2021年4月27日放送

駅弁販売 掛須保之さん
春の房総半島を走るローカル線“いすみ鉄道”。
その国吉駅で人気の駅弁が、いすみ市名産の真ダコを使った“たこめし”です。
「たこめしというのは、元々、このいすみ市の家庭料理のひとつなんです。
漁師さんがおにぎりにして、食べながら漁をする。
せっかくこんなおいしいものがあるんだったら、みなさんに食べてもらいたい
という事でお弁当を作ってみました。」
駅前で旅館を営む掛須さん。2014年、郷土の味を広めようと駅弁作りを始めました。
「うちのたこめしは、古くから伝わるしょう油味。
おかずも地元の料理を凝縮して詰め込んであります。
これは、我々ができるお客様へのおもてなしなんです。」
販売は昔ながらの立ち売り。車両のかぶり物で売り声も弾みます。
「いすみ鉄道はタイムマシンだと思っているんです。東京から来ていすみ鉄道に乗ったら
昭和の原風景がある。さらに“いすみ鉄道に乗ったら、変なおっちゃんが黄色いのを
かぶって弁当売ってたよ”と思い出のひとコマとしてどこかに残ってくれたら、
作ってる冥利に尽きますね。」
駅弁を通して、いすみ鉄道を盛り上げたい。そう考える掛須さんが共感する言葉…

「飛行機は追い風ではなく向かい風によって飛び立つのだ」

アメリカの自動車王、ヘンリー・フォード(1863-1947)の言葉です。

「たくさんのお客様に乗っていただいて、列車を残す。鉄道に元気をもたらす。
その中で、私たちは頑張っていきたいと思います。」