北村弁護士の見解

これはどういうことかというとですね、まずもちろんお子さんの話を聞きます。
で、できれば、お友達の事情を知ってる人の話を聞きます。
僕はこのいじめ問題に一番大事なのはですね、
学校というのは、実はものすごく小さい社会なんだと。
そこで発想の転換をしてもらうのが一番大事だと思うんですよ、
そこに居続けることがその子にとって幸せかどうかということが一番大切。
そしたら、転校するとかあるいは自宅でしばらく学習する。
勉強なんかどうやったって出来ますから。
その間に弁護士が学校に対して、
「当分の間、問題が解決するまでは学校に行けないよ」とか、
あるいは「転校することにしました」という通知を出して、
まず学校にその解決を促す。
それでも解決できなければ、これは実際に転校すればいいと。
そうすることによってお子さんは、
「ああ、なんだ、他にはいくらでもいい社会があっていくらでもいい学校もあるんだ、
そこでは自分はのびのびと生きれるんだ」
ということを知ってもらうことが
一番その子にとっては大切だという風に思っているからです。

−北村弁護士の補足解説−
本当はこう言ったら怒られるかもしれないけど、親が一番努力しなければいけないです。
被害者とされる子の親が一番努力しないといけないと僕は思います。
自分がやっぱり、長男が中学1年の時に、夏休みの前にそういう状況にありまして。
体の大きい子から同じ部活の中でいじめられていると。
使いっ走りになって殴られているから学校に行きたくないということになったんですね。
その時に即、僕は学校に行きましてどういうふうに言ったかというと、
学校の教師に、
「今こんな状況にある。でも学校側がこの問題を簡単に解決できるとは思わない。
でも一応筋があるから先生にはお話ししました。
多分1週間経っても解決しないだろうから、1週間後に私は加害者の親に話をしに行きます。
一生懸命話をするけれどもそれでも解決しないと思うから、
その段階ではうちの子は転校させる」
ということを説明しに行ったんですね。
そしたら学校で大騒ぎになりまして。
自分が弁護士だからなのかはわかりません。
一生懸命動いてくれたんですね。
大変申し訳ないんだけど、僕は学校の先生にそんな能力があるとは思ってなかったんですよ。
絶対そんなこと出来る能力ないと思ってたんですね。
本当に申し訳ないけど。
でも、そう思ってはっきりそういうふうに説明したところ、
真剣に動いてくれましてあっという間に解決してですね。
3年間、本当にありがたい、素晴らしい教育を受けさせてもらったんですね。
そういう経験があるんで、
段階は様々ありますからどうしようもないケースも当然あるでしょうけど、
まずは親が一生懸命動いて子供を守ると。
そこからのスタートだと僕は思います。


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