2017年12月3日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

山の木々が色づき始めた頃、実りを求めて森の中へ。
城島「アケビ結構生ってるやん」
秋の間・数日間のみの天然のフルーツ。
元々野生の植物だが、山形では十数年前から栽培も行われている。
大きい物で一つ400円の高級品。
それが無人島では採り放題。
しかし、つる性のため実の生る場所は毎年変わる。
4年前は、太いアキニレの木に、開きかけの食べごろがいくつも。
足腰の弱り始めたアラフィフ2人でも、ジャンプすれば届く所に。
翌年は、トタンの屋根に食べごろが。
それが今年は、幹が細い高さ3mのトベラの木の上に。
すると、今年40になった、身長181cmのこの男が。
松岡「上にあるもの採るとき、おれ覚醒するのよね」
不安定な枝を物ともせず、よじ登っては実を次々と。
達也「この数すごいよ。食べきれない」
城島「保存出来たらええね」
松岡「イチジクだったら、干しイチジクとかあるけど」
つまり、保存させるため、果物を乾燥させたドライフルーツ。
古代エジプトで戦の携帯食として作られたのが始まり。
水分が飛ぶことで、ビタミン・ミネラルなどが凝縮。
栄養価の高さから、最近は美容食として注目を集めている。
しかし、水分が多く、乾燥が難しいフルーツは不向きと言われる。
城島「試しに(ドライフルーツ)やってみる?」
そして、井戸の脇には別の実が。
赤い実にぶら下がる様に緑の実。
達也「これ食えるヤツと食えないヤツがあったはず」
赤と緑、どちらかが毒なのだが、
城島「赤いのが美味しそうやね」
松岡「オクラみたいにネバネバしてるけど、超美味い」
試食の結果、どうやら赤い実はイケそう。
確かに、5年前に達也と長瀬が見つけていた。
生け垣などに使われるイヌマキの木。
赤いのは茎が膨んで食べられるようになった部分。
緑は種で毒がある。
鳥などが赤い方を食べる事で、緑の種が地面に落ちるのだが、
食べられてしまうと芽が出ない、毒をもって防いでいる。
その熟した実が生っているのは、井戸の上。
そこで、枝を揺らして、実を振り落とす。
松岡「熟れてるやつは落ちるんだよ」
乾燥させたら美味そうなのは他にも。
松岡「すごいよ!この数にはビビるね」
城島「何や今年、あんなに生んの?」
というのも、毎年秋になると、実を付ける柿の木は、
この島に1本だけで、いつもせいぜい30個程。
しかし今年は、枝一杯に100個程。
こんな風に柿には周期的に大豊作の年がやってくるのだが、
松岡「あれ先輩(シブがき隊)?」
というのも、柿の実は毎年生るのだが、渋い柿に当たることも。
そこで、前回、舟屋の軒先に吊るし、干し柿に。
甘さを引き出す為に2ヶ月待ったのだが、
城島「あんまり甘くないな…」
干し過ぎたせいか無味無臭。
そこで、今回は新たな加工法で美味しく。
しかし、一気に取れる枝は地上5m。
こんな時は、脚立で2m上り、3mのヤスで挟んでねじり取る…と!
重い実を支える強い枝、折ろうとヤスで強くひねると、柿が弾け飛び、
きれいな放物線を描きながら加速し、DASH島の最高責任者、
つまり1番偉い人、齋藤チーフディレクターに直撃!
