2014年2月16日 放送内容DASH海岸 ~カワハギ~

真冬のDASH海岸。
城島と達也がその日見ていたのは、スタッフが数日前に水中カメラで撮影した映像。そこに映っていたのは…
達也「ついに来たよ!」
映っていたのは、体長1.3mのアカエイ。
シッポには、10cmの毒針があり、長靴も貫通する。
刺されると、激しい痛みと呼吸困難に見舞われ、各地で被害が報告されているが、TOKIOにとっては、砂地を耕してくれる貴重な存在。
その姿を自分の目で確かめたい!
後日、巨大アカエイの潜水調査を敢行!
達也「アカエイに会いたいね」
海女城島と潜水士達也が、身の切るような冷たさの真冬の海へ。
海底で見つけたのは、丸い窪み。
これは、海底の砂を掘って好物のアサリを探したり、砂に潜って身をひそめるアカエイの痕跡。
アカエイが耕してくれたおかげか、
城島「見渡す限り、スゴい数!!なんか生えてる!」
海底に生えていたのは、キレイな海に生えるというオゴノリ。
ところてんの材料や刺身のツマとしても知られるが、生で食べると毒があるものもあるので、注意が必要。
5年前までは、ヘドロだらけの汚れた海だったが、広大なオゴノリの海藻地帯が広がるまでに、水がキレイになってきた。
オゴノリの中は隠れやすく、多くの生き物たちのすみかになる。
ケフサイソガニ、キチヌ、そして、
達也「超キレイ!こんなのが来た!?」
それは、ムラサキハナギンチャクという名前のイソギンチャク。
粘着性のある触手には毒があり、エサとなる生き物がやって来ると、がんじがらめにして捕まえて、口へと運んで捕食する。
さらに、オゴノリに潜んでいた魚を発見。
城島「カワハギみたい」
これは、カワハギの仲間のアミメハギ。
以前、野島干潟のアマモ場で見つけたアミメハギは、緑色だったが、DASH海岸で見つけたアミメハギとは色が違った。
海のカメレオンとも呼ばれるアミメハギは、隠れる海藻と同じ色に体の色を変化させる。
野島干潟では緑色のアマモ、DASH海岸では赤いオゴノリがあるため、体の色に違いが出たと思われる。
そんなハギの仲間は、他にもウスバハギ、ウマヅラハギ、ソウシハギと、東京湾に数多く生息。
中でも、城島がとにかく好きなのは、
城島「カワハギ」
特に冬が美味しいカワハギ。
寒くなると、肝がパンパンに張り、「肝パン」と呼ばれる高級魚。
築地では、一匹6000円ほどの値がつくことも。
その肝は、海のフォアグラもといわれ、新鮮なものでしか食べられない。
そんな旬の高級魚を獲る伝統漁法が、東京湾で100年以上続いているという。やって来たのは、千葉県南房総市。
木村さん「その伝統漁をやっているのは、この人だけなんです」
それが、冨浦町漁協の酒井さん。
カワハギ専門の伝統漁の使い手であると同時に、獲れたてを振る舞う民宿、「げんべい」も営んでいる。
日本全国で数々の漁を見てきた城島だが、カワハギを獲るその仕掛けを見るのは初めてだった。
酒井さん「がま口漁です」
大きく開閉するその形からがま口と呼ばれ、その仕組みは、海底までがま口網を降ろし、カワハギが餌を獲りに来たタイミングを見計らい、閉じ込めて捕らえるという、非常にシンプルなものだが…
城島「閉まる間に逃げそう…」
魚は、警戒心が強く、更に視野が広い。そのため、少しでも危機を感じれば、あっという間に逃げてしまう。
しかし、酒井さんによると、これでカワハギが獲れるという。
早速、船で海に出て、がま口漁に挑戦。
海底が砂地になっている所にカワハギが泳いでいるという。
使うエサは、釘で殻に穴をあけたアサリ。
このアサリに、うま味調味料と塩を2対1の割合で混ぜる。
カワハギは、うま味調味料の主成分であるアミノ酸が大好物。
がま口漁自体は100年近い伝統のある漁だが、このうま味調味料を使った技は酒井さんが考案したという。
アサリに、うま味調味料と塩をしっかりとなじませたら、殻ごと、がま口網の中心にある針金に刺していく。
城島「殻ごとですか?」
あえて食べづらくするのが、秘訣だという。
そして、がま口網を閉じて、8mの海底へ投入。
酒井さん「あとは、5~6分待つ」
果たして、こんなに簡単にカワハギが獲れるものなのか?
