上手く利用しメスと同じような光を放てば、オスのホタルを集めることができるのではないかということであった。

 そこで3人は、この仮説をもとに、ホタルでイルミネーションを作るための装置を考えてみることにした。
 輪になって座り、仲良くイルミネーション装置を考える3人。すると長瀬が、ある一つの装置を思いついた。その装置とは…「DASH」を象った文字の中に、点滅可能なマメ電球を並んで埋め込んだもの。

 そこで3人は、この長瀬が考え出したイルミネーション装置を作ることに決定!!
 早速、イルミネーション装置の製作を開始。

 長瀬は、ベニヤ板や発砲スチロールをDASHの文字になるように慎重に切っていく。達也は、文字の中に電球を埋め込むために、ベニヤ板に穴をあける。城島は、白い発砲スチロールが光に反射しないように黒いペンキを塗る。
 3人は、時には協力作業をし、時には分担作業をして、ついにイルミネーションを作るための電光ボードが完成!!

 今回の作戦としては、まずこの完成した電光ボードをホタルが生息する場所に設置。そして、オスのホタルが集まってきたところを見計らい電球の灯りを消す。すると、ホタルの光で描かれたDASH文字が浮かび上がらせるという作戦。

 準備も整い、3人と阿部先生は、完成した装置を持ち、羽田空港から飛行機で実験場所へ向かうことに。

 羽田空港から4人が向かった先は…東京のはるか南に位置する「八丈島」。

 この八丈島は、現在でも豊かな自然が残っており、多くの動植物が生息している島。そして、この八丈島空港から4人が向かった先は、実験場所である「鴨川ホタル水路」。
 今回の実験は、ホタルの生態系を乱さないために、この「鴨川ホタル水路」で、養殖された1500匹のホタルを放ち行う。

 現場に到着した4人は、早速、電光ボードのセッティングを開始。さらに、その横には、ホタルの光を撮影する為に高感度ハーピコンカメラと、実験の様子を暗闇でも撮影する為に、CCD暗視カメラを設置。
 装置のセッティングも整い、ホタルも放ち、あとは夜になってこのホタルが、光りだすのを待つのみ。
 ただし、ホタルが光っているのは日没から1時間30分だけ。ということは、今回の実験は、1時間30分がタイムリミット。また、ホタルは非常にデリケートな生き物なために、風が吹くと実験を上手く行うことが難しいという。

 太陽も完全に沈んだ午後7時30分。4人は、真剣な面持ちで、先を見つめ、ホタルを探す。赤外線カメラが映し出すホタルを探す4人の眼は、これから飛び交うであろうホタルのように光っていた…。

 そして、電光ボードに電源を入れ、ついに実験開始!!

 暗闇の中に、DASHの文字が浮かんでいる。果たして、ホタルは集まってくるのであろうか?

 しかし、一向にホタルが集まってくる様子はない。達也が「光強いですかね?」と阿部先生に問いかけた。

 今回の実験では、オスのホタルがメスのホタルの光に集まってくる習性を使ってホタルを集めようとしている。
 阿部先生によると、今の光では、少し強すぎるかもしれないとのことであった。

 そこで今度は、ホタルの光と同じ位に電球の光を弱めてみることに。すると…長瀬が
「飛んでる!飛んでる!」と、ついに本日一匹目のホタルを発見。さらに…次々にホタルがイルミネーション装置の光に誘われて飛んできた!! これを見た、長瀬と達也は、大興奮。
 しかし、ホタルの光でイルミネーションを作るには、まだまだホタルの数は足りないのは明らか。もっと多くのホタルを集めなければならない。
 ただ、阿部先生によると、まだ多くのホタルが光を発するまでには、少し時間が早いとのこと。
 そこで、はやる気持ちを押さえ、もう少し、このままホタルが集まってくるのを待つことに…。
 ホタルが集まってくるのを、辺りを見まわしながら、今か今かと待つ長瀬と達也。

 その時、長瀬が暗闇の中に、ホタルらしき光を発見!! しかし、どうもこの光、ホタルとは比べ物にならない程に大きい。後ずさりする長瀬と達也。
 しかし、巨大な光は、二人のもとに近づいてくる。一体、この光は、何なのか!?
 すると、徐々にこの光の正体が明らかに。なんと、それは蛍光スーツに身を包んだ城島と3人の男達であったのだ。
 そして、この蛍光スーツを着た男達4人は、DASHの人文字ポーズを取り、こう叫んだ。「蛍光戦隊DASHマン!!」ホタルを集めることに必死になっている長瀬と達也は、城島のこの姿を見てちょっと呆れていた…。

