2013年1月15日放送

答の無い答えを 華の世界に探す…
華道家・平間 磨理夫(ひらままりお)さん。
そこにあるだけでも美しい花や緑…、
その秘めるチカラを引き出して、もっと美しく見せる!
それが 仕事です。

「普通であれば見過ごしてしまうような花なんですけど、
器に収めてあげると、実はとってもいい表情を見せてくれる面白さがあります」

求めるているのは、華で人の心を動かすこと。
しかし…

「手をとめるべきかどうかの時、
手を出してやりすぎになってしまうのか、それとも、もう少し手を入れることで、
良くなる可能性にかけるのか、その間際の部分が葛藤です」

花をいけるのに自問自答の毎日…
そんな平間さんに、自分を信じるチカラをくれる言葉。それは…

「「稽古は強かれ情識はなかれ」という言葉が、心の中に留めておきたいなと思います」

「稽古は強かれ 情識はなかれとなり」

うぬぼれず常に精進することが大事という
能役者・世阿弥(ぜあみ)の言葉です。

「自分の中でこだわってしまったりとか慢心とかという部分。そういうものがあると
花の良さが引き出せなくなっちゃうと思うんです。いつかは、僕の花を見た人、全員が
その場に立ちつくしてしまうような花、そしていつまでも、心の中に残る花をいけてみたいと思っています」

新たな命を吹き込まれた花が、人々の心に語りかけます。