2016年11月27日 放送内容DASH海岸 ~還暦祝い~

東京湾工業地帯の一角、横浜DASH海岸。
TOKIO手作りの潮だまりの観察窓にピタッと張り付いていたのは…
城島「ツバクロエイ」
大空を滑空するツバメのように泳ぐ姿が名前の由来。
DASH海岸に来たのは、2年前のこと。
おとなしい性格だが、尻尾には毒針があり、注意が必要。
そんなツバクロエイは、大きなヒレを細かくウェーブさせて、
砂に潜って餌を探す。
その好物は、砂の穴に隠れるコメツキガニ。
全国的に減少中だが、DASH海岸では数が増えている。
さらに、大好物なのが、アサリ。
DASH海岸で初めて発見した時は、0.1㎜だったアサリが、
干潟ですくすく成長し、8年目にもなると、最大7㎝クラスに!
しかし…
城島「これ、噛み合っちゃってる」
DASH海岸の干潟のアサリが増えすぎてしまい、満員電車状態になっていた。
ストレスにより、噛み合ったり、変形するなどの生長阻害が起こっていた。
エイだけでは、数の調整ができていないという事なので、
城島「ある程度、人間が間引いたほうがいい。アサリにもよくない」
そして、TOKIOには、間引いたアサリを使ったある考えが…
城島「木村さんの還暦祝いをしよう」
TOKIOにとっての海の先生。海洋環境専門家 木村尚(たかし)さん。
この11月におめでたく、60歳の還暦を迎えた。
干潟づくりから海の管理まで、海の楽しさを教えてくれた。
そんな木村さんにこれまでの感謝を込めて還暦祝いを計画した。
城島「アサリ以外に最高の食材を用意しない?」
そんな想いで、城島が向かったのは、千葉県南房総市。
目指す食材は、今が旬の高級魚。
城島「木村さんが、これが一番旨いって言っていた」
2年前にお世話になった凄腕漁師で、内房で100年以上続く伝統漁の
唯一の継承者である酒井さんと共に、その食材を求めて漁場へ。
南から黒潮が入って来る南房総は、強い潮の流れにより常に砂はフカフカ。
多くのエビや小魚が棲みつき、それらを狙って大物が集まる。
そんな砂地に仕掛けるのが、
城島「がま口漁!」
財布のがま口のように網が開閉できる仕組みで、中央の針金に、
DASH海岸産のアサリに、塩1:旨味調味料2の割合の特製のエサをつける。
城島「来てくれるかなあ」
準備ができたら、仕掛けを海底へ沈める。
アサリに魚が集まったら、網を閉めて一網打尽に。
しかし、そのタイミングは勘任せ。そのため、何度やってもかからないことも。
そこで、酒井さんが最近導入したのが、2年前にTOKIOが使った秘密兵器、
城島「釣るとこみるぞう君」
針がカメラ、糸がケーブルになっており、水中の様子が一目瞭然。
網に仕掛ければ、引き上げるタイミングは100発100中!
早速、がま口を水深10mの海底へ。
最初に映ったのは、顔がオジサンにそっくりなテンス。
そして、その直後に…
城島「来ました!カワハギ!」
城島が狙っていたのは、晩秋から旬を迎えるこのカワハギ。
城島「あの木村さんが、一番旨いって言ったのがカワハギだったんです」
実は、2か月前、城島がさりげなく木村さんに、
今まででロケで食べた中で、また食べたいものを聞いていた。
それに対して木村さんは、
木村さん「カワハギの肝丼かな。あれは死ぬまでに一度は食べとかないといけない」
“海のフォアグラ"とも呼ばれる、カワハギの濃厚な肝は、
秋になると大きくなり、パンパンになる。
そんな肝パンカワハギを、合計5匹捕まえることができた。
城島「木村さんにいいお祝いができそうです!」
酒井さん「それはよかった」
その頃、達也は横浜から西へ1320㎞の長崎県五島列島の福江島!