齋藤「(渋柿)硬い…」
松岡「お前らはカニだ」
猿蟹合戦を彷彿とさせる光景。
確かに落ちてきた柿は、ビリヤード球のように重く硬く感じた。
ドライフルーツにはこんな熟れる前の柿が向いている。
そして、舟屋に戻る途中、ドライフルーツにうってつけの実を、さらに見つけた。
松岡「小さいブドウみたいなの生ってるよ」
浜の日当りの良い場所に自生していた、開拓6年目にして、初めて見る実。
確かに、実の形に表面の質感もブドウに良く似てる。
しかも、両側の切れ込みが特徴的な葉もそっくりだが、
松岡「(実を味見して)甘酸っぱい。グレープだね」
調べてみると、ブドウの仲間エビヅル。
一般的に売られているブドウは海外原産だが、エビヅルは日本の固有種。
古くから甘酸っぱい味で愛され、古事記にも記されている。
ブドウに比べ鉄分などが豊富で最近注目を集めている。
まさに旬のコイツも収穫し、様々な採れたてを舟屋へ。
松岡「輪切りに切られてるヤツ知ってる?」
干し柿は皮をむいて2ヶ月ほど乾燥させたのだが、一方、
ドライフルーツはカットし、短い時間で乾燥させることで甘みを凝縮する。
それを、番線と漂着物のパイプで作った干し台に乗せる。
物によって乾き方に差はあるが、目安は3週間程度。
さらに、倉庫跡で見つけた防護ネットを掛ければ、
美味くなる果実を鳥や虫から守れるはず。
直射日光が避けられて、雨風の当たらない舟屋の一階に。
秋晴れの乾いた風にさらせば、
達也「かなりドライになったね」
ヤマブドウは3週間で、8割の乾燥具合。
渋かった柿は小さくなり、色が濃くなったところもちらほら。
赤いイヌマキの実は、黒く縮んで網から落ち、
純白だったアケビは、食欲の失せる色に。
まずはイヌマキから。
乾燥前は、サクランボのような甘酸っぱさ、レーズンのような仕上がりだが、
長瀬「青臭さというか、渋みと苦みが残ってる」
松岡「これはドライフルーツに向いてない」
調べてみると、イヌマキは松の仲間。
ヤニの成分を含むため、乾燥する間にそれが雑味になったか。
続いて、開拓6年目にして初めて目にしたブドウ。
甘酸っぱかった実は、若干しおれた程度の乾燥だが、
長瀬「果汁めっちゃ美味い」
調べてみると、ツル付きで収穫したためか、
ツルの水分を吸収し果汁が残ったと考えられる。
その結果、ドライフルーツのはずがドライジュースに。
松岡「(果汁が)何かには使えるかもしれない」
そして、見た目は最悪なアケビ。
ババロアのように瑞々しく、柔らかな舌触りだったが、
松岡「カビ生えちゃってるね」
長瀬「水分がキツ過ぎるのかな?」
その通り、アケビが多く含む糖分と水分は、カビの大好物。
3日目には色が変わり、そのまま乾燥し硬く茶色くなってしまった。
そして、毎年食うに食えずに困っていた柿、渋さは抜けたか?
長瀬「灰汁(アク)がすごい!」
恐らくスライスした事で殆どの部分は乾燥したが、
皮と実の間は乾燥せず、渋みが残ったと考えられる。
つまり、ドライフルーツとしては、
松岡「全体的にダメだったな」
一方、浜では何やら漂着物探し。
というのも、この夏、日本列島を襲った台風18号。
最大風速40m、4mもの波がDASH島にも打ち付けた。
台風一過はいつも、浜に大量の漂着物が。
開拓に使えそうな物を探すのには、うってつけ。
すると、見つけたのは、何やら船の一部。
太一「これ、和舟の横に付けたら使えそうじゃない?」
それは、開拓を支える相棒の帆船。
5年前の初上陸以来、海での食料調達に、海上の運搬でも活躍。
材木だけでなく、時には200kgの石臼も。
様々な使い方をしてきたが、手漕ぎでは作業がはかどらず、
トタンの帆を取り付けて動力に。
しかし、これは立てた途端に、風と自重で倒壊。
そこで、材料を布に変えて軽量化。
だがこれも、その軽さが災いし、風に流され制御不能に。
その反省を生かして、進路を決める舵を装着。
城島「コントロールが効いてる!」
これで、舟の向きを自由に変えられる。
ならばと、沖へと出るため、転覆を防ぐウキを付け、いざ大海原へ乗り出した。
しかし、重く、粘りのない足場丸太の帆では限界だった。
太一「やばい!風で帆が折れる!」
そこで、今回は、もっと軽くて粘りのある素材を。
見つけたのは、長さ9m、重さ約40㎏の筒の棒。
先端にはロープでつながれた金属の輪が。
達也「これはヨットのマストじゃない?」
それは、帆船の帆を張るため柱のことで、長いマストほど、
