船から空に向かって伸びる、長い棒。
このポールはマストを張るために立てられているが、
そのマストは船にとって意外と重要な役割を果している部分。
マストがあれば、船は自然に風と平行に向いてくれる。
しかし、マストが無かったら、船が横風にあおられて、横揺れがひどくなり、
漁どころではない。
ひどい状態になると、転覆してしまう恐れも・・・
また、まっすぐ進んでいるつもりでも、風に流されてしまうこともある。

修理前

修理後

しかも、船舶法上、「マスト灯」という、
夜間でも安全に走るためのランプをつける事が義務付けられている。
そのためにもマストは必要なのだ。
船体とは違って、使用する材料は木材。
まっすぐに伸びる木で、軽く、丈夫なものであればいいが、
一体どんな材質が適しているのだろうか?



舵修理
 

近くの砂浜に打ち上げられていた流木。
直径20cm、長さ4mという絶好の木材。
果たしてつれたか丸の一部に生まれ変わるのだろうか?

 

木材の周りを削って整形。きれいな木目が出てきた。
しかし、このまま船に取り付けても、時間がたつと、徐々に曲がってしまう。
そのため、しばらく乾燥が必要。

乾燥させること数日。
しっかり乾かされた木材はペンキを塗られ、マストらしくなった。

 

天高く伸びるつれたか丸のポール。
マストにかかれた船名が誇らしい。