2015年7月21日放送

暑い夏には欠かせない…
天然ウナギの漁師 田邊陽三さん。
静岡県浜松市の佐鳴湖(さなるこ)。
朝6時 、田邊さんは天然ウナギの漁に出ます。

「朝、エサを食べて寝に入るもんだから、そこを狙う。」

環境の変化で激減している天然ウナギ…
捕らえるのに必要なのは、漁師としての経験です。

「手を入れてみて、水の温かいところにウナギはいるね。川から流れて入ってくる水は冷たい。そういう所にはウナギはいないね。」

かつて水質の低下が叫ばれた『佐鳴湖』
田邊さんらが中心となり、水質の改善に取り組みました。
それは、子どもたちに、「自然の豊かさ」を伝えるため…

「佐鳴湖のウナギなんか銭を出して買って食べたいとは思わん、て言われると悔しいね。まず子供たちから味を覚えてくれれば、必ず何かで広まっていきますよ。」

そんな田邊さんが共感した言葉、それは…

『死滅しないものとは何か。自然であり、美である』

詩人、武者小路実篤の言葉です。

「ウナギの漁は自然相手のことです。底の環境とか水質だとか、そういうものが良くならないとやっぱりウナギもよけい寄り付かない。佐鳴湖の天然ウナギを1人でも多くの人たちに食べて頂きたいっていうのが、最大の生きがいです。」