山の必需品〜鉈(ナタ)

割る、削るといった働きをする、厚みのある鉄片を刃とし、
短い木柄をつけた工具。
草や木の枝などを、一発で切るときに使う。
明雄さんや金光さんはDASH村に来る際、必ず持ってくる道具で、
畑でのいんげんの支柱、きのこ採りの際の杖、
そして炭窯づくりと様々な場面で重宝される、山仕事には欠かせないものだ。

炭づくりにおいては枝を切ったり、細かい敷き木を切ったりするのに活躍。
また、炭ができてからも焚き付けに使う枝木を得るために使っている。
ナタを使い続けて60年以上という金光さんよると、
そのコツは「思いっ切りの良さ」だというが、一発でスパッと切るには
かなりの習熟が必要。

ナタには、鋭く尖っている刃の部分が片方にしかない「片刃」と、
両方に刃がついている「両刃」の2種類がある。
一般的に、草や木の枝を切るときは片刃を使うが、
竹を切るのと割るのと両方に使えるナタが両刃で西日本に多い。
これは、日本の気候風土に関係しており、
雨が多く竹が繁殖しやすかった西日本では、
ナタも両刃を持っている方が活用しやすかったようだ。
 

片刃
両刃



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