 しかし、この「DASHマン城島」も、実は、蛍光スーツの光でホタルを集めようとしていたのであった。
 やり方は違ったが、ホタルに対する気持ちは同じであった長瀬、達也、そして城島。

 そこで、城島を呼び戻し再び実験を再開。

 時刻は8時10分。ホタルが光らなくなるまで、残り時間は、あと50分になってしまった。しかし、この時間帯は、ホタルが飛び交うピークの時でもある。期待はできそう。すると…少しずつホタルの舞う数が増えてきた。しかし、まだまだその光でイルミネーションを作るまでには及ばない。
 ホタルは、時と場合によって、光の点滅の間隔を変えながらオスとメスで交信をしている。

 そこで、今度は電球の点滅を、パターンが常に同じになってしまう「自動」から、その時々のホタルの光に合わせた微妙な調整ができる「手動」に変えて、よりホタルを集める作戦。
 この作戦が功を奏したのか、段々と集まるホタルの数が増えてきた。さらに…ホタルの群れが出現!!これならば、イルミネーションが作ることができるかもしれない。一気にホタル数が増え始め、長瀬・達也・城島は胸おどる。

 その時!! 少し風が吹きがはじめ、せっかく集まったホタルが飛ばれそうになってしまう。さらに、飛び交うホタルも風に流されて光に寄ってくることができない様子。ほんの少しの風にも、その動き・生態が左右されてしまうホタル。この時、城島は、ホタルが「デリケートな生き物」であるということ痛感した。

 時刻は、午後8時30分になり、実験開始から1時間が経過。ホタルが光らなくなるまで残り時間は、あと30分しかない。

 果たして、それまでにホタルの光でDASHの文字を作る事はできるだろうか?

 風もやみ阿部先生のアドバイスで、今度は、設置してあるDASHの文字にそって、ホタルが好む水を霧吹きで吹きかける作戦。すると…光と、この水に誘われたのか、再びホタルがDASHの文字に集まりはじめた。

 残り時間は、あと15分…。

 集まってくるホタルを見ていると、どうも「H」の文字に集中して寄ってきている。これは一体、なぜなのだろうか?

 すると城島は、「スケベなホタルだからだね。」
 これに長瀬は、にっこりして「H(エイチ)なだけにね…。」と、城島に突っ込むこともなく、優しく呟いた。

 依然「H」の文字に集まり続けるホタル。ここで4人は、ホタルの光でDASHの文字はできているかを確かめてみるために、電球の明かりを落としてみる。すると…暗闇にハッキリとはしていないが、「H」らしき文字が浮かび上がった。
 しかし、まだその文字はおぼろげ。そこで、再び電球を点灯し、ハッキリとしたDASHの文字を浮かび上がらせてみるため、さらにホタルを集めてみる。
 時刻も8時50分になり、もうタイムリミット直前。恐らくこれがラストチャンス。
 言葉もなく、装置を見つめる長瀬・達也・城島と阿部先生。しかし…再び風が吹き出してしまった。今度は、先ほどの風よりも、さらにきつい。そして、今まで電光ボードに集まっていたホタルは飛ばされていってしまった…。
 この状態に長瀬は、何かを感じ、こう呟いた。
「これが、限界なのかな。」

 そして、時刻はタイムリミットを過ぎてしまった。もう、ホタルは飛び交わない。ここで、ついに実験を終了することに…。

 ホタルを使った今回の実験。惜しくも成功はしなかったが、それ以上のものを得たという城島の言葉に大きくうなずいた長瀬と達也だった。

 達也くんと城島くんはこの実験で初めてホタルを見たそうです。また、長瀬くんは小さな頃にホタルを見た事があるらしく、非常に懐かしそうな顔をしていました。今では、簡単には見る事ができないと思われがちなこのホタルですが、実は、全国には100にものぼる、ホタルの里と呼ばれる生息地があるそうです。
夢のホームランボールは捕れるか!?
 


