放送内容

2018年3月 6日 ON AIR

超好きだからガマンのアレルギー

大阪市に住む、長尾昂(たかし)さん。
彼は大学4年生の時、ずっとやりたかったあるアルバイトを始めた。


それは猫カフェ。
しかし彼にとんでもない問題がふりかかる。


猫が好きなのにアレルギーを発症


小学校の頃、彼は猫を飼っていた。
学校で辛い思いをした時など、いつも心の支えになってくれた猫。
それがきっかけで、超猫好きに!


だから、猫カフェは彼にとって天職。
ずっと猫と一緒にいられて超幸せな毎日を送れる...はずだった。


しばらくして、アルバイト中にくしゃみが止まらなくなってしまう。
風邪かとも思ったが...アルバイトの日には必ずくしゃみと鼻水が。


薄々本人も気づいていたが、信じたくなかった。
そう、なんと彼は、猫が超好きなのに猫アレルギーを発症してしまったのだ!


そもそも、猫アレルギーとは、猫の皮膚や抜け毛・フケ・唾液・尿などが、
人の体内に入り込むことにより発症する。
症状は、くしゃみや、鼻水、目のかゆみ、咳など、風邪や花粉症と似ていることが多い。


どう考えても猫アレルギーとしか考えられなかったが...彼は認めなかった!
店長から病院へ行くように勧められても軽い症状だからと言って拒んだ。


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大げさにすれば、猫の近くにいられなくなるかもしれない。
だから、病院なんて行きたくない。そう思っていた。


アレルギーがあるのに猫カフェに就職


半年後、なんと猫から離れられず、企業の内定を蹴って同じ猫カフェに就職した!


ほぼ毎日店に出る上・・・彼は店の上のフロアに住み込みも始めた。
その部屋は、店に出ない猫の休憩場所も兼ねていた。


さすがに寝る時は猫を別の場所に移し、毎日抜け毛やフケを掃除していたが、
24時間、猫が近くにいる生活。
そのうち、呼吸がしづらく、寝られない日も増えた。
ひどいときは白目と結膜の間に水分がたまる結膜浮腫ができることもあったという。


そしてさらに半年が経ったある朝。
気がつくと肺が押し潰されているような感覚になり、息ができなくなった。


咳も止まらなくなり、明らかに今までの症状と違っていた!
しかし、それでもまだ大ごとにしたくなかったので救急車は呼ばずに
自力で病院へ向かった!!


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徒歩3分の道を、結局30分もかかって何とか病院へ。
すぐに処置してもらい、楽になったが、医師によるともう少し遅かったら危なかったという。


猫から出たアレルギーの原因物質が人の体内に入ると気管支が過敏に反応し、急激に収縮。
すると、空気の通り道が狭くなり、喘息の発作を起こすことがある。
処置が遅れれば、命の危険もあった。


そして後日、血液検査の結果が。
ついに、猫アレルギーと診断されてしまった。
しかし彼は、驚くべき行動に出る!


ついに自分で猫カフェを開店!


それからおよそ2年半、仰天スタッフは長尾さんを訪ねた。


結局あの後、どんな生活をしているのか?
職場へ案内してもらうと...彼が今働いているのはなんと猫カフェ!!


40畳ほどの店内に合計13匹のネコ達。
なんとこの店、自分で開いた店だという!


およそ1年半前に開店したこの店は、全て一人で営業している。
もちろん猫アレルギーが治ったわけではない。


症状は日によるが、喘息の症状を抑える薬を毎日吸引し、
重症化することはほとんどないという。


当然、アレルギー対策もしている。
お客さんがいないときはマスクを付けたり、毎朝こまめな掃除を欠かさない。
なるべく多くの抜け毛を回収することが大事。


そして今回、2年半ぶりのアレルギー検査を受けてもらった。
検査の結果、猫アレルギーのレベルは6段階中の4だった。


相変わらず猫への反応が高いままだが、本人は上手くアレルギーを抑えながら
店を続けていきたいと語る。


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猫アレルギーの人は、医師と十分相談してカワイがってほしい。

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