2012年2月28日放送

伝統の技で、人形づくりに全身全霊を傾ける人がいます。
江戸木目込(きめこみ)人形師 有松陽寿(ありまつようじゅ)さん。
木目込人形とは、木の切れ目に生地を挟み込んで作る伝統的な人形のこと。
有松さんは、ひな人形や五月人形といった飾り人形を一体一体、手作業で作ります。
丁寧につくられた人形は、買った人にも気持ちが伝わります。

「お子さんのために初節句のお祝いで、一生のお守りで買うわけですから、
一個一個気持を込めて作るっていう…」

慈しみをもって人形を作る有松さんが、大切にしている言葉。それは…

「『一期一会』って言葉を大事にしています。それは、人形と人の出会いも、
一期一会があるっていうことで」

「一期一会」

(山上宗二のことばから生まれた四字熟語)

「一生に一度だけ会う」あるいは、「一生で一度だけあること」という意味。

「一期一会」。これは、茶人・千利休の弟子  山上宗二(やまのうえ・そうじ)の
ことばから生まれた四字熟語。
『一生に一度だけ会う』あるいは、『一生で一度だけあること』という意味。
初節句のお祝いは、一生に一度きり。

「末永く、お子様の幸せと健康を願って、
飾っていただければと思って。」

今日も、その手に思いを込めて人形に魂を吹きこみます。