2016年4月26日放送

香川県三豊市詫間町粟島(かがわけんみとよしたくまちょうあわしま)
この郵便局に届くのは、忘れえぬ思い。

漂流郵便局 局長 中田勝久さん

亡くなった人などへの伝ええぬ想いを、専門に預かる郵便局。
3年前に開局しました。

「私が全部目を通して、受付印を押して、それで漂流私書箱に、投函してるんですけどね…」

これまでに届いた手紙は1万通以上。
1日に100通を超える想いが届くことも。

「亡くなったご主人に愚痴を言ったり、愛してるって言ったり、いろいろなことを…。日記帳に書くぐらいで、ご主人に手紙で訴えることは考えもしなかった。うちに返って来ずに、受け取ってもらえる。…出した方に届いたような気分になるらしいです。」

島の郵便局員として45年間務め上げ、
80歳でこの郵便局を始めました。

「気持ちに整理をつける。自分の想いをここに送っていただく、そういうシステムがいいなと思ったんです。」

そんな中田さんが大切にしている言葉、それは…

『悠久は物をなす ゆえんなり』

中国の古い書物の言葉です。

「コツコツと努力することが、成功する道である。来たお客さんのご希望に沿うように、これがずっと長く続いたらいいと思います。」