DASH村だより 〜いちご収穫〜

暖かな日差しに埋もれながらも、時折、秋の声も聞こえてくるようになったDASH村。

森の中で男たちが何やら準備している。
それは、ハンモック。
豊かな緑に囲まれ、みんなで揺らしあいしながら、束の間の休憩をとる。
そんな楽しい時間の向こうで、ちょっとした事件があったのです。

うららかな日差しの中、一人で畑を覗く長瀬。
色豊かな実りに心を弾ませ、目にしたものは、
長瀬「うわー、すごい。いっぱいできてる」
真っ赤に熟したイチゴの女峰。
そして・・・
長瀬「うまそう・・・」
と、収穫前にイチゴをもぎ取ってしまった。
長瀬「これはうまい!」



その後、イチゴの様子を見に来る4人。
達也、清、明雄さん、そして長瀬も・・・

達也「あれ?少ないなあ?もっとなかったっけ?」
明雄さんが鳥の羽をみつけ、この仕業は野鳥のせいか、と思ったそのとき、
長瀬「ごめんなさい!!食べちゃいました!!」
達也「え?食べたの?」
長瀬「一番食べごろのやつを・・・」

みんなあきれながらも、実り具合を確かめる。
すると、またもやこの男が。
長瀬「これ、絶対にうまい」
と、もぎ取ってしまった。
達也「なんだよ!」
長瀬「すごいいい色なんだもん」

仕方ないと、その一個の大きなイチゴをみんなで分け合って食べる。
達也「すごく甘いねえ」
収穫前にちょっとした喜び。

長瀬「これでみんな一緒だよね」
イチゴを誰よりも早く食べたことをごまかそうとする長瀬。
達也「そうだね、でも長瀬は何個食ったの?」
長瀬「5個くらいかな・・・」

DASH村にさわやかな笑いがこだました。

 
ソーラーカーは海まで出られるのか!?



準備は万全…のはずだった。
自信を持って臨んだ運命の車検。

しかし、結果はサイドスリップ検査とヘッドライト検査が不合格となり、
「公道を走れる車」として、認められなかった。



原因は「前輪の歪み」と「ヘッドライトのズレ」。
早速、車を春山モータースへ持ち帰り、修正を開始。

前に開いている前輪を修正する為に、タイヤを外して幅を調整する。
達也「よしっ!これでOK!」
ヘッドライトも微妙な角度を調整し、修正完了。

ソーラーカーのボディをキレイに磨いたら、再度、軽自動車検査協会へ行き、
車検審査に挑む。今回審査を受けるのは不合格となったサイドスリップ検査と、ヘッドライト検査のみ。果して、合格なるのか?

まずは、サイドスリップ検査だが…
電光掲示板「○(合格)」

さらに、ヘッドライト検査は…
電光掲示板「○(合格)」

松岡「ヨッシャ!」
達也「やった!!」

前回、不合格だった検査に見事合格!
これで、車検合格なのか?

検査員「それでは、最後に転角検査の方に行って下さい」
松岡・達也「?」

半信半疑のまま、転角検査場へと向かう。すると…
松岡「えっ?ちょっと…」
達也「!!」

検査機に乗せた途端、ソーラーカーが斜めに傾き始めたのである!
驚く2人をよそに、どんどん角度が急になっていく。



もしものことを考えて、車に手を添えようとするが…
検査員「触らないで下さい!」

ハラハラしながら傾く我が子を見つめる2人、すると…
検査員「今、35度です!」

実はこの転角検査、横風などを受けた時に横転しないように、自動車を左右それぞれ
35度まで傾け、横転しないかチェックする検査だったのである。

達也「コイツ、頭でっかちだから、ヤバイかと思ったよ!」
見事に転角検査は一発合格!
これで検査は全て終了。晴れて公道を走れる許可証である「ナンバープレート」を取得した。

松岡「いやー、嬉しいねぇ」
達也「輝いてるね!」

遂に、国のお墨付きをもらったソーラーカー。
しかし、実際の道路を走ることは出来るのだろうか?
公道には、急な坂道もあれば、ゴツゴツした悪路もある。
大雨もあれば、激しい横風も吹き付けてくる。

そんな「公道」を、このソーラーカーは走り抜けることができるのだろうか?



城島「すごいなーコレ、本当に走んの?」
達也「今日初めてだから、ヨロシク頼むよ」



公道デビューのドライバーは、運転がちょっと不安な城島。
城島がハンドルを握り、充電満タンのソーラーカーを運転して目指すは「晴海埠頭」。
快晴の元、東京都庁をスタートし、果して海まで辿り着けるのか?