「ホームラン」…それは、野球ファンのみならず、人々を熱狂させる夢の一打…。

 野球少年なら誰しも一度はそのスタンドに飛びこんでくるホームランを、グローブ片手に自分の手でキャッチしたいと思ったことがあるはず。

 そこで、このチャレンジ、「夢のホームランボールは捕れるのか!?」

今回の舞台となるのは、「東京ドーム」。

 気になるカードは…松井・高橋・マルティネスなどのホームランバッターが揃った、重量打線を誇る「読売ジャイアンツ」と、立波・ゴメス・福留を中心に、首位(7月20日現在)をひた走る「中日ドラゴンズ」との対戦。

 この好カードで、ホームランボールキャッチに挑戦するのは…「大の巨人ファン」の達也と、「アンチ巨人」の太一、「あんまり野球に興味のない」城島、そして、「各選手のデータをもとに、この3人に指示を出す」福沢の4人。

 ホームランが飛ぶこむ外野席の数は、東京ドームには、全部で一万席。つまり、この時点では、ホームランボールを捕れる確率は、一万分の1である。

 そこで4人は、昨年東京ドームで出た全153本のホームランと、今年に出た84本のホームランが、スタンドの、どの位置に飛び込んだかをを分析。そして、一万席ある外野席の中でも、最もホームランが飛んでくる可能性が高いと考えられる場所をはじき出した。

その結果…
 達也は、ライトスタンドのポール際から2ブロック目、前から3列目にある538番シート。
 城島は、バックスクリーン右横のライトスタンド2ブロック目、前から3列目の657番シート。
 太一は、レフトスタンドのポール際から2ブロック目、前から3列目にある535番シートにそれぞれ陣取る。

 そして、福沢は、バックネット裏にある実況用ブースで、3人に指示を送りながら、ホームランボールキャッチを目指す!!

 そして、4人がそれぞれの席につき、後は試合開始を待つばかり。

はたして、夢のホームランボールを、彼らは捕ることができるのだろうか!?

 「ホームラン」…。

 それは、野球ファンのみならず、多くの人々を熱狂させる夢の一打。そして誰もが一度は、このホームランボールをその手でつかみたいと思ったはず。

 その熱き思い、今、ここに「夢のホームランボールは捕れるのか!?」

 その舞台となるのは、1999年7月21日 東京ドームで行われる「読売ジャイアンツ」VS「中日ドラゴンズ」の1戦。

 福沢・太一・達也・城島の4人は、試合前の練習風景を見に、早速、ドーム内へ向かい、実況席から、ジャイアンツの打撃練習をチェック。
 ホームランボールを捕るためには、やはり高橋・マルティネス・松井といった「ホームランバッター」の調子が気になるところ。
 フリーバッティングをする彼らの打球は、見事なアーチを描き、スタンドに飛び込んでいく。これならば、今日の試合、かなり期待できそう。

 一方、中日ドラゴンズは、チーム打率.262 チーム本塁打.80本 チーム得点力は、1試合につき4.8点をも叩き出すという強力打線(7月20日81試合経過時点)。
 さらに、4番バッターのゴメスのホームラン数は、松井に続くリーグ2位(7月20日時点)。

 ちなみに、この日の試合は、前半戦最後にして最大のヤマ場となる首位攻防戦でもあり、両チームが一歩も引くことのないシーソーゲームになる予感。そのため、スタンドは超満員の観客で埋め尽くされていた。

 間もなく試合開始。しかし、ただ単に、外野席に座っていてもホームランは飛んでくるが、それでは可能性は非常に低い。というのも、ホームランが飛んでくる外野席は、東京ドームには一万席もある。つまり、この時点では、まだホームランボールを捕れる確率は一万分の1でしかない。

 そこで、4人は、昨年東京ドームで行われた巨人戦全63試合に出た142本のホームランが飛んだ位置を分析し、最もホームランが飛んでくる可能性がある場所に座る。

 その結果、達也は、昨年のライトスタンドへのホームラン46本中「10本」が飛び込んだ、ライトスタンドのポール際から2ブロック目、F19ブロックの前から3列目にある538番シート。

 城島は、昨年のセンターへのホームラン34本中「10本」が飛び込んだ、バックスクリーン右横のライトスタンド2ブロック目、F13ブロックの前から3列目にある657番シート。

 太一は、昨年のレフトスタンド64本中「11本」が集中した、レフトスタンドのポール際から2ブロック目、F02ブロックの前から4列目にある538番シートに陣取る。

 そして、福沢は、バックネット裏にある実況席で、他の3人に細かな情報・指示を送りながら、ホームランキャッチを目指す!!