大きな帆を支えることができる。
太一「これこそ俺たちの舟のマストにしたらいいんじゃない?」
しかし、長くなるほど、素材には粘りと強さが求められる。
達也「これ木より軽いよ、FRPだから」
それは、ガラスの繊維などで強化したプラスチック。
鉄の1/4の重さでありながら、強度はその1.5倍。
船だけでなく、ロケットや飛行機にも使われている。
DASH島では、まだ作れない素材。となれば、
太一「もっと海賊感出したいね」
そう言って見つけたのは、無骨な形をした流木。
太一「こういうのを和舟の頭に付けてさ」
つまり、船首像のように。
古代ギリシャ・ローマ時代、安全祈願に神々の像を船に付けたのが始まりで、
世界中に広まり、ヒトや動物にも形を変えていった。
日本でも江戸時代、三代将軍・徳川家光が軍艦に竜の船首像を。
現在は、その形さまざま、富と名誉の象徴でもある。
と、流木に太一のハットを被せてみると、
太一「いいね!骸骨っぽく見えてかっこいい」
確かに、海賊船には骸骨の船首像も実在した。
黒ひげは力を誇示して舟を威嚇、萎縮したところを襲った。
すると、すぐ横に海賊感たっぷりの酒瓶が。
太一「きっと海賊が落としたんだよ!」
慎重にコルクを開け、中に残った液体を嗅いでみると、
達也「(酒の香り)全然生きてる!」
太一「出港の時にみんなで飲む?」
達也「出航の時に、これ(船に叩きつけて)カーンてやれば?」
それは、進水式の一幕。
赤ワインを生け贄の血に見立て、船に叩き付けて神に捧げ、
航海の無事を祈ったのが始まり。
開拓の船から、海賊の船への改造が始まった。
まずは、マストを付け替えるが、
太一「帆をあんまり上に付けるとバランス崩す」
帆を着ける位置が高い程、風の力を受ける場所が重心から離れ、
てこの原理で転覆しやすい。
太一「(帆の位置を)ちょっと下に降ろそう」
さらに、風が強くなったときには、帆を畳める仕様に。
FRPで強度が増し、粘り強く。
これで、風を目一杯受けて進める。
そして、大きな改造が、もうひとつ。
流れ着いた船首像に、漂着物で魂を。
試しに、黒い植木鉢を被せてみると、
松岡「男爵ディーノじゃないですか!」
松岡世代にはおなじみ、昭和の格闘マンガ「魁!!男塾」に登場する
男爵ディーノは、マジックと融合した武術の使い手。
松岡「(麦わら帽子を手にし)ルフィじゃなくていい?」
週刊少年ジャンプに連載中、海賊マンガ「ワンピース」の主人公。
麦わら帽子がトレードマークで、通称「麦わらのルフィ」。
松岡「かわいくなっちゃいますかね」
結局、男爵ディーノの船首像に。
舳先(へさき)の下に貼付くように設置する船首像だが、
装飾に見えるはみ出した部分を、船体と重ねて固定している。
そこで、装飾のない男爵ディーノには、代わりとなる台を。
足場丸太を交差するように固定し、船の側面ではなく上の面に。
そこに、男爵ディーノを挟み込むように固定する。
太一「かっこいいね。それくらいがいい角度」
見栄えに関わる、大事な調整。
そして、角度が決まったら、そのまま固定しつつ、
丸太と船首像に鎹(かすがい)を打ち込む。
太一「いいね!イメージ通り」
そこにトレードマークの、シルクハット。
そして、片目に漂着物のピンポン玉を、もう片目には、
流れ着いたサンダルの革で眼帯。
最後に流れ着いた海藻で毛髪を施せば、
太一「かっこいい!幽霊船だ」
あとは、動力になる9mの帆を立てれば、
太一「伝説の海賊になれるぜ!おれら!」
では、これに乗って、目指すはDASH島の遥か沖の隣島まで!
今回は、守り神がついている。
しかも、推進力が格段に上がるはず…が、
太一「あれ?風どっちに吹いてる?」
というのも、初めて帆をかけた時は、風を受け、
漕がなくとも見る見る進んでいったのだが、今回はその風が全くない。
実はDASH島の港跡は入り江のため、向きによっては、風が全く入ってこない。
そのおかげで、舟屋が守られてはいるのだが、
太一「じゃあ帆を畳んで(港の出口まで)漕ぐか」
前回の出港は、港を出た所で、この日と同じ北からの風を受け、一気に沖へ。
しかし、風は神頼み。
帆を目いっぱい開ききったものの、
太一「ぜんぜん風吹いてないね…」
そこで、日を改めると、航海には絶好の風が。
男爵ディーノと共に2度目の船出。
今度こそ、新たな帆に風をはらみ、DASH島の遥か沖へ…しかし、
太一「これはやばい!危ない!」
今度は荒波に呑まれ…一体どうなる!?
↑ページTOPへ