2020年10月13日放送

ポポー栽培、杉田広行さん。
神奈川県川崎市、住宅街にある農園で栽培されているのは、
幻のフルーツと言われるポポー。
「北米の原産で耐寒性が強い。でも味はバナナとマンゴーを
足して2で割ったような変わった果物ですね。」
約20年前から栽培を始めましたが、苦労の連続でした。
「表面がすごくデリケートなので、風でこすれると黒ずんで、そこだけ傷んでしまう。」
幻のフルーツと言われる所以(ゆえん)は、収穫の難しさにありました。
「完熟するときに最後のひと伸びで皮がちょっとツルっとするんですよ。
次の段階にいくと落ちるんですよ。見た目で気づいた時には、もう落ちてますから。
一瞬のおいしさ、そこを見極めて取る。だから全部触らないと取れないんです。」
手塩にかけたポポーを販売すると、思わぬ反響が。
「『あっポポーね』って、年配の方から言われて。『ポポー知ってるんですか?』って
思ったら、街路樹だったり、自宅のお庭にあったり、普通に食べてたからと。
『あの時の懐かしい実だな』と言って皆さん買いに来られる。」
ポポー栽培に情熱を燃やす杉田さんが、共感する言葉…

「業(ぎょう)の成ると成らざるとは、志の立つと立たざるとに在るのみ。」

幕末の思想家、吉田松陰(1830-1859)の言葉です。

「カスタードクリームみたいにトロトロになると、すごく甘くなる。
若い方にぜひ食べて頂きたいですね。」