2018年7月29日 放送内容DASH ご当地PR課 ~和歌山県 流しそうめん~

今回のPRスポットは、和歌山県和歌山市。
日本100名城の一つである「和歌山城」や「紀州梅」、「和歌山らーめん」。
そして、パンダの飼育数日本一の動物園「アドベンチャーワールド」など、
魅力あふれるスポットがたくさん!
しかし、近年、観光客は伸びやんでいる。
そこで、和歌山市は、ある世界的な観光地に似ている場所があると、PRを始めた。
それは、イタリアが誇る世界遺産の町「アマルフィ」。
その世界屈指の観光地の美しい絶景が、和歌山市駅から車で20分の所に。
長瀬「あそこかな?和風アマルフィっぽいけど」
城島「あれっぽいね」
城島と長瀬を出迎えてくれたのは、和歌山市役所の観光国際部部長の沼丸さんと、
市役所の皆さん。
沼丸さん「日本のアマルフィ、雑賀崎へようこそ」
長瀬「あ、やっぱりあそこなんですね」
元々、雑賀埼一帯の和歌浦地区は、紀州屈指の漁師町だった。
昭和25年「新日本観光地百選」に選ばれ、近畿地方屈指の新婚旅行のスポットに。
しかし、昭和60年頃、温泉ブームが到来すると源泉がなかった雑賀崎は、
徐々に衰退。
現在では、30軒近くあった旅館も半分に減り、人口も半分以下に…。
そこで、かつての賑わいを取り戻そうと、市の観光協会の皆さんで考えたのが、
「日本のアマルフィ」と、謳ったツアー。だが、応募者が全く集まらない。
この坂の町の素晴らしさを伝える方法、市役所の方々から要望が…。それは、
4年前には広島県尾道市で、2年前は徳島県三好市で行った、巨大流しそうめん!
どちらもSNSで話題となり、観光客も増加!
尾道市は、翌年、日本遺産にも認定された!そんな効果を期待し、今回も!
流しそうめんで和製アマルフィ、雑賀崎の素晴らしさを伝えたい!
早速、コースを作るために視察へ。
長瀬「すごい、迷路だ」
町は、車が通れないほどの狭い道が続き、迷路状になっているのが特徴。
これは、町を守るために考えた、先人たちの知恵。
谷間の斜面に住宅街があるため、海からの風が集まって強風が吹く。
道を細く、迷路状にする事で、風を分散させ、町の中まで吹き込ませない。
さらに、漁師町ならではの工夫も。
長瀬「洗い場がある」
それは、魚を捌く用の流し台。
沼丸さん「こういうシンクがどこの家にもある」
さらに、奥に進めば、そうめんを流すにはうってつけの階段が続く。
さらにその上には、
城島「港が一望できる。こういう景色の中にそうめんが下るのはいいですね」
実は雑賀崎は、斜面に立つどの家も、ほぼオーシャンビュー。
その理由も漁師町ならでは。漁を終えた船が、帰って来るのを
よく見えるようにするため。
その上、日当たり良好。風もよく通り抜けるため、洗濯物も、よく乾く。
視察してみると、確かに、世界遺産イタリア・アマルフィに、似てなくもない。
そんな雑賀崎の斜面を活かし、町全体を、全長約1㎞の流しそうめんのコースに!
