2017年4月4日放送

水引職人、野々村義之さん。

ご祝儀袋などの帯紐に使われる水引。
全国生産量のおよそ7割を占める長野県飯田市。水引と呼ばれるその由来は…
「水が流れているように見えるからと聞いたことがあります。」

まず、水引用の和紙をひねり、一本のこよりにします。
海草と砕いた石を混ぜた糊をのせ、「扱く」作業を行い、ピンと固めていきます。
「糊を均等に水引の上にのせていくていうのが、扱いでる途中で
止まったりするとぼこぼこになる。」
糊の水分で太くなり、たるんだ水引は更に伸ばした後、染色されます。

この手間のかかる作業。今行っているのは、野々村さんただ一人。
「肌触りもいいですし、張りがあるとか、仕上がった時に手触りもいい。色具合も深みがあると思います。」
手作業にこだわる野々村さんが心におもう言葉。

「大切なのは どれだけたくさんのことをしたかではなくどれだけ心を込めたかです」

マザー・テレサの言葉です。

「手でやる作業は他ではやってないので、残していけるものならと思っています。
やっぱりお祝いごとに使われているものを見るとうれしいですね。」