2021年1月19日放送

鋳物薪ストーブ製造、曽和靖夫さん。
厳しい冬の寒さに、優しい温もりをもたらす、薪ストーブ。
曽和さんは、珍しいものを材料に製作しています。
「古くなった工作機械の再利用。そういう方法で薪ストーブを作っています。
工作機械というのは、常に動いて熱が発生しますからね。
熱による膨張とかで機械の精度が変わらないものなんですよ。」
工作機械が熱に強い秘密は、金属を溶かして作る鋳物でできているため。
「鋳物というのは中に気泡がたくさん詰まっている素材なんです。
イコール蓄熱効果というのを発揮します。薪の消費が1/2から1/3に減る。
自分の社内に使ってない機械がありましたからね。
これで試してみようというのが、この薪ストーブの発想なんです。」
機械の中身を取り出し空洞にするのですが、これが至難の業。
「機械自体がねじれたりすることがないように、中にはかなり補強が入っています。
そういう補強を切断をしたり、それを取り除くのが大変な作業なんです。
どうしても取れなかったら、薪ストーブに使えない場合もあります。」
古いものに目を向け、この世に2つとない温もりを作る曽和さんが共感する言葉…

「世の中に新しい創造などない あるのはただ発見である」

スペインの建築家 アントニオ・ガウディ(1852-1926)の言葉です。

「火を使うというのは、人間だけなんですね。炎を楽しむという。
夏は、さみしいですね。もう10月後半になったら心がウキウキしてきます。」