スタート地点となるのは、60年間、漁師の船を導いてきた、雑賀崎灯台。
長瀬「ここですね、スタート地点。眺めがいいねえ!」
コースに使う竹は、和歌山市内で増えすぎたもの。
手伝ってくれたのは、
子ども達に田植えや稲刈りなどを通し、田園の素晴らしさを伝える、
和歌山「山東まちづくり会」の皆さん。出っ張りが残れば、水が流れないばかりか、
そうめんがひっかかってしまう。そこで1本1本、丁寧に竹の節を削り取っていく。
用意した竹の数、およそ400本。これを、土台の上に乗せていくが、早くも問題が。
長瀬「ここカーブする時、コースアウトする可能性があるので、
穴を空けて落としていった方が確実かもしれないですね」
14年前、福島DASH村では、カーブを曲がり切れず、麺が飛び出してしまった。
その対処法は、4年前の尾道でも実践済み。
急カーブの所に穴を空ける事で、そうめんが落ち、勢いがついても飛び出さない。
とはいえ、少しでも穴の位置がズレれば、そうめんは落下し、そこで終わり。
そんな絶妙なコース作りに協力してくれるのは、和歌山市中心部を結ぶ大動脈、
「奥和歌大橋」や漁港の防波堤など町のライフラインを数々手がけてきた、
建設会社「東組」の皆さん。
そんなプロたちを、流しそうめん歴14年のTOKIOがリードしながら、
微調整を繰り返して、コースを繋げていく。
灯台を抜けた先のコースづくりは、住民の皆さんの手を借りて。
灯台周辺を散歩するのが日課の浜田さん、寺井さんなどが、
歩きなれた坂道へ、竹をはわせていく。
長瀬「ありがとうございます。完成ですね、ここはね」
そして、スタートから250m地点。城島が作業しているこの場所は、
斜面に立ち並ぶ住宅地の中でも、最も高いエリアにある屋上。
そこは、海が一望でき、雑賀崎の中でも、
一番アマルフィ感がある景色が見える場所。
何としてもこの景色を見せて、和製アマルフィ・雑賀崎をPRしたい。
しかし、この景色を見せるためには、坂道を降りてきたそうめんを、
一度、屋上に上げなければ。
そこで、城島はDASH島で作った昇降機を参考にエレベーターシステムを考案。
とは言え、TOKIOも職人さんも初めてのエレベーターシステム。
城島「うまくいけばいいが、どうなるか?」
そして、その先の屋上では、長瀬が、空飛ぶそうめんのワイヤー装置に取り掛かる。
ワイヤーを繋げるのは、70m先の家。
そのカラクリに応用できると、長瀬が目につけたのは
和歌山で盛んな、イカ釣りに使われる仕掛け・ヤエン。
この道45年の地元漁師の寺井さんにヤエンをお借りしてカラクリを作成。
そうめんを運ぶため、ヤエンにぶら下げたのは、
地元名物、和歌山ラーメンのテイクアウトの時に使われる発泡スチロールのどんぶり。
そうめんがどんぶりに入ると、重さでストッパーの磁石が外れ、
70mのワイヤーをそうめんが滑降する仕組み。
長瀬「まさに、雑賀崎じゃなきゃ出来ない、流しそうめんですね」
そして、500m地点、市役所から欲張りな注文が…。
城島が呼ばれたのは、高台に建つ1軒屋。政策調整部の池田さんによると、
雑賀崎は空家が増えているという。
町で増えている空き家を流しそうめんのコースに使って、
まだまだ人が住めることもPRしたいという。
そこで築55年、昭和の香りが漂う、1LDKのオーシャンビューの家の中をコースに!
しかし、ここにそうめんを通すとなると、その先は、落差5m。
そこで考えたのが、空き家の窓から飛び出したそうめんが、
2度宙を舞い着地する、ジャンプ台。
とはいえ、竹の幅はわずか10㎝で、しかも、風が通り抜ける高台。
もし風に煽られコースアウトしたらそこで終わり!果たして!?
そして、スタートから800m地点。
長瀬「だいぶ港の方まで来たんだけど…」
ここまでは傾斜が続いているが、ここから先は、ほぼ平坦な道。
年配の方々にとっては、歩きやすいが、そうめんは流れない。
そこで、地元の皆さんの力をお借りして作り上げたのは、水車。
水車を手掛けたのは、ソーラーカーなど、新たなエネルギーの研究・開発などを
行なっている国立和歌山大学ソーラーカープロジェクトの学生の皆さん。
本場のアマルフィでは、その昔、豊富な水源を活かし、「水車」をエネルギー源と
していた。それをヒントに、普段は太陽の力を利用している学生さんたちが、
今回は、水の力をエネルギーに変えて、そうめんを3m引き上げることで、
再び傾斜を復活させる。
一方、城島は、大きな問題に突き当たっていた…。
城島「水が足らなくなるかもな…」
これまでも、水の量が少なくてそうめんが止まってしまうことがあった。
そこで、コース沿いに住む住民の皆さんにご協力を仰ぎ、水をお借りすることに。
そして、スタートから970m。そうめんは坂の町を出て雑賀崎漁港へ。
長瀬「ここゴール?」
今回のゴールは、現在70人の漁師を束ねる雑賀崎漁協組合長の濱田さんの
相棒、55年間連れ添ってきた漁船「浜丸」の上。
が、船は波風で揺れるため、直接、竹を渡したとしても、
その揺れで竹が外れてしまう可能性も…。
そこで、東組のアイディアでカラクリを考案。
他の装置同様、そうめんが通過すると、ストッパーが外れ、カラクリが作動。
ゴムパチンコの要領で、竹筒が発射され、そうめんが宙を舞う。
これを御年71歳の漁協組合長の濱田さんがキャッチして成功となる。
最後の受け手、濱田さんの練習も兼ねて、アヒル隊長を使ってテスト!
