2017年2月26日 放送内容DASH海岸 ~オニカサゴ~

冬のDASH海岸は海中のプランクトンが減少し、
透明度が増したことで、普段は見えにくい海底の様子がバッチリ。
そこで発見したのは、夏には無かった、無数の穴。その穴を作ったのは、
城島「江戸前を代表する魚、マハゼ」
かつては、“ハゼの湧く海“と言われていた東京湾だが、
近年汚染や開発が進み、数も減り、今や高級魚。
そんなハゼを狙って…
木村さん「結構、ハンターもやって来てる」
木村さんには見えているハンターが!
そこで、重さ10㎏の鎖を結んだ全長8mの網を使い、
鎖を引きずる音で砂に潜むハンターを驚かして捕らえることに。
マハゼを狙うハンターの正体は、
城島「イシガニですね」
高級食材の上海蟹の仲間で、濃厚な出汁と甘みのある身が美味しく、
昔から味噌汁や塩茹でにされて食べられてきた。
そのハサミは、日本で2番目に挟む力が強い。
ちなみに1位は、かつてDASH海岸でスタッフを襲ったノコギリガザミ。
さらに、イシガニがハンターと言われる所以は、ハサミ以外にも。
木村さん「一番後ろの脚がヒレになっているでしょ?」
遊泳脚と呼ばれるオール状の脚を使って、餌を求めて泳いだり、
砂を掘って潜り、待ち伏せして、狩りをする。
そんなハンターのイシガニだが、網にかかったものの中に、
中身をえぐられ、ハサミをもがれているものが…。
達也「襲われた?」
そのイシガニを襲った犯人について、木村さんに思い当たることが…
木村さん「これ、この間みんなが見たやつじゃ?」
それは、12月下旬の事。
夜8時にスタッフがDASH海岸で何かの姿を発見した。
しかし、その正体が分からなかったため、急きょ網を。
犯人はこいつなのか?スタッフが目撃した辺りに
定置網を2つ仕掛け捕獲を試みた。
3週間後…
城島「ウマズラハギみたいな感じ」
木村さん「ソウシハギですね」
大きくなれば最大1mにもなる、カワハギの仲間。
藻に擬態し、敵から姿を欺く事から「藻姿剥(ソウシハギ)」という名がついた。
歯が鋭く尖っており、硬いカニや貝をバリバリと食べてしまう。
つまり、DASH海岸のイシガニを襲ったのもこのソウシハギと推測される。
木村さん「冬に横浜で見られるっていうのが信じられない」
本来、ソウシハギは、沖縄などの暖かい海に生息する魚で、
黒潮に乗ってやって来たと思われるが、水温10℃以下で死ぬといわれており、
ソウシハギが生きているという事は、東京湾の水温が高いということ。
見た目は、美味しいカワハギにも似ているが…
達也「ソウシハギは、美味しいんですか?」
木村さん「猛毒です」
海に暮らす生き物の中でもっとも強い毒(パリトキシン)を持ち、
その内臓には、青酸カリの7万倍もの毒が。
しかし、沖縄県では専門の知識を持つ料理人の手で、
刺身や天ぷらにしても食べられる。
木村さん「毒のある魚って美味しい」
高級魚トラフグや、和歌山で食べられているアイゴなど、
専門の技術で処理をすれば、美味しい猛毒魚はたくさん。中でも東京湾には、
木村さん「毒のある魚で美味いヤツがいる」
そいつは“大鬼"と呼ばれる1匹1万円以上の超高級魚だという。
向かったのは東京湾の入り口の千葉県館山市。
今回お世話になるのは、人呼んで"大鬼ハンター"の高橋さん。
高橋さん「一匹も釣れないで帰る事もしょっちゅうある」
大鬼は、釣り人の中で最も難易度が高いと言われる獲物の一つ。
達也「獲れるかなぁ?」
到着したのは、大鬼ハンターの間では“鬼ヶ島"と呼ばれるポイント。
海底は、おとぎ話“桃太郎“に出てくるようなごつごつとした岩場で。
その岩陰で大鬼はじっと餌を待ち続けているという。
そんな大鬼を、おびき出すのに使うのがサバ。
切れ目を入れた部分が、潮を受けユラユラと
動くことで小魚に見えるのだという。
釣りのポイントは、エサを弱った小魚に見せること。
これまでTOKIOの捕まえてきた魚は、活きの良い餌程食らいついてきたが、
大鬼は警戒心が特に強く、確実に仕留められる弱った魚でないと
食らいつかないという。
すると、すぐに木村さんの竿に反応が!
上がったのは、ヨリトフグ。
ゼラチン質を多く含む伸縮自在の皮はプルプルで、美味しいという。
続けて、城島の竿に当たりが!
高橋さん「大鬼だよ!これが!」
大鬼の正体は、その面構えが、まるで鬼のように
厳つい事からその名がついた、オニカサゴ。
20㎝程を「鬼」と呼び、さらに美味しいと
言われるのが、40㎝以上の"大鬼"。
成長速度が非常に遅く、大鬼サイズになるには、20年以上!
背びれや胸びれなど、身体中に鋭い毒針があるため、扱いは慎重に。
刺されれば、数時間のたうち回り、呼吸困難に陥ることも。
その後、達也の竿にもかかり、この日は合計6匹!
では、冬が旬の高級危険生物を!
達也「いただきましょうよ!」

高橋さんの奥さんの眞澄さんに教えて頂き、大鬼の調理開始!
まずは、毒針をハサミで切り落とし、身を三枚おろしに。
城島「身に弾力がある!」
フグのように身に弾力があるので、皮を火で炙って
薄づくりにし、 盛り付ければ「大鬼の炙り」の完成!
城島「すごい上品!美味しいですね!」
達也「弾力ありますね!皮がうまい!」

続けては、胃袋と肝、ブロッコリー、パプリカをオリーブオイルで炒め、
風味づけにバターを加えて、「大鬼ワタのバターソテー」。
達也「ホルモンのような、でも柔らかい!」
城島「全然クセがない!」
そして、頭と骨、ヒレからとった"鬼出汁"に、
館山名産の菜花や身を入れた「大鬼鍋」。
城島「鬼出汁、いい味出てる!こんな出汁初めてや!」
達也「美味しい!」
締めは、大鬼の旨味がたっぷりと沁み出た出汁を使った雑炊。
達也「こりゃ美味い!」
城島「ひっくり返りそうな美味しさ!」
東京湾に潜む猛毒“大鬼"の美味しさを十分に堪能したTOKIOであった。
達也「リーダー、いつもの締めを。"鬼"でいきますか」
城島「…そのフリ、まさに"鬼"ですな」
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