2019年4月23日放送

特殊高所技術者、中塚江美子さん。
橋やダムなど、巨大建造物の安全点検を行うのが特殊高所技術者です。
「低いところは5mとかすぐそこが見える所から、上が見えない100mもあります。」
小さなハンマーでコンクリートをたたくその音で、損傷を見つけます。
「コンクリート自体が剥落したり浮いていないか、ポコポコという音で判断しますね。
下に車が走っている所なんかは、そこで落ちないように壊してしまいます。」
高さ50メートルの橋でも、体を預けるのはロープ一本。
風が一番の難敵です。
「風で体が安定しないという状態がすごく怖くて、
『これ以上はできません』ということは一度ありましたね。」
2年前、何も知らずにこの世界に飛込みました。
「120mの橋の時は、メッチャ怖かったですね。
出来なかったことが少しずつ出来ていく感覚、
大人になるとない、そういった所はすごくいいなと思っています。」
日常の安全を守る、数少ない女性技術者の中塚さんが心に思う言葉…

「足るを知る者は富み、強(つと)め行う者は志あり」

努力している者は、志があるという中国 春秋時代の思想家 老子の言葉です。

「利用している方々が安全に利用できるように、
点検をしっかりやっていきたいと思っています。」