 早速、ホームランボールを捕るための情報を収集しに、別の実況席に向かう福沢。そこには、この日、試合解説をする山本浩二さんと中畑 清さんが!!

 中畑さんによると、この日の松井・高橋・マルティネスは好調で、どこにでもホームランボールを打つ事ができるという。つまり、スタンドにいるどの3人にも、彼らのホームランが飛んでくる可能性は十分にあるということ。

 また、東京ドームは外野方向に空気が流れているため、ホームランが出やすい構造になっているという。つまり、数多くのホームランが飛んでくることが十分に期待できる。

 試合開始直前、両リームの先発メンバーが発表されて、球場の熱気も一気に高まる。

 スタンドにいる、太一・達也・城島も気合十分!!

 間もなく試合開始。果たして、見事、夢のホームランを捕る事ができるのか!?

 主審のプレイボールの掛け声とともに、ついに試合開始。

 ジャイアンツの先発はホセ。一方、ドラゴンズの先発は、今期好調の武田。1回の裏。ジャイアンツの先頭バッターは、仁志。スタンドの3人は、息を飲んでホームランを待つ。すると、仁志が打った!! すかさず、席を立ちあがりかけ、このバッティングに反応する3人。しかし、打球は、ホームランではなく、サードを守るゴメスのグラブをはじく、痛烈なサードライナーだった。続く2番バッター川相も凡退。スタンドの3人が待っているのは、ファールでもなく、ゴロでもなく、ヒットでもなく、とにかくホームランだけ!! そしてバッターは、松井。この日最初のホームランに期待がかかる。豪快な一発が飛び出すか!?
 この日最初のホームランバッターの登場に、球場全体、そして3人のボルテージも上がる。しかし、松井の第1打席は、四球。この結果に達也は、納得いかない様子。だが、この後には、同じくホームランバッターであるマルティネス・高橋が控えている。

 そして、バッターボックスに向かう、4番マルティネス。すると城島、前のめりになり、集中していると、マルティネスが打った!!だが、打球は、特大のファールボール。しかし、3人は、この打球にもすかさず反応をみせる。

 そこへ実況席にいる福沢から、太一へ無線連絡が。「マルティネスは、レフト方向へのホームランが圧倒的に多いですよ!!」
 しかし、マルティネスは、ヘルメットを落としながらもあえなく三振。だが、この豪快な振りは、マルティネスのこれ以後の打席に期待を持たせた。

 そして、2回表ドラゴンズの攻撃。
 福沢は、「ドラゴンズは今期、2回に数多くのホームランを出している」という情報を太一・達也・城島に連絡し、注意を促す。

 ノーアウト・ランナー1、2塁で、バッターは、7番井上。アウトコースの球を空振りのあとの2球目…。井上は、内角低めに入った球を一気に振り抜いた!! 痛烈な打球は、ライトスタンドへ一直線に飛んで行く。達也は、すかさず席を立った!! 城島も、飛んで来るボールに向かう!! そして、太一は、反対側のスタンドから、このボールの行方を見つめる。

 そして、ボールは、ライトスタンドほぼ中央の上段へ入り、見事、ホームラン!! しかし、達也も城島もホームランには届かなかった…。

 興奮さめやらぬまま、さらに今度は、ドラゴンズ打線の中で最もホームランの期待がかかるゴメスがバッターボックスへ。
 特にジャイアンツ戦では、高い打率を誇るこのゴメス。期待は、一球ごとに膨らむ。
 そして、ゴメスは、ジャイアンツのホセが投げた、低めのストレートをすくいあげるように打った!!
 打球は、ドームの天井に届いてしまうほどの高い弧を描き、太一がいるレフト方向へ。
 すると、太一は席をあわてて立ちあがり、グローブを構え、打球が飛んできるのを待った。
 しかし、球が収まったのは、太一のグローブではなく、レフトを守る清水のグローブだった。
 代わって3回裏のジャイアンツの攻撃は、期待の高橋から。待望の一発は出るのか!?
 しかし、残念ながら三振。

 続くジャイアンツのバッターは、村田。そこへ、福沢から再び無線連絡。
「村田は、3回に、1番ホームランを多く打っていますよ。」
 そして、その「3回」に強い村田が打った打球は…勢い良くレフトスタンドへ飛んでいった!!
 あわてて太一は、この打球を追いかけようと席を立つ。しかし、スタンドに入った打球は、太一とかなり離れた場所に飛びこんだ。太一、これには呆然。しかし、的中した『福沢データ』には感心。

 福沢のデータ通りに、この日も3回にホームランを打った村田。すると、再び福沢から3人に無線連絡が。「今日は、どうやら乱れそうです。今日の試合は、たくさんホームランが出そうです。」

 3人は、この福沢の言葉を信じ、また両チームの選手達を信じて、次のホームランボールを待つ!!

