2021年6月22日放送

スイカマイスター 篠原 弘安さん
スイカの出荷が最盛期を迎えている千葉県富里市。
篠原さんは、日本でただ一人の「スイカマイスター」です。
「“シャリ感”が強くて皮の際まで甘いというのがこだわりです。」
甘くシャリっとした食感は、スイカが水分を限界まで溜め込んだ“完熟の証”。
しかし難しいのが、収穫のタイミング。
「完熟は見た目ではわからないです。
あまり大きすぎるとシャリ感がなくなっちゃう。若いと、酸味が抜けていない。」
完熟を見分ける秘密は、温度管理にありました。
「受粉から毎日の平均気温を足していって1050度になった時が完熟の目安です。
ハウスのビニールを開けたり閉めたりしています。昼間暑くなったり、急に雨が
降ってきたりするので、どこにも出かけられないです。“暑いよー”とか
“寒いよー”とかスイカの気持ちがわかるとうまいスイカができるようになります。」
スイカの生育を日々記録したノートは、8冊に。
「病気出してしまったとか、
その失敗を糧に来年は最高のスイカ作りたいという気持ちで、作っています。」
経験を元に精進を続ける篠原さんが大切にしている言葉・・・

「失敗は恐れるべきものではない。
以前やったときよりもはるかに豊富な知識で、
再び事を始めるべき好機なのだ。」

自動車王、フォード(1863-1947)の言葉です。

「私は41年スイカ作っていますが、まだまだです。
富里スイカが一番と言われるまで、死ぬまで勉強だと思っています。」