2019年1月29日放送

山塩を作る、栗城光宏さん。
福島県の裏磐梯(うらばんだい)。
海から遠いこの集落では、あるもので塩を作ってきました。
「大塩裏磐梯温泉という、塩分を含んだ温泉を煮詰めて作っています。」
150ℓ入る釜の温泉を、5日ほどかけて少しずつ煮詰めて塩にします。
「煮詰めを段階的にして、温泉の成分を程よく残す。
成分を残しすぎると苦くなったり、取りすぎると塩辛くなったりする。」
その出来を決めるのは、最後の煮詰め作業の火加減です。
「塩分濃度27%、28%くらいから塩の結晶化が始まってくる。
お湯の温度によって結晶が変わってくる。
その後の調整というのは出来ないので、そこで全てが決まってしまう。」
難作業は他にも…。
温泉に含まれるカルシウムも結晶化するため、一つ一つ取り除きます。
「見分けが難しいんですけども、塩は光の反射があるけど、
カルシウムは光の反射がないので、その反射の具合で見分けています。」
10ℓから100gしか採れない山塩を作る栗城さんが心に思う言葉…

「他人のために尽くす人生こそ、価値ある人生だ。」

物理学者、アルベルト・アインシュタイン(1879-1955)の言葉です。

「何かの食材と繋がった時に、その食材の味わいを引きだす。
『あっおいしい食べ方見つけたな』という風に思ってもらえたらなって思います。」