放送内容

2018年6月26日 ON AIR

大自然のキレイなアレがキケン

暑い夏は海や、川、山など、自然を楽しむ機会が増える。
しかし!!夏ならではのイベントで子どもたちに、とんでもない事が起きた!


イベント参加者を襲った謎の腹痛


数年前の夏。
夏休みの子どもたちが川遊びや竹割りを体験する野外イベントが行われていた。


参加者は、小学生の子ども達とその家族。
このあたりでとれたスイカやかき氷、流しそうめんなどが振る舞われた。


楽しい一日だったが...翌朝。
イベントに参加していた子どもたちに、異変が。


それは激しい腹痛だった!!
さらにその親たちにも同じ症状が!!


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イベント参加者のうち、半数以上が病院に運び込まれる事態になった。
医師からの届け出を受けた保健所は、すぐさま患者を調べた。


すると、原因が判明する。
患者から検出されたのは、病原性大腸菌だった!!


腸管の粘膜細胞に強力に接着。
増殖して細胞を破壊して下痢を引き起こす
O124やO167など複数の菌が検出されたのだ。


そしてその感染源は誰もが想像出来ないものだった。
それは大自然ならではの...なんと...水!


実はイベント会場には、沢の水をひいた水道があったのだが、
子ども達が使うには不安があったため、万が一の危険を考えた主催者は
現地から4kmも山を登り、きれいな沢の水を汲みに行った。


沢の水は一般的に、自然の山で浄化された透き通った綺麗な水として認識され、
この沢の水も普段、地元の人の飲み水になっていた。


衛生面を考慮し、わざわざ汲みに行った水。
そしてその水で行った流しそうめん...それが原因だった!


湧き水に潜む病原性大腸菌


後に調査員が、その沢の水を汲みとって持ち帰り検査を行った。
すると、沢の水の中に同じ大腸菌が検出されたのだ。


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一般的に上流にから湧き出る沢の水は、冷たく美味しいイメージがあり
そのまま飲む人も少なくない。


しかしその一方で、沢の水は水質検査が行われていない場合が多い。
そのため、野生動物のフンなどが混じり、微生物などが繁殖しやすく
病原体に汚染される恐れがある。


沢の水で野菜や果物を冷やすことでも同様のリスクを伴う危険性があるという。


となると、ちょっとした疑問。日本の名水スポットのきれいな水は大丈夫なのか?


仰天スタッフは、連日多くの人が訪れている日本全国の名水スポットに向かった。
その水は、自然の中で湧き出てきた水。もちろん、消毒などの処理はされていない。


日本の名水百選のうちランダムに関東近郊6か所を選び検査。
すると6か所中、なんと2か所で大腸菌群が検出された!


それは普段、土の中や動物の腸内にいる、
シトロバクターとエンテロバクターという細菌。


これらが原因で食中毒になる危険性は低いが、
万が一のため、水汲み場には、「煮沸消毒してお飲み下さい」と注意書きがされている。


湧き水を飲むときは、一度、煮沸してから飲むことをお勧めします。

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