2005年8月7日(日)/30分枠
ヒロシマ・グラウンド・ゼロ CGでよみがえる8月6日
   制作=広島テレビ放送

平和記念資料館を見学する田邊さんの孫娘
原爆炸裂の瞬間、破壊された町…。被爆60年を迎える広島でCGによる町並みの復元が行われている。田邊雅昭さん(67)の自宅は、産業奨励館(現原爆ドーム)の東隣。田邊少年は疎開先で命拾いしたが、両親と弟を失った。深い悲しみと米国への憎しみ。ある日、田邊さんは原爆ドームを背に無邪気にピースをする修学旅行生を目にする。その姿に被爆の実相が風化したと痛感、町並み再現を思い立った。元住人からの聞き取り調査。しかし被爆者にとっては当時を思い出すとても辛い作業だった。


 2005年8月14日(日)/55分枠
あの夏…御巣鷹山 日航機墜落 それぞれの20年 
   制作=日本テレビ

体育館に並ぶ犠牲者の棺
1985年8月12日羽田を飛び立ったJAL123便が突如、操縦不能に陥りダッチロールを繰り返す。離陸から56分後、御巣鷹山の尾根に墜落。乗員、乗客520人が死亡した。航空機の単独事故として史上最悪の惨事となった「日航機墜落事故」から20年。今も犠牲者への思いを募らせる遺族。彼らに寄り添う様に、見守り続けてきた上野村の人々。自らを加害者と呼び、御巣鷹へ寡黙に足を運ぶ日航の社員…。事故をきっかけに生まれた出逢いと絆がある。20年の重みとその意味を一年がかりで探った。

ナレーター:槇 大輔


 2005年8月21日(日)/30分枠
郵便兵と絵手紙 孫娘が語り継ぐ祖父の戦争
   制作=中京テレビ

後藤一味さんが戦地から妻へあてた絵手紙
60年前ビルマで戦死した後藤一味さん。軍事郵便物の集配や給料の送金業務等を行う「郵便兵」だった。猛爆をくぐりぬけ前線に重要書簡を届けることもあった。孫娘・ピアニストの石塚まみさん(39)は、祖母や母に送られてきた祖父の絵手紙に幼い頃から惹かれてきた。「おじいちゃんは100通もの絵手紙にどんな思いを託していたんだろう…」まみさんは今年、祖父の足跡をたどる旅に出た。そこで知る戦争の現実、祖父の思い。祖父が戦死したと思われる場所にも立った。孫娘が語り継ぐ戦争。

ナレーター:山本耕史


 2005年8月28日(日)/30分枠
喰いものにされたキヨシさん  誤認逮捕・ヤミの構図
   制作=日本テレビ

キヨシさんと福祉コーディネーター関口清美さん。鳩とたわむれる。
道に置いてあるものを「拾った」と持ち帰るキヨシさん(54)。「触法知的障害者」だ。去年、キヨシさんは強盗犯として逮捕、起訴された。しかし真犯人が現れ釈放。自白は誘導されたのか?名前以外書けないキヨシさんが、地名を書き説明したという供述調書もある。キヨシさんの過去をたどると、家族に見捨てられ閉鎖病棟に入れられたり、暴力団風の男に障害年金を騙しとられたりの連続で、福祉ケアの不足がキヨシさんを生んだともいえる。誤認逮捕以来、キヨシさんを担当する障害者地域生活コーディネーター・関口清美さん(45)の目を通し、触法知的障害者の問題を考える。

ナレーター:中里雅子