 そして、打順は再びクリーンナップへ。

 バッターボックスに立つのは、1打席目、その豪快な振りを見ることができずに終わってしまった松井。ヒーローの登場に、3人も胸高まる。

 しかし、結果は残念ながらファーストゴロ。スタンドでホームランを待つ3人は、思わずため息。
 しかし、次のバッターは、4番マルティネス。ホームランの期待は続く。
 だが、マルティネス、あえなく三振。
 そこで、登場。5番高橋由伸。3人は、高橋にホームランの夢を託す。
 しかし、高橋の打った打球も、ファーストゴロ。

 一方、ドームとは対照的に、青空の広がる周りを緑に囲まれた札幌円山球場である日行われた「西武ライオンズVS千葉ロッテマリーンズ」の一戦。

 実は、この球場のセンターバックスクリーン横の外野席では、鉄骨!リーダーと鉄骨!長瀬が、そしてライトスタンドでは、鉄骨!松岡1号がホームランボールキャッチに挑戦していた。

 すると、ロッテの堀の打球が、鉄骨!リーダーと鉄骨!長瀬のいるセンター方向へ飛んでいった。
 この打球に、緑の芝の外野席にゆったりと座っていた二人は、とにかく焦った。慌てて、ボールの行方を追う。そして、ボールは二人のいるセンターバックスクリーン横の外野席へ飛び込んだ!!。ホームランボールに、人々が群がる。
 そこへ、鉄骨!長瀬もダイビングキャッチでこのボールを捕ろうとする人の中へ。しかし、無念にもそのボールは、鉄骨!長瀬の後ろにいた人に捕られてしまった…。
 ホームランボールキャッチの難しさを痛感する、鉄骨!リーダーと鉄骨!長瀬。だが、鉄骨!松岡1号は、このホームランにも全く動じず、ゆっくりとお菓子を食べていた…。

 舞台は東京ドームに戻り、6回表のドラゴンズの攻撃。

 ランナーを1塁に一人おいて、バッターは、先ほど太一に、あわやホームランかと思わせた打球を打ち放った、強打者ゴメス。
 ホームランバッターの出現に、スタンドにいる3人は、グローブをしっかりとはめて準備。
 すると、ゴメスの打った打球は勢い良くファール線ギリギリのレフトスタンド方向へ。
 太一、立ち上がる!!
 しかし、ボールはきれて、ファール。ホームランを匂わすゴメスのこのファールに、心拍数の上がる太一。
 そして、間髪入れず次の球をゴメスが打った!!
 打球は、真っ直ぐに太一のいる方向へ飛んでくる。これは、チャンス!!
 立ち上がり、グローブを構え、飛んでくるボールをしっかりと見つめる。ボールは、どんどん太一に近づいてくる。
 そして、打球は、そのまま勢いを失わず、太一の頭上を超えていった。そして、ホームランボールは、太一から、わずか3メートル上段の男性の手に…。

 ホームランボールとの急接近に、大声をあげ興奮し、またボールを捕れなかったことに悔しがる太一。
 すると、ホームランをキャッチした人が、太一にボールを渡してくれた。これには、太一、自分のボールではないけれども、とっても嬉しそう。
 そして、太一は、ホームランボールを握りしめて腕を上げ、勝利のポーズ。
 この太一の姿を双眼鏡で見た達也は、太一がホームランボールをキャッチしたのか!?と勘違い。
 しかし、やはりこれは、自分で捕ったホームランボールではない。そこで、太一は、きちんとホームランボールを持ち主に返した。

 城島、太一のホームランボール急接近に、必ずチャンスがあるいうことを確信した。

 一方、舞台は再び札幌円山球場。
 鉄骨!リーダーと鉄骨!長瀬は、今度こそはホームランボールを捕ろうと、意気込む。
 その時!! 西武の6番打者のポールが打った打球は、再び二人がいるセンターバックスクリーン横の外野席へ。
 急いでボールの飛んでくる方向を確認し、飛んでくるであろう地点へ二人で向かう。
 しかし、ギリギリの所で、また別の人にボールを捕られてしまった鉄骨!長瀬…。
 このホームランキャッチへ向かう二人の姿は、その日の「独占!スポーツ情報」の試合結果のVTRに映りこんでいた。

 そして、「鉄腕」がいる東京ドームにも、6回裏のジャイアンツの攻撃で、ホームランの予感が漂う。
 それもそのはず、ネクストバッターズサークルには、去年のホームランキングでもあり、今期も前半戦ですでに28本ものホームランを打っている、松井の姿が!!

