2019年10月1日放送

マンホール蓋製造、藤田勝利さん。
全国の観光地などで色彩豊かな絵柄が話題の“ご当地マンホール”。
藤田さんは、塗料で色をつける部署のリーダーです。
「大体、1日700枚くらい作ります。みんなで色を入れるので。」
色付けはすべて手作業、一つ一つのくぼみに塗料を流し込みます。
「鉄蓋の表面を狙って入れています。多く入れすぎるとはみ出てしまう。
少なすぎるのもボヤけて見えにくい。
そこは経験ですね、一番ものを言うかな、というところ。」
この道35年のベテラン。他の人より2倍近いスピードで色を入れていきます。
「10分とか15分で塗料が固まるので、スピードアップですね。
でもムラができると、それは不良品です。」
そのため、数名のチームを組んで1枚の蓋を作ります。
さらに、固まる前にバーナーであぶって仕上げなければなりません。
「表面の泡を消すためです。滑らかにきれいになるように。
赤を入れて、赤が固まる前にイエローを入れる。
先に赤が固まってしまうと、もうあぶれないんですよ、焼けてしまうから。」
マンホールの蓋にチームワークで彩りを与える藤田さんが、共感する言葉…

「和衷協同」

心を同じくして仕事や作業にあたることを意味する四字熟語。

「北海道とか沖縄とか行くと、ちゃんとマンホールが見えるから、
『あっこれは俺が色付けしたんだ』って、そういう話で盛り上がります。」