2021年6月15日放送

コッペパン専門店 紙田和代さん
大正元年に創業し、長年地域に愛されてきたコッペパン専門店「ハト屋」
紙田さんは、一度は閉店したこの店を、去年復活させました。
「3年前に先代のご主人が亡くなってしまって、ずっと閉じたままだったんですね。
すごく寂しいなって思って、私はまったくのお客さんだったんですけど
自分でやるしかないなと」
貯めていた老後資金を切り崩してお店を買取り自らの手で改修も行いました。
「看板は絶対残したいと思ったので、字が読めなくなって消えていたところは、
“もともとの色はこんなのだったかな”とか言いながら補修して」
しかし、パン作りの経験は無く、ゼロからのスタートでした。
「本当は、前のご主人のパンの味を再現したいと思っていたんですけど、
なかなか手掛かりがなくて、なるべく素朴な味を出すような。」
再現ができないからこそ、先代にも負けない古き良き味を…。
街の名物を守る紙田さんが共感する言葉、それは…

「敢為邁往(かんい まいおう)」

困難に屈することなく目的に向かって突き進むことを意味する四字熟語です。

「“コッペパンください”とか“焼き立てですよ”とか
そういうやりとりごと、ここの街の風景だと思うので、
皆さんに愛される店で、これからも続いていければいいかなと思っています。」