2015年11月3日放送

白塗りの顔がクルッと回ると…、キツネに変身!

手妻師 藤山大樹(たいじゅ)さん。

日本の「マジック」の起源とも言われている、「手妻(てづま)」
藤山さんは江戸時代に流行した この古典芸能の若き「伝承者」。
当時と変わらぬ巧みな技を、今に伝えています。

「手妻にはただ不思議を強調するのではなくて、
不思議のさらに次の段階として、何か語るものがあったりします。
例えば“七変化”一匹のキツネが化けてお客さんを楽しんでいるんだよというストーリーをそこに付け加える事によって手妻らしさというものを出しています。」

大学時代は「マジックサークル」に所属し
卒業すると、直ぐにこの世界へ・・・
しかし、教えられる事は
日本舞踊や太鼓などの稽古事ばかりでした。

「素養というのが1番大事で、
舞台に出てきた時に着物を着ていて不自然じゃないとか
“この人は和の人なんだ”というのが当たり前に見える事が大事だと。
習い事が一気に増えて、ちょっと大変だったかな…と。」

手妻を産んだ先人の技を伝えるため
長い修行に耐えた藤山さんが、自らを戒める言葉、それは…

『創造は難しく、模倣は容易い』

(探検家)コロンブスの言葉です

「手妻をやる上で、“これ昔っからあるんじゃないかな?”という風に思われたいんです。で、そこに伝統芸能の良さ、日本の良さというのが伝えられるようなことができたらいいなと」