2019年4月9日放送

ルートセッター 平松幸祐さん。
「ボルダリングはスポーツクライミングという複合競技の1種目です」
東京オリンピックで正式競技となるスポーツクライミング。
平松さんの仕事は、ボルダリングのコース作りをするルートセッター。
日本でわずか5人のみという国際資格を持ち、試合を組み立てます。
「難しい課題で誰も登れなかったり、もしくは簡単な課題で全員が登れて
順位がつかないというところもあるので、非常に難しいです」
元々選手だった平松さんであれば、比較的簡単に登れるように
手足をかけるホールドを設置したコース。
しかし、途中の小さなホールドを1つ外すだけで…。
「さっきまで足がここにあったんですけども
ホールドがなくなったので思いっきり体を伸ばしてガツンと登ることになる。
ダイナミックな動きというのは見ている側も楽しかったりしますし、
選手の力を引き出せたらいいな」
壁にドラマを作る平松さんが共感する言葉。それは…

「他人を信じることのもう一つの意味は、他人の可能性を信じることである。」

エーリッヒ・フロム(1900-1980)の言葉です。

「その人が真剣にコースに取り組んでいる姿を見るのは感動が生まれる。
結末というのは誰も予測できないので、
この仕事をする中の大きな魅力かなと思っています。」