がま口網を入れて6分後、酒井さんの合図で網を引き上げる。
城島「あ!いる!!本当に来てる!」
網にかかっていたのは、35cmのビッグサイズ!!
築地に出せば、4500円はするという。
木村さん「肝もパンパンですよ」
海のフォアグラと呼ばれる肝。夏のもの比べると、冬のお腹は2倍程。
肝が大きくなる理由は、エネルギー消費が激しくなる寒い冬を乗り越えるために、たくさんエサを食べて、肝にエネルギーを蓄えるため。
そんな肝パンカワハギが2投目も。しかも、
城島「大きい!お腹も膨れてる!」
45cmの特大サイズで、お腹の幅は7cm!
酒井さん「これは、一番大きい」
しかし、なぜカワハギが次々と獲れるのか?
城島「不思議だわ…どんな感じでやってるか、見てみたい」
そこで、城島の新兵器の登場!その名も、
城島「釣るとこみるぞう君!」
仕掛けの上にカメラがついていて、エサに食いつく魚が観察できる。
これまで城島が愛用してきた、海の中の様子を見る「うみなかみるぞう君」が、更に進化し、よりコンパクトになった。
この「釣るとこみるぞう君」を、がま口網にセット。
100年続いた漁だが、カワハギが獲れる瞬間を見るのは世界初。
早速、海に投入し、その様子をモニターでウォッチング。
エサのアサリに食いつくカワハギの様子がバッチリと映る!
酒井さん「これはいい!」
この映像で判明したことは、あえてアサリを殻のままつける事で中身が中々食べられず、カワハギたちが夢中になって離れない状態になっているということ。
その間に、網を上げてがま口を閉ることで、その中にカワハギが閉じ込められる。
カワハギがついばんでいたアサリは、殻がボロボロになっていた。
カワハギの歯は鋭く頑丈で、アサリの殻をも砕いてしまう。
この日、獲れた大量の肝パンカワハギは、鮮度が命。
海から帰り、酒井さんの民宿で自慢の肝パン料理を頂く!
酒井さんの奥さんの芳枝さんにも手伝っていただき、早速、調理開始!
まずは、カワハギの皮を剥がす。
カワハギは、その名の通り、皮を簡単に剥ぐことができる。
皮を剥いだ後は、海のフォアグラとも称される肝を取り出し、身を刺身包丁でおろしていく。
しかし、慣れない刺身包丁に、身を薄く切るのは一苦労。
城島「難しい…」
こうして、捌いたカワハギの刺身を、贅沢に肝を溶かした醤油で頂く。
城島「うま~い!!」
続いては、民宿げんべいの名物カワハギ料理。
氷水でさらして締めたカワハギを豪快に鍋に入れて出汁をとる。
白菜をざく切りにして鍋へ入れ、そこにこうじ味噌を溶いて加える。
城島「絶対おいしいやん」
そこに、今日はたっぷりと肝を入れれば、名物のカワハギの肝みそ汁が完成!
さらに、もう一品。
新鮮な肝に、刻んだショウガとネギ、こうじ味噌を加えて、包丁で叩いて、肝のなめろうに。
新鮮なうちに、炊きたてご飯にたっぷりとかけたら、獲れたてでしか味わえない、カワハギの肝丼の完成!
木村さん「都内で食べたら1万円はしますね」
東京湾の高級料理、海のフォアグラづくしを頂く!
まずは、肝味噌汁。
城島「美味しいわ!肝で甘さが引き立つ!」
これには、海の専門家、木村さんも思わずハイタッチ。
続けて、肝のなめろうがたっぷりのった肝丼。
城島「今まで、この番組で食べた丼やご飯で1位!甘くて濃厚で!」
東京湾の旬の高級食材、肝パンカワハギを存分に味わったところで、酒井さんから、がま口網を譲り受けた。
DASH海岸やDASH島で活かさなくては!
まずは、DASH海岸で早速仕掛けてみる事に。
達也「これでよく獲れるね」
その10分後、網を上げてみると、中に入っていたのはイシガニと、多摩川で見つけたモクズガニ。
ハサミが毛むくじゃらでモクズがついているように見えるカニで、冬になると川を下り海で繁殖行動をする。
その一匹がDASH海岸にやってきた。
これからも、そんなまだ見ぬ生き物たちがやって来てくれることを願う
男たちだった。
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