ソーラーカーの運転は、もちろん初めての城島。
初めての経験で驚きの連続の様子。

城島「じゃあ、まずエンジンかけるわ…んっ?」
キーを回しても、全く音がしない。

達也「入ってるよ、スイッチ」
城島「えっ!?じゃあ、1速にギアを入れて…」

恐る恐るアクセルを踏んでみる城島。すると…
城島「おっ!動いた、動いた!むっちゃエコロジーやん!!」
城島「3速入れる時は、アクセル離して…おっ!入った!スゲェ!!」

究極のエコカーであるソーラーカーに驚きっぱなしの城島。
午後0時、東京都庁をスタート!



達也「意外と溶け込んでるよね、街に」
城島「傍から見たら、でっかいサーフボード積んでるみたいに見えるんちゃうの?」

ソーラーカーも快調に進み、まずは1km通過。
ここで、電気の消費を抑える為に、
「一定のスピードを保つ」
「坂道ではアクセルを踏まない」

という節電作戦を考案。これで順調に進めるかと思ったが…



城島「あっ!ヤバイ!」
5km地点で遂に逃れられない坂道が!
なんとか登りきったが、下り始めてすぐが赤信号…



城島「せっかく惰性で走ろうと思ったのに…」
そして、さらに苦難が続く…

城島「これじゃ、全然貯められへんやん!」
ソーラーカーには欠かせない太陽が雲に隠れてしまったのである。
これでは、電力を消費してばかりて充電ができない。



そんな不安の中で、達也が笑っている。
達也「博士!何やってるんですか!」
城島「あー、はじめまして!」

ソーラーカー製作のブレーンとなってくれた、山本梯二郎博士が激励にやってきてくれたのである。もちろん足は愛用の「ソーラーバイク」。

博士「なるべく、ブレーキを離して惰性を使って走って」
達也「はい、分かりました!ありがとうございます!」

手を振る博士に別れを告げて、海へと気持ちを切り替える。すると、すぐ目の前の赤信号で停車。すると…



達也「あれっ?博士!」
赤信号で止まっているうちに、追いついてきたらしい。
博士「アクセルはあんまり強く踏まないほうがいいよ」

アドバイスを言い忘れたのか、それとも名残惜しかったのか、再び山本博士に別れを告げて
先を急ぐ。



なかなか太陽に巡り合えない為に、進路を様々変えるが…
達也「太陽はドコだ〜」
城島「日陰の生活はイヤだ〜」

と、なかなか「陽の当たる生活」は送れない様子。
すると、目の前に橋を発見。この橋を渡らなければ海へは辿り着けない。

達也「あー、でもコレは無理だなぁ」
しかし、橋の登り口が登り坂になっていた。残りのバッテリーが半分を切っている状況なので、
少しでも登り坂は避けたい。
ということで迂回して別の橋を探すことに。しかし…

城島「あっ!橋やね、でも登ってるな」
達也「さっきよりキツイじゃん」

別の橋を渡る為に、さらに迂回。すると…

達也「あっ!これは?」
城島「でも、混んでるやん」

信号待ちをしているのか、車が何台も停車している。

城島「なんや、渋滞やん…」と渋々車が動き出すの待つが、実は…
達也「この車、誰も乗ってないじゃん!!」
駐車している車だった…

ムダなところでバッテリーを消費してしまったおかげで、いよいよバッテリーの残りも危うくなってきた。そこで、緩やかに登っている橋を強引に渡り、海までのラストスパートをかける。
しかし…

達也「イケイケイケイケ――――!!」
城島「あっ!でもヤバイかもしれん!」
達也「えっ、どうしたの?」
城島「ベタ踏みしてんのに、ホラ」

ソーラーカーのスピードがどんどん落ちてきた!
城島「ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!」
達也「止めよう止めよう止めよう!」



交通状況のことも考えて、一度ソーラーカーを停車し、作戦を練ることに。
すると達也、西に傾いている太陽に合わせてソーラーパネルを斜めに傾け、
少しでも多く充電できる作戦に出た。
日も陰り、太陽が沈むのもあと少し。果して、晴海埠頭まで辿り着けるのか?

