2020年10月27日放送

尺八製管師、遠藤鈴匠さん。
日本人の心を打つ尺八の音色。遠藤さんは、老舗尺八店の4代目です。
「基本的な長さが一尺八寸。その真ん中の2文字を取って尺八。
今の尺八は、真ん中で切って継ぐように作っています。」
自然素材のみで作る伝統の製法を守り
唇を当てる歌口も、今では珍しい水牛の角を使用。
そして砥(と)の粉と漆を、秘伝の配合で混ぜたものを塗り、音を決めます。
「昔の尺八っていうのは、節を抜いただけだったんですけど、
それだとどうしても音程が合わなかったりする。中を測りながらつけて
それを削って、という繰り返しで、尺八らしい音色が出ていると思います。」
人間国宝、故・青木鈴翁さんに師事し、
演奏家でもある遠藤さんが共感する言葉。それは…

「熱中する心がなければ、この世に進歩はあり得ない。」

第28代アメリカ合衆国大統領 ウッドロー・ウィルソン(1856-1924)の言葉です。

「現代曲だと、昔だと吹けなかったような高い音とかも出したりするので、
改良したりとか、色んなジャンルに対応できる尺八が理想ですね。」