2015年12月1日放送

心地よく響く「餅つき」の 音…。

臼作りの職人、佐野富喜江さん。

今では数えるほどしかいない臼職人。女性は珍しい存在です。

「昔の行事が見直されてきているのか、(5年位前からは)子供と一緒に
お餅つきがしたいっていう若いご夫婦とか、修理もすごい増えてきています。」

11年前、臼の美しさに惹かれ、地元の職人に弟子入り。

「女性がやりたいっていうことで、本当にやる気があるのかなっていうことを
試してた所もあるのかもしれないですけど、
最初1年間位は『見て覚えろ』っていうことで立って見てました。」

6年前に独立。
今が臼造りの最盛期ですが、作れるのは1週間にひとつ…

「中を均等に丸みを帯びた形にすることが1番難しいですね。
お餅がつきにくいし、杵も当たって壊れやすかったり…。
気が付いたら50年経ってとか、ずっと続けてやっていきたいと思います。」

そんな佐野さんが共感した言葉。それは…

「たとえ小さな斧でも、数百度これを打てば、
堅い樫の木でも切り倒せる」

シェイクスピアの言葉です。

「年に1回でもいいので、家族みんなで(お餅を)ついてもらって、
代々使ってもらえると嬉しいですね。」