DASH村 〜うどんはつくれるか?〜

厳しい冬が未だに続くDASH村
広大な夢の実験場を覆う白い雪は、春の到来が「まぁだまぁだ(明雄さん風)」
であることを伝えています

しかし、こちらは一足早く春を迎えた様子の八木橋とマサヨ
そんな2人を複雑な表情で見つめているのは、北登
こちらはまだ自然が恋人といったところでしょうか…

そんな北登をせわしなくさせる理由はこれ、「美味しい食事の匂い」
「でも、今日はいつもと違うぞ」と北登が言ったか言わずか、
今日の男たちがこだわっている「食」はいつもと違うようです

そのこだわりのもととなったのは
DASH米とは違う、黄金色の海原でした
そう、「小麦」です

村長おすすめの美味しい水と、土壌からできる小麦を使って作るのは
ツルツルッとした喉ごしが嬉しい「うどん」
しかし、それを確かめるまでには15ヶ月前に遡る必要がありました

 

動き始めたのは一昨年の11月
畑と田んぼの間に挟まれた雑草だらけの土地を耕し、開拓した土地、50坪
来年夏の収穫を願い、その土地に種を蒔く

そして60年ぶりの大雪にも負けずに青々とした葉を伸ばした麦たちは
無事に冬を越えることができた

そんな最中、麦畑を遠くから見つめる太一がとある行動を目にした
なんと、城島、達也が麦を踏んでいるのである!
太一「何やってんの?」
しかし、楽しそうな城島。実はこれ「麦踏み」といって土と茎を踏み固める事によって
より強くするための作業だったのである

そして、DASH村に待ちに待った春が訪れていた
はしゃぎまわる北登が麦畑をかけまわるが、麦踏みの効果か、
逞しく育っていた麦たちは、北登を跳ね返すほどの元気さを見せていた

その元気は小麦たちにある変化を起こさせていた
葉と葉の間から顔を出したあるもの、先に細い毛を携えているのはそう、「穂」である
病気にも負けずに順調に育つ小麦たちは、
6月の梅雨の雨にも負けず、風にも負けずにすくすくと葉を天に向かって伸ばした

その成長ぶりを見た明雄さんの提案で、清が麦畑の脇にさつまいもの苗を植えている
これは「二毛作」といわれる農法で、小麦を刈り取った後を考えてのことだった
野菜の中で一番の大収穫となったサツマイモはこうして育ったのである

7月になり、まさに「小麦色」に色づいた小麦たち
それを見つめるのは、こちらも小麦色に色づいた達也と城島
刈り入れは間近、期待に胸を躍らせていたはずだった…

「あれっ!?何これ?どうなってんの?」
と驚きの表情の達也。城島や手伝いにきてくれた金光さんたちも驚いている様子

なんと、あれだけまっすぐ伸びていたはずの小麦がなぎ倒されていたのである!
中には穂からその実が零れ落ちていたものもある

実はこれ、他の農作物も悩ませた突然の暴風雨が原因だった
あれほど強く育っていた麦たちも、あの豪雨の前にはひとたまりもなかったのである

しかし、一粒でも多く刈り取り、自分たちの手でうどんを作りたい!
男たちは手に鎌を持ち、刈り入れを決行

豪雨にさらされた麦たちを労わるように刈り入れる男たち
その顔にはようやく笑顔がもどった

はせがけをし、温かい日をたくさん浴びた小麦を収穫し、脱穀
そして季節は年をまたいで今年の1月へと移っていった…


またもやってきた一面の銀世界
新しく加わったアイガモ隊も元気に駈け回る
そんなアイガモたちも気になっていたのが、そう小麦である

脱穀し、実だけを取り出したが、これがうどんになるには
まだまだ長い道のりが待っている

 

長瀬は明雄さんとペアを組んだお陰か、だんだん職人っぽくなってきた
一方、こちら城島、清は「長瀬はまだ若いから、力が入ってダメやね…」
などと口は達者だが、作業は遅かった…

そして次は「麺切り」。薄く伸ばした生地を切り揃えていく
城島は作業は遅いがスタンダードな細さ
一方、長瀬のうどんはかなりの極太麺
長瀬自身は満足しているようなのだが、果して、大丈夫なのか?

太陽が傾き、DASH村に闇が訪れた頃、
日本家屋からは食欲をそそる白い湯気が立ち昇っていた
いよいよ仕上げの「麺を茹で上げ」である
しかし、その湯気はこれから始まる男たちの戦いの合図でもあった…

茹で上げにかかる時間は15〜20分
この間に、うどんの命とも言える「ダシ」作りに双方取りかかる

長瀬、明雄さんペアのダシは、DASH村で取れた大根、白菜、しいたけ
一方、城島、清のダシは鰹節を始め、煮干、昆布と持参した海産ダシ

ダシ作りをしている間も、絶妙のタイミングで差し水を入れる明雄さん
一方、清は差し水を入れているのか?

そうこうしている内に麺が茹で上がった。いよいよ最後の味付けに取りかかる両ペア
と、ここで長瀬が明雄さんに何やら耳打ち、そして取り出したのは「味噌」
実は、孝子さんから頂いた味噌をベースに長瀬が考えたのが「味噌煮込みうどん」

早速、味見をしてみると…
「これ、美味いよ!絶対勝ちだね!」と自信満々の長瀬
「村の味だぁ!」と明雄さんも太鼓判

一方、長瀬たちが「村の味」なら、こちらは「男の味」!と気合を入れるが…
「何か、ダシ出てへんのちゃう?」と味見に自信の無い城島
醤油を何度も継ぎ足す。そして、味見…

「…(ウン、ウンと頷く)勝ったな!」とこちらも味が完成!
しかし、城島と清には秘策があった
それは「春菊の天ぷら」。
城島の大好物の春菊秘密兵器として持ってきたのである

これで両者ともにうどんが完成した!