 3人は、もちろんのこと、球場全体も、今度こそはホームランを打ってもらいたいと祈っていた。そして松井が、今日3度目の打席に立った。

一球目、ボール。
二球目も、ボール。

さらに、三球目もボール。

 これで、カウントはノースリー。またしても松井は、四球になってしまうのであろうか?

 この状態に、「とにかく打ってくれ!!」と祈る達也。
 城島も弁当を食べるのをやめ、メガホンを叩き、松井を応援。

 そして、4球目。
低めに入ったボールに、ついに松井のバットが火を吹いた!!

 打球は、左中間へ飛び、レフトの守備が下がっていく。しかし…、打球は、中日、大西のグローブへ。

 そして、次のバッターは4番、マルティネス。

3人は、真剣なまなざしでバッターボックスに立つ、マルティネスを見つめる。しかし期待実らず、打ち上げてしまい、ライトフライにマルティネスはたおれた。

 そこで、またこの男の登場。5番高橋由伸。

 一球目は、ファール。

 続く2球目、高橋はインコース真ん中に入ったストレートに、無駄のないスイング! すると打球は、美しいアーチを描きながら、ライトスタンド方向へ。

 城島は、「来た!来た!来た!」と叫びながら席を立ち上がり、打球の飛んでくる方向へ。
 達也は、何も話さず無言のまま、とにかくボールを追う。
 しかし、ホームランは、ライトスタンドの真ん中上段に入り、またしても城島と達也は、ボールに追いつく事ができなかった…。

 残りイニングはあと2回。果たして、それまでに見事、ホームランボールを捕ることができるのか!?

 8回表の中日ドラゴンズの攻撃。

 打席に立っているのは、先ほどレフトスタンドにホームランを叩きこんだゴメス。

 太一の脳裏に、先ほど、あと少しで捕ることができなかったゴメスのホームランが甦る。期待は、できる!!

 だが…、ゴメスは、セカンドゴロに終わってしまった…。

 期待が大きかった太一は、悔しさを隠せない。

 その裏、ジャイアンツの攻撃。

 バッターは、代打元木。

 元木のホームラン性のファールに、すかさず反応する達也。

 すると、そのファールボールを内野席にいた男性が見事キャッチ。次は、この男性のように、達也が、ホームランをキャッチする番だ!!

 しかし、結果、元木はサード福留の送球エラーを誘う、ワンベースヒット。

 続いてバッターボックスには、代打後藤が向かう。

 勝負どころに強い後藤。ジャイアンツファンの達也も後藤の勝負強さを良く分かっていた。試合もすでに8回の裏となり、ここは大事な場面。これは、期待できそう。
 そして後藤は、低めに入った球に、タイミングぴったりのスイング!!
 打球は、ふわりとドームの空を舞い、達也と城島がいるライトスタンド方向へ飛んでいく。
 後藤を信じ、キャッチの準備をしていた達也は、すばやく打球の向かう先へ。城島も、達也と同様、すかさず立ちあがった。
 だが、またしても二人は、ホームランボールに追いつく事ができず、このチャンスも逃してしまった…。

 すると、城島
「捕れへんかったら、(ホームランが出ても)意味がない!!」と闘志を燃やす。後藤のホームランの勢いに乗り、続くバッターは、ゴジラ松井。
 恐らく、これが松井の最終打席になる。松井は、期待に答えホームランを打ってくれるのであろうか?

 太一・達也・城島の3人は、必死に松井を応援。しかし…、三振!!

 この日、ついに松井はホームランを打つことはできなかった。そこで、最後の願いを、マルティネスに託す!!
 空振りではあったが、ストレートを力の限り振るマルティネス。これが、もし、バットに当たっていればホームランは間違いない!! だが…マルティネスのバットは空を切り、結果、松井に続く三振に終わってしまった!!

