2018年2月20日放送

山形絨毯(じゅうたん)を織る職人、飛塚 千代美さん。
皇居や歌舞伎座などに敷き詰められている艶やかな絨毯は
山形県山辺町にある小さな工場で作られています。
「手織りなので、模様と模様が混ざり合うキレイさがすごくて、別世界のように見える絨毯なんです。」
色彩豊かな絵柄は、2本の縦糸の間に、色を付けた横糸を1本1本編むように織り込んで描いていきます。
「横糸を通してから、その部分をたたき締めると、幅は1~2mm。1日の作業で7~8cmしか織れません。
もっと織れない時もあります。」
2m幅の絨毯を織るのに2か月以上かかります。
また、2人の職人が左右半分ずつ横糸を通すため、スピードと呼吸を合わせることが不可欠です。
「初めは遅かったですし、先輩たちの中に入ってスピードをあげる勉強をするんです。
そして、もまれて一丁前になっていくんです。」
今では数少ない、手織りの山形絨毯を守る職人、飛塚さんが共感する言葉。

「継体守文(けいたいしゅぶん)」

受け継いだことを守り、繋いでいくという意味の四字熟語

「年間数枚しか作れない時代になっています。だから私たちに技術を伝えてくれた先輩たちに応えて、いい絨毯、みんなが驚くような絨毯を作っていきたいなと思います。」