少しでも車にかかる加重を少なくする為に、ドライバー城島以外は全員車を降り、
外から追いかけることに。



しかし、ベタ踏みしても外の達也たちが楽に追いつけるスピードしか出ない。
城島「少しでも軽くするわ!」
ギアについていたカバーを外し、少しでも軽くしようと試みる。
すると、その作戦が功を奏したのか(?)、目の前に海が見えてきた!

城島「あー、陽が無くなるー!」
達也「あともう少しだよ!イケイケイケイケ!!」

そして…
達也「OK!ゴ―――ル!」
なんとか埠頭の中に入ることができた!

達也「いやー、お疲れお疲れ!」
城島「よう頑張ったわ!」



東京都庁をスタートして5時間20分、走行距離31kmを走って見事海まで辿り着くことができた!

達也「また新しく直してさ、またいつかさ…」

初ドライブで見事、「公道を走れる車」であることを証明したソーラーカー。
ソーラーカーの旅はまだ始まったばかり、次はもっと長い旅へ…

できるだけ電気を使わない「節電走行」で、見事海まで出ることができたソーラーカー。
実はその裏には、こんな節電テクニックを使っていたんです。

「知らず知らずのうちに坂道を登ってしまう」ということを避ける為に、達也が考えたのが
「ドリンクホルダー作戦」。

ドリンクホルダーに透明なコップに入ったお茶を入れておき、お茶が斜めに傾いていれば坂を登っているという、言わば「傾斜度測定機」を作ったのです。

実はこの作戦が功を奏し、何度も坂道を回避することができたのですが…
達也「いやー、これさえあれば完璧だね。海まで楽勝でしょ!」
城島「…」

達也「あれっ、今坂っぽくない?お茶は傾いてる?…って空じゃん!!」
城島「ゴメン、つい喉乾いてて…」

ソーラーカーにはクーラーが付いておらず、
あまりの暑さに悪いと思いつつお茶を飲んでしまったのです!
これには汗だくで頑張っていた達也も「おかんむり」だったそうです…

 
恐竜を発掘できるか!? 〜模型づくり〜



200日以上にも及んだ発掘作業。
その間、発掘された首長竜の骨化石は147点にも及んだ。
その全貌をついに明らかにするときがやってきた。

しかし、ある問題が生じた。それは発掘した骨化石をこのままの状態にしておくと、風化現象を起こすのだ。
風化現象とは、長い年月地層の中で密封された化石が、発掘され空気に触れることによって、変色やひび割れなど壊れやすくなる。
このままの状態で化石の形を崩さずに保存するのは難しいため、レプリカとして保存する必要がある。
こうして、8000万年前に生きた首長竜の復元も含め、レプリカ作りはスタートした。



レプリカ作りを指導してくれるのは、中馬洪治(ちゅうまん こうじ)先生。
年間3000点以上の化石・古生物の復元を手がけてきた、日本におけるレプリカ制作の第一人者である。

その中馬先生に、
「上手にできてますね。私の商売は上がったりになっちゃう」
と言わせた太一。初めてのレプリカ作りにまごついていた表情から、思わず笑みがこぼれる。

一方、鈴木先生は自分で発掘した首長竜の脊椎骨のレプリカを作っていた。
その化石は、40年にわたる発掘歴を持つ鈴木先生自身ですら、初めて発見したという、思い入れのある化石だ。
隊員たちも自分たちの思い入れのある化石からレプリカを作っていった。
果たして、すべてを完成させることはできるのか?


2日後



プラスチック樹脂が固まったところで、レプリカは完成!
城島「どうでしょう?」
と、出来栄えに自身ありげな様子の城島。
しかし、これでレプリカが完成したわけではない。
これに、絵具で色付け作業をしていくのだ。



まず、基調になる色からつけていく。
長い年月地層に密閉されていた化石は、その状況によって色のつき方が違うため、
それぞれの化石が違った色合いを見せている。
つまり、一つ一つ化石をみながら色を合わせて着色していかなければならない。

城島「むずかしいな、これ」
頭を悩ませながらもようやく思った色ができ、レプリカに着色し始めようとした。と、そのとき
中馬先生「ではちょっと手を休めてください」
と、着色における注意事項をいきなり解説し始める中馬先生。
城島、思わず拍子抜け・・・



「オオカミ色には注意してください」
オオカミ色とは赤や黒のように、その色自身の効果が強く、誤って混ぜてしまうと他の色の効果を無くしてしまう色のことである。
すかさず城島、
「なんでオオカミ色っていう言い方なんですか?」
と、疑問をぶつける。すると、
中馬先生「みんながそう言っているから私もそう言う」
と、はっきり答えられ、またまた拍子抜けする城島。