長瀬「いきましょうか!」
ちょっと飛びすぎ、組合長も手を伸ばしたものの届かず、キャッチ失敗。
とは言え、そうめんなら、空気抵抗を受けて、もう少しふわっと飛び、
なんとかキャッチできるはず!
こうして、延べ130人以上の皆さんの力を借りながら、和製アマルフィの斜面と
名物を生かした、全長1㎞におよぶコースが完成!
各難所を抜け、流れるそうめんとともに、町の素晴らしさ、
伝えきることができるか?
今回使うそうめんは、和歌山名産・紀州梅が練りこまれた、ピンク色。
少々固めに茹で、流れている時ばらけないよう、糸で結んである。
スタート地点で使用する水は、雑賀崎に生まれて66年、
地元のPRになるならと、谷口さんから頂いた。
長瀬「じゃあいきます!」
いよいよ、スタート!
早速、最初の難所である、螺旋階段。
竹に開けた穴と下の角度が少しでもずれていたら、コースアウトしてしまう。
城島「落ちた!」
長瀬「順調じゃないですか!素晴らしい!」
順調にスタート。
そして、灯台の下の110m続く、ストレートもそのまま順調に進んでいく。
ここは、雑賀崎イチのお散歩コース。
傾斜もゆるやかで、歩きやすいだけでなく、観光客に楽しんでもらうため、
地元の人たちが育てた「カンナ」や、100朶のアジサイが。
城島「そうめんと散歩できるっていいね」
その先に待っていたのは、雑賀崎名物のPRブース。
住民の方から頂いたのは、「灰干しさんま」。
開いたさんまに、新聞紙と薄い布をかぶせ、その上から火山灰をかけ、
5時間かけてゆっくり乾燥させる雑賀崎の伝統食。
長瀬「美味しい!」
食べている間にそうめんは住宅街を走り続けて、続いての難所へ。
それは、町の景色を見せるため、家の屋上へとあげるエレベーター装置。
そうめんが通過するとストッパーが外れ、ハサミが糸をカット。
そうめんが入った竹筒が浮上する。
城島「行った行った!スゴイ!」
見事成功!そうめんは、6m駆け上り、屋上へ!
だが、間髪入れず、そうめんを70m空飛ばすカラクリへ。
長瀬「きたきた!わー入った!」
竹筒のそうめんが、どんぶりに入り、その勢いで、ストッパーの磁石が外れ、
見事、和製アマルフィの景色をバックに、宙を舞ったそうめん!
しかし、最後は、斜面の竹に落ちて滑り落ちる計算だったが、
着地の際に張り付いてしまった上に、落ちたとしても下に水が流れていない
トラブルが…。でも、
長瀬「水があれば、落ちる!水お願いします!」
そこで、少し水をかけて滑りやすくして、そうめんを先に進める。
長瀬「次は家の中に入ったはずだ」
ここから先は、和製アマルフィ、住宅密集エリア。
そうめんが入っていったのは、雑賀崎で増加中の空き家物件。
築45年はちょっと古いが、全て和室で、癒し効果のある、い草の香りが漂うお家。
しかも、2階の窓からは、海が一望できる。
そして、空き家を抜けそうめんはお隣の漁師一家の寺井さんの家へ。
寺井さん一家に応援されながら、寺井家を抜けたそうめんは、さらに先へ!