達也「来たね 五島列島」
島全体がギザギザに入り組んだリアス式海岸に、
森の豊富なミネラルが流れ込み、様々な高級ブランド魚を育む。
ここで達也が捕まえたいのが…
達也「一生に一度のお祝いですから、イセエビ!」
エビの王様といわれる大型のエビ、イセエビは、
長いひげと曲がった腰は古来より長寿の象徴。
お祝いの席では欠かせない食材で、高級品の代名詞。
大きい程甘みが強く、特に五島の海で育ったものは国内最高級と言われる。
そんな五島列島のイセエビを捕まえるべく、お世話になるが、
素潜り漁の達人 川村さん。
川村さんが狙うイセエビは、
川村さん「こっちで横綱級って言う、1㎏以上のイセエビがいます」
東京湾の無人島の第二海堡で見た、生後約1年の赤ちゃんは70gで、
市場に出るのは大きいもので500g。
ところが五島にはその倍以上のイセエビがいるという。
100年続く伝統漁業に使うのは、銛ではなく、かぶせ網という網と棒。
川村さん「この棒の先にタコを縛って、イセエビを捕まえます」
達也「タコ?」
川村さんによると、刺し網よりもイセエビが傷つきにくいため、
傷物が好ましくない縁起物を捕まえるにはうってつけの漁法だという。
早速、タコを捕まえに沖合へ。
達也「岩が凸凹してる」
川村さん「溶岩のリアス式海岸になってます」
3万年前に火山が噴火し、流れ出た溶岩により複雑な海岸線が作られ、
凸凹した岩が、生き物の絶好の隠れ処になっている。
達也「海底がすごく入り組んでますね」
暖流の黒潮の影響で、チョウチョウウオなどの南国系の魚やサンゴが生息。
達也「南国じゃん。恵まれた場所ですね」
イセエビを獲るのに欠かせないというタコは、海底の横穴に潜んでいるという。
タコを素潜りで捕まえるため、海に潜ると達也が気づいた。
達也「海水がしょっぱいですね」
川村さん「しょっぱい海水で育ったイセエビが美味しいんです」
塩分が濃い潮の流れ黒潮は、東京湾付近では薄くなっていくが、
五島の海は日本の黒潮の出発地点近くで塩分濃度が濃い。
塩分が濃いと、イセエビはグリシンと呼ばれる旨味成分を多く含むという。
タコの棲む横穴を目視で探すが…
達也「全然わからない」
というのも、タコは自分の体の色や形を自由自在に変える「海の忍者」。
カラフルなサンゴになりきっているタコを見分けるのは至難の業。
しかし、海底に散乱する大量のハマグリの貝殻を発見。
タコは二枚貝が大好物で、棲み処の近くには貝殻が散乱していることが多い。
貝殻が散乱している近くの横穴の奥に隠れているタコを発見!
穴に棒を刺して刺激し、足を出して攻撃してきたところを捕まえる。
息が続かず、苦戦を強いられるが、やっとのことで捕まえるのに成功。
達也「このサイズでイセエビ獲れますか?」
川村さん「これぐらいが丁度いいです。大きすぎても使いにくい」
そんなタコを使ってイセエビを捕まえるのが、伝統漁法のたこ脅し漁。
イセエビの最大の天敵であるタコを、岩陰に隠れているイセエビに見せると、
イセエビは、天敵から逃れようと反射的に後ろへジャンプする。
その先に、かぶせ網を構えておくと、イセエビ自らが網に飛び込む。
達也「頭からだと引っかかるけど、尻尾からだとスルッと入る」
こうして獲ることで傷がつかず、最高の状態で捕まえることができる。
やり方を教わったところで、目的のイセエビの棲みつくポイントへ。
川村さん「この辺に大きい根(岩)があって、その下に横綱級がいます」
早速、海へ潜り、イセエビを捜索。
すると、川村さんが何かを発見!4mの手作りの銛で獲ったのは、イシダイ。
シマシマ模様が鮮やかなイメージがあるが、大人になると段々薄くなり、
大物になると口が黒くなり、「クチグロ」と呼ばれ、貴重な魚と崇められる
川村さん「今日の晩ご飯にします」
その頃、達也は自力でイセエビを発見。
川村さんが棒の先に縛ったタコを操ってイセエビを脅かし、
岩陰から飛び出してきたところを、網を構える達也がキャッチする作戦に。
危うく逃しそうになるが、なんとか捕まえるのに成功。
しかし、そのサイズは、1㎏の横綱級には程遠い500g以下。
達也「まだまだ大きいのがいるってことですよね。相当デカいよ、横綱は」
木村さんに食べてもらいたいのは、甘みと旨味の詰まった横綱。
横綱の捜索は20回目を超え、39回目でようやく…
達也「1.2㎏!」
文句なしの横綱イセエビを獲ることができ、達也も大喜び!
達也「これでいいお祝いができるね」
こうして、DASH海岸産のアサリ、肝パンのカワハギ、
横綱級を含めた3尾の五島のイセエビと、祝いの食材が集まった。
調理して頂くのは、「和の鉄人」こと中村孝明!
