2018年4月10日放送

クリーニング店 店主 横倉 靖幸さん。
茨城県城里町。横倉さんの元には毎日たくさんのシミ抜きの依頼が届きます。
「年間にすると5000着くらいはシミ抜きをやっていますね。北海道から沖縄まで。海外からも来ますよ。」
その高い技術ゆえ、同業者も最後の頼りにするシミ抜きの駆け込み寺になっています。
「まず食べ物なのか、飲み物なのか、あるいは筆記用具のシミなのか五感を使って調べる。
それによって使う薬品をチョイスしていくんです。」
使う薬品は50種類以上。20年近く研究を重ね、選びぬいたシミ抜き剤です。
「シミっていうのは時間がたつと層になるんです。油の層があったり、たんぱく質の層があったり、そして一番下に変色部分がある。一枚ずつ丁寧にはがしていくことによって、ようやくシミが除去できます。」
ワイシャツについたコブシ大のワインじみで、わずか3分。これまで多くの大切な衣類を救ってきました。
「返却すると“これは形見の物だった”と言って、ぽろぽろ涙を流される方もいて
“やっていて良かった”って思える時ですよね。」
最後まで諦めない横倉さんが心に想う言葉、

「できると思えばできる。できないと思えばできない。これは揺るぎない絶対的な法則である」

スペインの画家 パブロ・ピカソの言葉です。

「まだ見ぬシミだったりという強敵も待ち構えていると思うんですけど、
“また着れる 捨てなくて良かった”って言ってもらえるようにしていきたいと思っています。」