2020年2月18日放送

組子職人、高島敬さん
飛鳥時代から続くといわれる木工技術“組子”。木で作られる美しい幾何学模様…
その技術は、富山県富山市で受け継がれています。
「クギとか金具は使わないで、いろんな文様を浮き出すのが組子。」
組子は“葉っぱ”と呼ばれる小さなパーツを組み合わせ様々な文様を生み出します。
それは繊細な作業…
「“組手(くで)”というんですけど、木片のオスとメスをつなぎ合わせていく。
角度とか厚みの決め方が重要。0.1mm誤差がありますと入らないんです。
ちょっとのことで、どうやっても入らなくなります。」
組子を作り続けて50年以上、その作品は、数多くの賞を受賞。
そんな今でも、若き日の師匠の教えを大切にしています。
「初めて作って持っていった時に、師匠に目の前で壊されて、
『こんなもんでお金もらえるか!』って言われた。あれがなかったら、
ダメな物でもこれでいいんだと思って今まで来ていたかもしれない」
教えを胸に“組子”を今に伝える高島さんが共感する言葉…

「人跡繁ければ山も窪む」

小さな積み重ねがやがて大きな成果となるという意味のことわざです

「どれだけやっても勉強です。
きれいなものに仕上げて、お客さんに喜んでいただく、それしかないですね。」