スタートから20分。そうめんは、水を吸って、1.5倍ほどに膨張。
伸びきってしまえば、そうめんは粉々になってしまう。
まだコースの中間地点の500m地点。
このままゴールまで、たどり着くことができるか!?
続いては、見晴らしもいい、高台エリア。ここにも、難所が…。
築55年、昭和の香りが漂う40平米の1LDK。
キッチンの広さも十分で、日当たり良好。風も入ってくる。
その窓からの落差5mを2段階の大ジャンプ!
城島「行った行った!」
ジャンプ台をクリアし、次は、雑賀崎のメインストリート。
といっても、道幅は1mちょっと。この道幅だからこそ、
歩くだけで町中の人と触れ合えるのも雑賀崎の魅力。
だが、ここからは歩きやすいが、そうめんにはつらい、ゆるやかな傾斜。
そんな狭く平坦な道を進むため、一旦高く上げ、傾斜を稼ぐ装置が。
それは、本場・アマルフィのかつての水車をイメージした水車の仕掛け!
これで、そうめんを上げて、3m分、高さをかせぐ!
見事、そうめん通過とともに、装置が作動。
水をエネルギーに変えて、水車が回り、そうめんは3m上へ!
長瀬「大成功!」
さらに、この先にも、名物を生かしたカラクリが。
そこは、戦国時代から400年以上、雑賀崎の人々を見守り続けてきた「極楽寺」。
日々、朝5時半を知らせる大きな鐘を、流れるそうめんの力で鳴らす仕組みだが…
城島「きたきたきた…大成功!」
見事、キレイな鐘の音が響き渡った。
続けては、これも地元名物の竹にろうそくを入れて灯す「竹燈夜」。
毎年10月、和歌山城を照らすイルミネーション。
ここを抜ければ、ゴールまであと150m。
城島「この先は港」
ゴールの港は、もう目の前。
竹橙夜を抜けると、地元で愛される名物「洋しょく」が。
小麦をベースにネギやちくわなどトッピングして焼いた、
戦前からある雑賀崎のローカルフード。
城島「むちゃくちゃ美味しい!」
そして、ついに港へと到着!ゴールまであと60m。
しかし、ここには最大の不安要素が…。
ゴムパチンコの力で飛んだそうめんをキャッチする濱田漁協組合長。
この道55年、70人の漁師たちを束ねるその手腕。発揮できるか?
長瀬「きたきたきたー」
ゴールまであと40m。
しかし、ゴムパチンコにたどり着く前にそうめんが止まりそう…。
実は港は、全く傾斜がなく、流しそうめんには不向きな場所。
そこで、かつて、ここ雑賀崎を拠点に、戦国最強と謳われた鉄砲集団「雑賀衆」を
今に伝える、「孫一の会」の皆さんが、火縄銃を水鉄砲に持ち替え、
そうめんを撃つ!
地元のヒーローたちと、TOKIOも加わり、20人がかりでゴールを目指す。
10分かかって、進んだのは30m。
そうめんは、その水圧でちぎれ、水をたっぷり吸って、一層重くなってしまった。
ゴールまで、あと15m。町の声援がそうめんを後押し。
ここでキャッチに失敗すれば、全長1㎞を下ってきたその全てが水の泡。
膨張したそうめんを、濱田組合長は、見事、キャッチできるか?
ゴムパチンコにたどり着いたが、そうめんの勢いが弱く、
まさかの、装置が作動せず…。
すかさず長瀬が水鉄砲の水で、強引に装置を作動し、発射!
勢いよく飛び出したそうめんは、組合長の頭上へ!
飛び過ぎたと思いきや、組合長が、ザルを伸ばしてブロックし、弾き返す!
宙を舞い、地面に落ちそうになるのを、市役所の沼丸さんのアシストで、
そうめんは、見事ザルの中に!
長瀬「やったー!」
城島「ナイスキャッチ!」
雑賀崎の美しい町並みを旅した、そうめんの味は?
濱田組合長「美味しい!」
城島「PR、うまくいったでしょうか?」
沼丸さん「バッチリです!」
これから、夏休み本番。坂の景色だけでなく、近くには海水浴場。
そして、夏が旬の魚介もたくさんのとれたて直売・はた売りも開催。
皆さま、和製アマルフィ・雑賀崎に、ぜひ!
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