以前、東京湾に増えたアカエイを見事な逸品に調理し、
木村さんとも魚談議に酒を交わす仲に。
まずは、東京湾の旬の高級魚カワハギを調理。
パンパンの肝を取り出し、塩につけて水分を出し、臭みをとる。
熱湯にくぐらせて、塩と余分な脂を落とし、ペースト状にして裏ごし。
その肝に、合わせるのは、鉄人特製のポン酢。
中村さん「これが、噂の肝ポン酢です」
さらに、DASH海岸産アサリをじっくり煮込み、旨味成分のコハク酸が
たっぷり染み出たスープを作る。
そしてカワハギを三枚におろして、皿に盛つけたら
『肝パンカワハギのしゃぶしゃぶ』の完成!
続いては、五島列島の横綱イセエビを。
中村さん「こんなイセエビ久しぶりに見た。これスゴイな」
豪快に半分に切って身を取り出し、食べやすい大口サイズに切り分ける。
そして、それを殻に戻し、炭火で豪快に焼く!
中村さん「イセエビの祝い焼きでどうですか?」
じっくりと焼く。
達也「めっちゃいい匂いする!」
本来ならば、この間に三品目を作りたいのだが…
達也「あれ?タイミングの悪い男はいつ来るんだい?」
そのタイミングの悪い男とは、日本テレビアナウンサーの桝太一。
桝アナが、DASH海岸の対岸のアクアラインの近くで捕まえたいのが、
東京大学院時代の研究テーマの江戸前アナゴ。
しかも、今回狙うのはその中でも幻と呼ばれる「金アナゴ」。
桝アナ「噂には聞いたことがあるんですが、本当にいるんですか?」
金アナゴの捕獲に使うのは、昭和40年に産まれたアナゴ筒。
筒の中にいれたイワシに誘われて中に入ると、大人のアナゴは逃げ出せず、
小さな子供サイズは側面の穴から抜け出せ、乱獲を防ぐ。
海にアナゴ筒を投げ込み、待つこと3時間。
ネバネバのヌタウナギに交じって、待望の金アナゴを発見!
光り輝く金色は、脂が乗って美味しい証!
桝アナ「金アナゴゲットです!」
そして、男たちが待ちわびるDASH海岸へ。
桝アナが獲った金アナゴは、まず背開きに。
その身は透き通った白さで、これが最高級の証。
桝アナ「皮ギシ(身の間の脂)がすごいですね!」
醤油、みりん、酒、ゆずで作った幽庵地につけ、串に刺してじっくりと焼く。
桝アナ「メチャクチャいい香り!」
そこに、砂糖と桜のチップを使って薫製にして、更に香りを!
この燻ったアナゴを、アサリの出汁で炊いたご飯の上にちらし、
さらに、プリプリのアサリのしぐれ煮を乗せて、15分蒸らせば、
『金のアナゴ飯』の完成!
こうして、料理が揃ったところで、この日の主賓の木村さんがDASH海岸に
やって来た。生き物調査をやる予定だった木村さんは事態を飲み込めず。
木村さん「どうしたの?」
城島「DASH海岸でお世話になっているので、還暦祝いという事で、
今日はいろいろと仕込んでいました。おめでとうございます!」
還暦の定番の赤いちゃんちゃんこと帽子もプレゼント。
城島「改めて、木村さん!還暦おめでとうございます!」
木村さん「ありがとうございます!」
お祝いの言葉がすんだところで、早速一品目の『イセエビの祝い焼き』を。
旨味も大きさも横綱!
鉄人が作った味噌とクリームチーズの特製クリーム味噌ソースで頂く!
達也「長生きしてくださいという思いを込めました」
木村さん「うめえ!めちゃくちゃうまい!味が濃いの!」
続けては『カワハギのしゃぶしゃぶ』。
木村さんが、もう一度食べたいと言っていたカワハギ。
濃厚肝ポン酢につけて頂く。
木村さん「うまい!なんとも言えない甘み!」
そして、三品目の『金のアナゴ飯』!
思わず木村さんが笑ってしまうほどの美味しさ!
木村さん「アナゴの旨味が濃く出てて、最高です!」
TOKIOと桝アナが探して獲り、和の鉄人の中村さんが調理したお祝いの料理。
木村さん「リーダーが60歳を迎えるまで、長生きしたいと思います!」
木村さん、これからもご指導お願い致します!
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