出張DASH村

埼玉県秩父郡小鹿野町

  • 埼玉県の北西部に位置し、約1000年以上前の平安時代に編纂された「和名抄」に記されている「巨香郷(こかのごう)」が小鹿野の始まりとされている。
  • 日本百名山の両神山や日本の滝百選の丸神の滝、平成の名水百選の毘沙門水、日本の地質百選のようばけなどを有する自然豊かな地域。
  • 役者から裏方まで全て住人が行う地芝居『小鹿野歌舞伎』がある。

お世話になった方

黒澤忠弘さん(52歳)

以前は地元で会社員として働いていたが、子供が就職をしたことをきっかけにきゅうり栽培を始めた。師匠の元で修行をした後に独立し、今では品評会で埼玉県知事賞を受賞するほどのきゅうり栽培のカリスマ的存在。

林美早紀さん(22歳)

実家は秩父市内のきゅうり農家だが、もともと農家になる気は無かった。しかし2014年に大雪による雪害を受けた時に農業の道へ進むことを決め、農業大学校を卒業後に黒澤さんの元で2年修業。今年の7月から黒澤さんの元を卒業し、実家で栽培を始める予定。

林若代さん(58歳)

美早紀さんのお母さん。きゅうりの他にナスやトマトの栽培などもしている。

黒澤さん・美早紀さんの秩父きゅうり

太さが均一で真っ直ぐ

根から吸い上げられる養分や水分が先端まで十分に行き渡っていると、太さが均一でまっすぐなきゅうりに育つ。
養分や水分に偏りが出てしまうと曲がったり、先端が細くなったりしてしまう。

ミネラルたっぷりの綺麗な水で育つ

秩父盆地を囲む山々は、1億年もの昔海底だった場所が隆起してできたもの。
その海底にはサンゴや貝殻の死骸を含んだ土が溜まっており、海底プレートの移動により
地上に押し出されて山となった。その山に降った雨が海のミネラルを吸収し、地上に湧き水となり吹き出す。この湧き水を水源にきゅうりが育つ。

大豆丸ごとを肥料に使う。

一般的に肥料に使用するのは豆腐や豆乳を作る時に大豆を絞って残る
大豆カスを使用することが多いが、黒澤さん達は大豆丸ごとを一度煮てから畑に撒く。
そうすることでより多くの栄養を土の中の微生物が作り出すため、きゅうりに養分が行き渡る。

収穫・選別

秩父きゅうりは一般的なきゅうりよりも選抜基準が厳しく、A品の重さの基準である100~135gを1gでも外れるだけでC品になってしまう。
C品はA品の半額ほど。
黒澤さんと美早紀さんはそれらを瞬時に判断し、一日7000本もの収穫をする。
その他、曲がりが1cm以上あったり、葉っぱなどで擦れた傷が少しでもあったりするとA品として出荷することはできないため、選別作業の時にB品やC品になってしまう。
そうした厳しい基準を設けていることで市場からは高い評価を得て、市場では高い値で取引されている。

調理

きゅうりナムルの石焼ビビンバ

【きゅうりナムル】

  1. きゅうりを千切りにし、塩で揉んで10分ほど置いて水分を出す。
  2. 水気を絞ったら醤油、ニンニク、ごま油、白ゴマで和える。

【石焼ビビンバ】

  1. 器に油を塗って10分ほど温める。
  2. 器に押し付けるようにご飯を入れ、強火で7分焼く。
  3. 焼ける音がしてきたらご飯の上にもやしナムル、そぼろ、キムチ、きゅうりナムルをたっぷりと載せる。
  4. 最後に卵黄を真ん中に乗せたら完成。

肉巻きフライ

  1. きゅうりとまな板の間に割り箸を置き、火が通りやすくなるように細かく切り込みを入れてジャバラに切る。
  2. 三等分にしたきゅうりを塩・コショウで味付けた豚肉で巻く。
  3. 小麦粉、卵、パン粉で衣を付け、160℃の油でじっくりと揚げる。
  4. 斜めに切って盛り付けたら完成。

きゅうりのチンジャオロース風

  1. きゅうりを太めの千切りにする。
  2. 醤油、ニンニク、生姜で下味を付けた牛肉と、ネギをフライパンで炒める。
  3. 肉に火が通ったらきゅうりを入れてしんなりさせ、オイスターソースと酒で味付けして完成。