2016年11月8日放送

高知県土佐市。伝統の味を、ただ一軒守り続ける 土佐男児。
土佐節職人 竹内昌作(たけうち しょうさく)さん
200年前。船の上で忘れられた鰹節にカビがつき、
奇跡的に生まれたという「土佐節」。

「これは売り物にならない、だけどもったいないから洗って食べて見たら
カビの付けてないものよりずっと味が良かった」

偶然を必然に変える伝統の技は、徹底した手作業です。

「6ヶ月かけてじっくり作っていく。1つでも気は抜けない。」

薪で炊いた煙で燻される鰹は、じわじわとその旨味を内に蓄えます。
丁寧に「カビ付け」を行い、日に日に変わる温度と湿度を見極め
半年かけて作るのが、土佐節の命。
江戸時代から続くこの技も、ここが最後の一軒になりました。

「土佐節は消滅したと言われていた。自分がやれる間は(土佐節は)まだ健在です!」

そんな竹内さんが大切にしている言葉…

『待てば海路の日和あり』

「焦らず待てばチャンスは巡ってくる」という、ことわざです。

「自分の方向性を決めたらそれで生き残れるんじゃないですか。いつでもチャンスは降っていると思うから。」

伝統の土佐節が、秋の味覚を踊らせます。