一方、鈴木先生のレプリカには、中馬先生からお誉めの言葉が。
鈴木先生「ほめられたのは初めてです」
と、謙虚に答える鈴木先生。
思い入れがあった分、その出来栄えはカ作を感じさせた。

こうして、隊員一人一人が本物と見まちがえるほどのレプリカを、発掘したすべての化石に関して仕上げていった。
その完成したレプリカを基に、いよいよ全身模型を作ることになった。

首長竜の骨は全部で約600本。
発掘していない残りの部分は隊員たちで話し合った結果、発泡スチロールで補足していくことになった。
自分たちで発掘した首長竜はいったいどんな姿をしていたのか?



まずは、それぞれの担当するパーツを決めていく隊員たち。
これまで首長竜の骨化石を数多く発見してきた太一だったが、どうしても頭の骨を探し出すことはできなかった。
その万感の思いで、自ら頭の部分を担当することにした太一。
期待を胸にして作業に取り組んだものの、想像だけで作っていかなければならないこともあり、不安も隠せない。
太一「たぶんこうなっていた気がする」
と、頭の中で想像しながら発砲スチロールに形をたどっていく。

一方、城島は首長竜のヒレの部位を担当。
以前、発掘した首長竜の骨化石をすべて並べ大きさを比較した際、橋本隊員の身長にほぼ匹敵したヒレ部位。
今回もそれで比較することにした。
発砲スチロールの上に横になる橋本隊員をもとに、大きさを測る。

思い起こせば発掘67日目、首長竜の化石はこの指の骨の発見から始まった。
それは、城島がクリーニング中に偶然見つけ出した骨だった。
様々な思いを基に、ヒレの欠損部分を補っていく作業が始まった。



そのとき、太一は電熱線で発泡スチロールを型どおりに削る作業に移った。
カッターや紙やすりで、形を整えていく。
いったいどんな姿を現すのか?

一方、ヒレの欠損部分は早々と完成。
城島「やっぱり半年掘ってきただけあるわあ、パッと骨のイメージはこんなんやってわかるもんね」
発掘154日目、他の隊員に遅れをとったものの、ようやく首長竜の歯化石を発見した城島。長期間の苦労あっての発掘作業で学んだことは数多い。
そして、今となっては首長竜のイメージを頭の中で画けている城島であった。




首長竜全身模型作り3日目
必死に頭の部分と格闘している太一。
青柳隊員「頭って結構薄いらしいんですけど・・・」
太一「もうちょっと薄くしろって事ね」

やはり、出ていない化石の部分。困難はさらに立ちはだかる。



一方、城島は肋骨の部分を作る。
と、そのとき、本部の前に1台のワゴンが。
鈴木先生「これ、差し入れです」
発掘作業の傍ら、本業の製麺業の方でも新商品を考えて作っていたのだ。
首長竜発掘への思いを込め、古代米を使用して作った麺。
その名も「首長竜麺」。
城島「新しい食感やなあ」
と、みんなおいしそうに食べた。


首長竜全身模型作り5日目

肋骨、脊椎骨と、体の部分のパーツが完成していく中、
太一「全然進まないぞ、前に・・・」
夜になっても一人黙々と手を進める太一。
果たして、頭のパーツを復元できるのか?


全身模型作り10日目
出来上がったパーツを組み立てていく日になった。
首長竜の姿が次第に明らかにされていく中、
太一「僕だけまだ違う作業している」
と、まだ頭を作るのに苦戦をしている。


全身模型作り14日目
太一「できあがりー」
ようやく頭の部分を完成させ、全身骨格に取り付ける太一。
城島「やったー!!」
みんなが拍手を送る。
城島「半年かけた骨の集大成が、今ようやく完成!」



8500万年前、そこには首長竜の親子が生活していた。
その首長竜の姿が、時を越え隊員たちのカでようやく姿を現すことができたのである。

以前から「今、新しい商品を考えているんだよ」
と、新商品の情報をもらしていた鈴木先生。
その「首長竜麺」は、番組の中でもお披露目された。



太一や城島も「これはおいしい」と喜んで、自分の家でも作れるようにと、いくつかもらって帰っていた。
しかし、喜んだのは太一や城島、隊員たちだけではない。
鈴木先生は後日、「スタッフの方々へもおすそ分けください」と、
首長竜麺を箱いっぱいに詰めて送っていただいたのだ。
首長竜麺、本当においしかったです。ありがとうございます。