2011年11月8日放送

見た目の美味しさにこだわる人がいます。長尾文美(ふみよし)さん。
食品サンプルを作る職人です。彼が作るサンプルは、
和食・洋食・中華からデザートまで全てオーダーメイド。
美味しそうに見えるのはもちろん、その店ならではのメニューを形にしていきます。

「初めてのお店は特に注意しなきゃいけないですね。イメージの問題ですから。
肉が一切れ多いとか、足らないとか、高さとか、ボリューム感ですね。
(イメージが違うと)注意はされましたね。」

製作は店がオープンするまでの限られた時間だけ「もっとリアルに」、
「より美味しそうに」というお客さんのイメージを形にできず、
あきらめそうになった事もありました。
そんな時、彼を奮い立たせた言葉。それが…

「為せば成る」

「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」

上杉鷹山

『為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり』
これは米沢藩主・上杉鷹山(うえすぎようざん)の言葉。

「一生懸命やればなんとかなるだろうと。お客さんのためにっていう部分では、
必死でしたね」

ひとつひとつ丁寧に、要望に応えていく技術。それがもたらすお客さんの満足。
そして、得られる信頼。見た目の美味しさへのこだわりは、これからも続きます。