2014年7月6日 放送内容DASH ご当地PR課
~大阪府大阪市 鏡3000枚で太陽光を集めて焼肉はできるか?~

今回のPRスポットは日本第二の都市、大阪市。
ここは日本一工場が多い国内屈指のものづくりの町。
金属製品や機械、電子機器など製造業が盛ん。
その技術力は、エアコンや自転車の反射板など、
世界シェアナンバー1を誇る製品を数多く生み出している。
世界中に進出しているこれらはすべてメイドイン大阪。
そして普段の生活に欠かせない「鏡」もまた大阪の名物。
大阪市内には鏡工場が数多くあり、関連企業は29社。
その歴史は古く、江戸時代にオランダから大阪に
ガラス鏡製法が伝わりその技術が、ここ大阪で受け継がれてきた。
今回はそんな世界に誇る大阪の鏡をPR。
さっそく、城島と長瀬が、市内生野区にある鏡工場へ。
「株式会社クヌギザ」は、手鏡やコンパクトミラーなど、
小物用鏡の国内生産率が7割。
メイドイン大阪鏡の品質の違いはその明るさにあるという。
鏡が光を反射する量(反射率)を測る機械で計測してみると、
海外製の鏡が反射率84%に対し、
メイドイン大阪の鏡の反射率は95%。
反射率が高いほど、よりリアルな状態が映し出される。
この違いの理由は材質にあるという。
海外製の鏡の多くは安く簡単にできるアルミ製の鏡。
対して大阪製の鏡は?
クヌギザ社長「透明のガラスを(加工して)鏡にします」
まずは、研磨剤とブラシでガラスの表面を洗浄。
洗い終えたガラスに吹き付けていたものは…銀。
吹き付ける量など、その技術は大阪ならでは。
これが江戸時代から受け継がれている、
ガラスに薄く銀を吹き付ける、銀引き鏡の技術。
この大阪製の鏡は、映りの良さから、
海外の高級ブランドにも採用されている。
そして、高品質のこの鏡、加工は全て人の手で行われている。
鏡の裁断は、表面に専用のローラーで浅い傷を入れて割る。
城島「鏡(の厚さ)薄いですね!」
その厚さは1mm、薄くて軽く持ち運びやすいため、
化粧品などのコンパクトミラーに適している。
軽く傷の線を引くだけで切れてしまう、
この薄さを実現できたのも、大阪ならではの技術。
そして、鏡の周りの欠けや傷をチェックする出荷前検査。
社長「1日2万枚くらい検査する」
これを1人、36年間やり続けている女性が梶原さん。
はじかれた鏡は、城島が見ても欠陥の場所はわからないほど小さい。
そんなごく僅かな傷を、1分間に50枚という脅威の速さでチェック。
こうして厳しい検査を乗り越え完成する大阪市が誇る鏡。
そのすごさ、どう伝えるか。
城島「“アルキメデスの鏡"ってあったよね」
それは、古代ギリシャの物理学者・アルキメデスが、
たくさんの鏡で太陽の光を1点に集めて敵の船を燃やし、撃退したという伝説。
そして大阪と言えば、
城島「生野区の鶴橋といえば焼肉」
鶴橋は50軒以上の店が軒を連ねる焼肉の町。
安くて美味いのが売りのこの名物に、
たくさんの鏡で太陽の光を当てれば、美味しく焼けるはず!
そして、それに適した鏡の形状は、パラボラアンテナ型。
パラボナアンテナは、人工衛星から届く弱い電波を
湾曲の形状により、一カ所に集めて強力にする仕組み。
ならば、この形に曇りや歪みの無いメイドイン大阪の鏡を
敷き詰めれば、光を無駄なく集められるはず。
さっそく、クヌギザ鏡職人の皆さんの力をお借りして、
大量の鏡づくりを開始。
製造部の村田さんが素早く鏡を裁断し、
その束を勤続25年の西村さんが5cm四方に切っていく。
枚数が多いほどに光の熱量は増えていく。
TOKIOを含め、職員総出で用意した鏡の数は、3000枚!