 そして、試合はついに最終回の先行ドラゴンズの攻撃へ。泣いても笑っても、残るは、このあと1回しかない。スタンドで待つ3人の思いは、通じるのか!? そして、バッターボックスに新人王候補 福留が向かう。

 3人は、ただ祈った。

 すると、福留の鋭いライナー性の打球は、ライトスタンドへ!!

 余りの打球の速さに、ボールを追いかけることができずに、立ち尽くす達也。太一は、二人のどちらかがキャッチしてくれるかをじっと見つめる。城島は、とにかくボールへ一心不乱に向かった。

 しかし、あと1歩のところで、追いつかず…。

 そして、この後、ホームランは出ることはなく、無念のゲームセットとなってしまった。

 誰もが熱狂し、誰もが酔いしれる夢のホームランボール。今回は、惜しくもキャッチすることはできなかったが、夢への挑戦はまだ終わらない。

 この日の試合は、オールスター前の、2位「巨人」と首位「中日」の天王山ともいえる試合。試合開始前は、ピリピリしたムードが、ドーム全体に漂っていました。野球の好きな達也と太一は、この試合を見る事ができるんだ!!とちょっとはしゃぎ気味。でも、あまり野球に興味のない、リーダーはかなり落ちついていて、試合前、何度もホームランボールを捕るイメージトレーニングをしていました。
アヒル隊長出動!! 釧路あひる大レース結果報告
北海道釧路市で、とあるレースが行われた。それは…

 2万匹にも及ぶアヒルのおもちゃが参加する、市の中心部を流れる旧釧路川で行われるの「あひる大レース」。

 そして、この大会には、もちろんあの方も参加していた。それは、我らが「アヒル隊長」!!

 小柄な体ながら、今までにも過酷な川下りに挑んできた「アヒル隊長」。

 このアヒル隊長は、今までに冷たい雪解け水が流れる黒部川(98年8月2日放送)や、天城連山から流れる滝などの急流が多い河津川(かわづがわ)(99年7月18日放送)を、見事に共に海まで流れきったツワモノ。

 そのアヒル隊長が、北海道の釧路の街で、この「あひる大レース」に参加したという情報をキャッチ。そこで今回は、この大会でのアヒル隊長の奮闘の模様を結果報告!!

 エントリーを控え、並んでいるアヒル隊長と、他の出場者であるアヒル達。隊長以外のアヒル達は、みなアヒル隊長よりも一回り程小さい。この大きさの違いが、レースに影響を与えるのだろうか?
 そして、アヒル隊長のエントリーナンバーは、8224番に決定し、レースの準備は完了。

 スタート地点は、1万2000匹のアヒルが乗ったトラックの荷台。

 カウントダウンが始まり、そしてスタート!! すると、トラックの荷台が持ちあがり、1万2000匹のアヒルが一気に川の中へ。水面は黄色いアヒルで埋め尽くされた。

 この余りのアヒルの多さに隊長を見失ってしまう…。しかし、何とかアヒル隊長を発見!!

 スタートから1分が経過。アヒル隊長は、コースの間仕切りの溝にはまってしまい、なかなか思うように進めない様子。この時のアヒル隊長の推定順位は、約9500位。

 その後、アヒル隊長は流れに身を任せながら、何とか、はまっていた溝からの脱出に成功!!さすがは、数々の難所を流れてきた経験を持つアヒル隊長。

 スタートから3分経過し、アヒル隊長の推定順位は、約10800位。

 気がつけばトップからかなりの遅れをとってしまったアヒル隊長。ここから、巻き返しなるのか?

 しかし、またもやアヒル隊長の動きが止まってしまった。一体、どうしたのか?

 良く見てみると、アヒル隊長の足元にゴミが!! 思わぬアクシデントに見まわれるアヒル隊長。

 スタートから5分が経過。ゴミに足元を取られてしまったアヒル隊長は、また順位を落とし、推定順位は約11200位。

 すると、アヒル隊長を尻目に、なんとトップのアヒルはもうゴール!!

 そして、かなり遅れたが、アヒル隊長も最後は網にすくい揚げられての屈辱のゴール。

 結果は、無念の11342位。

 レース後、今回優勝した52番のアヒルちゃんの表彰式が行われた。

 これを見たアヒル隊長、「来年こそは…」と静かなる闘志を燃やしていた。