まずは石臼で小麦の粒を粉にする
長瀬、城島、清が明雄さん指導のもと順調に作業を進める
あまりの順調さに臼を回すスピードがどんどん早くなっていった

そして…
長瀬「目、回ってきた…」

そんなこんなで「小麦粉」の状態にまですることはできた
これをさらにふるいにかけ、細かいゴミを取る
すると、まるで粉雪を思わせるような、細かい小麦粉へと姿を変えていった

実はこの石臼でひいた小麦粉は、機械挽きに比べて食物繊維が多く、体に良い
製粉研究所で調べてもらったところ、
「うどんに適した小麦粉」というお墨付きもいただいた

しかし、せっかく適した小麦粉でも、正確な量で作らないと美味しいうどんはできない
1kgの小麦粉に対し、コシを出すために入れる60gの塩、
そして450mlの塩水を入れ、丹念にこねる

「土壁作りとおんなじやな」と城島、どちらも力と気持ちをこめる事が重要なのである
そして出来あがったうどんのもと。しかしこれでは薄く伸ばすことができない

そこで行うのが「熟成」
暖かい毛布にくるむことで、うどんの中で粘り成分の「グルテン」が
麺棒で程よく伸びるように変化するのである
それまでにかかる期間は約半日…

時間が空いたので、男たちはアイガモ隊のもとへと向かった…
目的はアイガモ隊の家作り


アイガモたちのお家が完成した頃には熟成も完了
そして次は、いよいよ「伸ばし」である


長瀬は明雄さんとペアを組んだお陰か、だんだん職人っぽくなってきた
一方、こちら城島、清は「長瀬はまだ若いから、力が入ってダメやね…」
などと口は達者だが、作業は遅かった…

そして次は「麺切り」。薄く伸ばした生地を切り揃えていく
城島は作業は遅いがスタンダードな細さ
一方、長瀬のうどんはかなりの極太麺
長瀬自身は満足しているようなのだが、果して、大丈夫なのか?

太陽が傾き、DASH村に闇が訪れた頃、
日本家屋からは食欲をそそる白い湯気が立ち昇っていた
いよいよ仕上げの「麺を茹で上げ」である
しかし、その湯気はこれから始まる男たちの戦いの合図でもあった…

茹で上げにかかる時間は15〜20分
この間に、うどんの命とも言える「ダシ」作りに双方取りかかる

長瀬、明雄さんペアのダシは、DASH村で取れた大根、白菜、しいたけ
一方、城島、清のダシは鰹節を始め、煮干、昆布と持参した海産ダシ

ダシ作りをしている間も、絶妙のタイミングで差し水を入れる明雄さん
一方、清は差し水を入れているのか?

そうこうしている内に麺が茹で上がった。いよいよ最後の味付けに取りかかる両ペア
と、ここで長瀬が明雄さんに何やら耳打ち、そして取り出したのは「味噌」
実は、孝子さんから頂いた味噌をベースに長瀬が考えたのが「味噌煮込みうどん」

早速、味見をしてみると…
「これ、美味いよ!絶対勝ちだね!」と自信満々の長瀬
「村の味だぁ!」と明雄さんも太鼓判

一方、長瀬たちが「村の味」なら、こちらは「男の味」!と気合を入れるが…
「何か、ダシ出てへんのちゃう?」と味見に自信の無い城島
醤油を何度も継ぎ足す。そして、味見…

「…(ウン、ウンと頷く)勝ったな!」とこちらも味が完成!
しかし、城島と清には秘策があった
それは「春菊の天ぷら」。
城島の大好物の春菊秘密兵器として持ってきたのである

これで両者ともにうどんが完成した!

<解説>
 煮こむことを考えて切った極太麺を
 DASH村の野菜から取ったダシに絡めた。
 アツアツうどん

<解説>
 潮の香り漂うあっさりダシに
 サクサクの春菊の天ぷらを乗せた
 絶品うどん

北登も匂いに誘われてやってきた頃、遂に運命の試食が始まった
春菊うどんはあっさりとした関西ダシに春菊の天ぷらがマッチした上品な味
味噌煮込みうどんはあえて切った極太麺が味噌にしみ込み、DASH村で取れた
野菜のダシも絡まった濃厚かつ、しつこくない味となった

その試食の結果とは…
「今回は、私、負けました…」
と敗北宣言をしたのは城島だった…

しかし、どちらも15ヶ月かけて丹精こめて作った小麦をもとにしたうどん
初めて穂を見たときの喜び…
そして、自然の力を前に絶望かと思われた収穫…
そんな想いの詰まったこのうどんはどちらも絶品の出来となった!

一般的に関東はかつおダシで、関西はこんぶダシと言われています
しかしなぜ、ダシに違いが生まれたのでしょうか?
その原因は、江戸時代にまで遡るんだそうです

こんぶの名産地は言わずと知れた北海道
航空機のなかった江戸時代に、北海道から関西へこんぶを運び入れるには
船で日本海を通る必要がありました
また、関東へ運び入れるには、太平洋を船で渡るしかなかったのです

当時の運搬技術では、北海道から太平洋を渡り、
関東へ船で行くことは、強い海流や停泊する港が無いなどの理由で不可能でした
そんな理由からこんぶが関東に出まわることがなかったのです

しかし、そんな時に考えられたのが「鰹節」なんです
その鰹節は次第に関東で出まわり始め、
うどんのダシとして使われるようになったのです

今では、当たり前のことなのですが、
その裏には古の人々の知恵と苦労があったんですね…

ちなみに私は関東派なのですが、皆さんはどちら派ですか…?