|
|
|
|
|
<北澤 欧州 レポート #2>
2005.11.21
■ 2度目の欧州取材!欧州王者リバプールFC まさか欧州取材レポートをもう一度書くとは思っていませんでした。しかも、僕が前回取材に行ったチームとは違うチームのレポートになろうとは・・・。 前回4月に地球一クラブの欧州担当として、私が取材に行ったのはイタリアの強豪ACミラン。あの時はACミランがヨーロッパチャンピオンズリーグの準決勝まで順当に勝ちあがっており、僕も含めて誰もが決勝もその勢いで勝ってヨーロッパチャンピオンになると思っていました。決勝戦、その前半を終えるまでは・・・。 今回、取材に行ったのはそのACミランに後半3点のビハインドを奇跡的に逆転し、ヨーロッパチャンピオンになったイングランドの名門リバプールFC。その原動力となったのは若くしてキャプテンを務める、「世界最高のセンターMF」スティーブン・ジェラード(25歳)。僕は彼のプレーを一目みるためにイングランドへ向かいました。
■ 伝説のストライカー、イアン・ラッシュとの25年ぶりの再会僕がサッカーの母国・イングランドに降り立ったのは、10月1日。ちょうどイングランド・プレミアリーグ「リバプールFCvsチェルシー」の一戦が行われる前日。ヨーロッパ王者・リバプールとイングランド王者・チェルシーの試合は世界のどのリーグを見回しても今一番面白い黄金カードかもしれません。期待で高鳴る胸を押さえながら、僕はまず「ある伝説の選手」を訪ねました。リバプールの全盛期にクラブ歴代最多となる346ゴールを挙げ、ヨーロッパチャンピオンとして1984年にトヨタカップで来日したイアン・ラッシュ選手。25年前、国立のスタンドから生で観戦していた僕の目にイアンのプレーは鮮明に焼きつきました。だから今回の「25年ぶりの再会」はホント嬉しかったなー!
今もリバプールOBとしてチームの試合は欠かさず見ているというイアンはジェラードをどう見ているのだろう。「ジェラードの地球一」のプレーは何なのかを彼に尋ねました。「ジェラードのペナルティ・エリア外からのインサイドシュートはまるでパスのように正確で強烈なんだよ。彼はキャプテンとしてチームを牽引しているし、完璧なプレーヤーだね。」 イアンが自分の後継者を少し誇らしげに語っている姿が印象的でした。それにしても、伝説のストライカーをして「最高のプレーヤー」と言わしめたジェラード。早く生で見たい! ■ 感激!ジェラードのスーパーゴール!
チェルシーとの試合当日―――試合直前、スポーツニュース用のレポートでスタジアムに隣接するパブに行ったら、もう大変!熱狂的なサポーターがキックオフ前からヒートアップ。初対面の僕も輪の中に引き釣り込み、応援歌を大合唱。レッズサポーターの熱狂度はすごいとの話は聞いていましたが、ホント地球一のサポーターですよ。 そして、いよいよアンフィールドへ。 まず驚いたのが、スタッフと僕の席がなんと一番前。少し手を伸ばせば、そこはもうピッチ。芝が触れます。イングランドは他のヨーロッパの国と違って、フェンスがない。 元選手だったことも忘れて興奮してしまいました。試合は、一番序盤はプレミア連覇を目指し、今季も勢いのあるチェルシーのペース。前半27分にチェルシーに先制を許しますが、やはり「あの男」が決めてくれました。前半36分、コーナーキックから流れてきたボールを逆サイドに走りこんでいたジェラードがゴール隅に豪快にゴール!あのイアンも絶賛していた、インサイドキックから放たれる正確無比で強烈なシュート。
僕が見ていた席からは、ジェラードがシュートした瞬間のボールが破裂するかのような音、そして針の穴を通すようなゴールへの正確な軌道がはっきりと認識できました!この日、チェルシーの調子がよく、試合には大敗してしまったのですが、逆にそういう時でさえも一瞬のチャンスをものにしたジェラードの凄さが僕には逆に際立って見えました。 やはりジェラードの凄さはホンモノでした! ■ この興奮が12月、日本で再び・・・ ジェラードは来年のドイツW杯でも間違いなく注目の選手になりますし、イングランド国内でも、ベッカムからイングランド代表のキャプテンを将来的に引き継ぐと噂されるような存在です。そんなプレーヤーが日本にくるなんてワクワクしませんか? 今回の取材で僕が一番残念だったのは、ジェラード本人にインタビューができなかったこと。 やはりあのインサイドキックの秘密とか、彼のもつキャプテンシーについて本人にいろいろ聞いてみたいですね。その楽しみは12月にとっておこう・・・。
----- 北澤 豪 -----
| |