これをパラボナアンテナ型に貼り合わせていく。
次に、大阪の手作り工芸が体験できる施設「大阪市立クラフトパーク」に移動して作業。
長瀬「発砲スチロールで土台を作ってもらった」
実はこの土台もメイドイン大阪。
大阪市平野区の発泡スチロール工場、大源化成。
住宅の断熱材を主に製造しているこちらの工場で、
発泡スチロール製のパラボナアンテナを作ってもらった。
ケーキのように切り出された扇形のものを、
12個合わせて直径3mのパラボラアンテナの形にする。
これに3000枚の鏡を1枚1枚、手作業で貼っていく。
長瀬「ここ最近でベスト3に入る地味な作業だね」
そんな作業を永遠と繰り返し、直径3mにびっしり敷き詰められた、
およそ3000枚の鏡のアンテナが完成。
これで太陽の光を1カ所に集め、大阪・鶴橋の肉を焼く!
その方法は太陽に向かって鏡を起こし、
反射した光が1カ所に集まる場所に肉を当てて焼く。
鏡を固定するための土台を作って頂いたのは、
大阪の神社仏閣を数多く手がけて来た、地元宮大工の大久保工務店。
太陽に合わせて角度を調整するのは、
親子で生野区の鉄工所を営む、職人・樽木親子にご協力頂いた。
そんな大阪市の町工場の技術を結集して、無事に設置完了。
長瀬「陽が出てきたよ、光がまともに目に入ったら危ない」
3000枚の鏡の反射力は未知数。
目を傷めぬよう、みなサングラスを装着し、これで準備万端。
そして、太陽の位置に合わせて角度を調整していく。
焼く肉はもちろん、焼肉の町、大阪・鶴橋でお店を構えて60年、
名店「新楽井」の塩タン、骨付きカルビ、リブロースステーキ。
大阪市の技術の粋を集めて完成したこのエコシステムで、
肉を焼くことはできるのか?いよいよ調理開始!
まずは最も温度の高い場所、光が集まっている焦点を探す。
と、焦点に合った黒いボードは煙を上げ、威力は申し分無いか?
焦点の位置は鏡から2m、その位置に肉を持っていくが、
長瀬「全然焼けない」
原因は、突如出現した太陽を覆い隠す分厚い雲。
太陽が出るまで、ただひたすら待つしか無いが、この日は6月半ば。
数日前に梅雨入り、くしくも大阪は午後から雨の予報だった。
それでも晴れることを信じ、待つこと2時間。
だが、その願いむなしく、太陽は顔を見せてくれぬまま、
この日の撮影は中止…。
しかし、このままでは終われないと、
2日後の晴れた日、再び大阪のものづくりの力が集結。
この日、あいにくTOKIOは全国ツアーのリハで、
大阪に来ることが出来なかったが、
タレントが来ないなら自分たちで焼く、それがクヌギザのプライド!
セッティングが完了し、まずは骨付きカルビを焼く。と!
梶原さん「あーいい音、ジュージュー言うてる」
大阪生野の肉が太陽の光、そして、大阪の鏡で少しずつ焼かれていく。
その熱はさらに増し、肉汁がしたたり落ちる程、香ばしくなり、
社長「うわあ、ええ匂い」
嬉しくて、つい焼き過ぎてしまった。
続いて、厚さ2cmのリブロースステーキ。
推定温度は250度、バチバチと煙を上げながら焼けていく。
これが大阪新名物、鏡焼きのジューシーさ、しずる感!
大阪市が世界に誇る3000枚の鏡で、
大阪が世界に誇る鏡焼きの肉が完成!
そして、これを都内のスタジオにいるTOKIOにもお届け。
城島「ステーキ!美味しい」
鏡焼きが新たな大阪名物になる日が来るか?
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