2012年7月24日放送

まちはずれの小さなお店で、世界に二つとない鞄を作る職人がいます。
鞄職人 小林悟さん。
彼が作るのは白い鞄。
あえて汚れが目立つ『白』にこだわるのは一緒に歳を重ねてほしいから・・・。

「白いものは汚れやすいのが弱み。それを愛でるというか強みにできないかなと。」

独学で始めたかばん作り、一つ一つ手作業で丹念に仕上げていきます。
試行錯誤の末に辿り着いたのは真っ白なエイジングバッグ。

「人のシワと一緒で歳取ってシワがあっても美しいじゃないですが。」

あるがままに…。彼の思いを表す言葉。それは…

『さびは句の色なり』

自然と古びていくことにこそ美しさがあるという松尾芭蕉の言葉。

「完成された形を目指して商品にするのではなくて
しばらく使って頂いて完成というか。」

今日もまた一つ一つ手作り…