いよいよ山登りの5区。

区間新の相澤からトップでたすきを受けた東洋大・田中が、落ち着いた表情で3.6キロ地点の函嶺洞門前を通過。2位の東海大・西田も快走をみせ、ここまでで先頭との差を17秒縮める。この時点でトップとの差は2分31秒。先頭の田中と3位青山学院・竹石との差は3分30秒で、小田原中継所と変わらず。

6キロ地点、4位の駒澤大・伊東が竹石に追いつくと一気に逆転。竹石はついていくことができない。前回区間賞の法政大・青木も着々と順位を上げ、拓殖大・戸部を抜いて9位に浮上。

先頭の田中が箱根小涌園前を通過するころ、2位の西田はさらに50秒以上差を詰め1分43秒差まで迫る。一方、青山学院はさらに遅れ、國學院大・浦野にもかわされて5位に後退。竹石は表情こそ変わらないが、なかなかペースが上がらない。ここまで6人抜きをみせている6位の青木がすぐ後方まで迫ってきている。

16キロ地点、法政大・青木が青山学院・竹石を一気にかわし5位浮上。竹石はペースを上げられない。

逃げるトップの東洋大・田中は依然落ち着いた走りで下りを駆け抜ける。しかし、次第に小雪がちらつきだし気温が下がる中で田中の表情もやや歪んでくる。快走を続ける2位の東海大・西田はトップとの差を1分14秒まで縮めるも田中の背中をとらえることはできず、東洋大が2年連続7度目の往路優勝を果たした。5時間26分31秒は往路新記録となる。

2位に東海大、3位に2分44秒差で國學院大、総合5連覇を狙う青山学院は先頭から5分30秒遅れの6位となった。以下、7位・順天堂大、8位・拓殖大、9位・帝京大、10位・中央学院までがシード圏内となる。