日本テレビ放送網株式会社(本社:東京都港区 代表取締役 社長執行役員 石澤 顕、以下日本テレビ)は、(公財)放送文化基金にて、第49回放送文化基金賞を受賞致しました。放送技術部門では、昨年に続き3年連続かつ民放局として初めて2つのテーマが同時受賞しました。
 この賞は毎年、放送に関連する技術の研究・開発、あるいは放送現場での工夫・考案で効果を上げた技術により、顕著な業績を残した個人またはグループを対象に授与されるものです。
 日本テレビでは、今後も積極的な新技術の導入により、皆様へ魅力的なコンテンツをお届けできるよう更なる開発を進めてまいります。

■受賞テーマ:
AIモザイクソフト「BlurOn」(ブラーオン)の開発

 テレビ番組の映像において、個人情報保護・プライバシー保護の観点から通行人の顔などに「モザイク入れ」の編集が必要な場合がありますが、1分の映像へのモザイク入れで1時間以上かかることがあるなど、制作現場の大きな負担となっていました。その課題を解決するために日本テレビとNTTデータが共同開発したAIモザイクソフト「BlurOn」は画像認識AI技術によりモザイク入れ編集を自動化することで、作業時間を最大90%削減することに成功し、番組制作現場の働き方改革に貢献しています。
 BlurOnは日本テレビの番組はもちろんポスプロ(映像編集会社)にも導入され活用が進んでいるだけでなく、放送業界以外でも利用が進んでおり、ドライブレコーダーや監視カメラの映像を取り扱う業界などにおいても個人情報を保護した適切な映像活用を推進しています。

  

 

今回、主に以下の点が高い評価を受け、受賞に至りました。
・これまでのモザイク入れは手作業が基本で1番組に数十~百時間かかるものもあった。本装置は制作現場の要望をもとにNTTデータと共同で開発を行い、99%の高い検出精度でフェードイン/アウトに対する自動調整機能などの多様な事前設定機能などの使いよさも加えて、作業時間の大幅削減に成功した。
・日本テレビおよび外部のポスプロにおける働き方改革への貢献、放送以外の自動車業界、監視カメラなどでも活用されていることは高く評価できる。

●BlurOn 製品WEBサイト https://blur-on.com/

●BlurOnユーザーのコメント
「手作業と比較して段違いに処理速度が速い」
「もうBlurOn無しでのモザイク入れ作業は考えられない」
「編集作業が効率化されて早く仕事が終わるようになり助かっています」
「社会的にも個人情報保護の要望が高まっているので、こういうソフトは絶対に必要だと思います」

●受賞者のコメント
★起案/設計/運用 加藤大樹(社長室 新規事業部)

 「自分自身も10年以上番組編集に携わっていてモザイク入れ作業を効率化できないかとずっと悩んでいました。今回AIに強いNTTデータと映像制作に強い日本テレビが協業することでBlurOnを開発することができ導入した番組制作現場の作業が楽になったという話を聞くと、諦めずに取り組んでよかったなと嬉しく思います。最近では自動車業界など映像業界以外からも個人情報保護対応に困っているという相談が来ることも増えており、業界のボーダーを超えて社会全体のお役に立てればと思います。」

●共同開発:株式会社NTTデータ

■受賞テーマ:
制作系番組制作フローを効率化するDXツール『Alligator』の開発

 Alligatorとは、制作系の番組制作フローを改善するDXツールの総称です。従来、番組制作の工程ではデジタイズ(ファイル変換)や、アーカイブ素材の貸し出し手続きで発生する収録メディア運搬など、編集準備作業における煩雑さの解消が課題となっていました。
 Alligatorはクラウド上に構築した素材管理システムやSaaSの活用、社内システムとの連携により諸課題が改善され、現場の最前線でコンテンツ制作を行うクリエーターの業務効率化に貢献しています。
 昨年7月から本格的な運用を開始しており、2023年度末までに最大20番組程度の地上波レギュラー番組が順次参加を予定しています。

今回、主に以下の点が高い評価を受け、受賞に至りました。
・バラエティ番組等の制作系番組制作のフローをクラウド基盤の構築と高速光専用回線の導入によりDX化し、今まで本体および外部協力会社がバラバラに行っていた「ロケ後のデジタル変換、編集、素材管理など」を一元化、作業フローを大幅に改善した。
・多くの主要番組で活用され、協力会社からも大幅な勤務改善ができたとの感謝が寄せられており、働き方改革に貢献していることは高く評価できる。今後他社への適用も検討されており拡大にも期待。

●受賞者のコメント
★起案/開発 小池中(技術統括局 コンテンツ技術運用部)

 近年、番組制作の現場では業務改善へ向けた様々な取り組みが試みられてきました。本開発もその一つとして、番組制作フロー全体の中でもコンテンツが放送局に納品される前の段階である「ロケ・スタジオ収録・アーカイブ素材」といった、映像編集へ向けた準備作業が効率的に行えるようになりました。今後も、すべての番組制作フローをクラウド上で完結することを目標に「すべての人の働きやすさの実現」へ向けた検討を進めて参ります。

●共同開発:日本電気株式会社
●技術協力:東日本電信電話株式会社、オクルウェブ合同会社

~過去の放送文化基金賞【個人・グループ部門】 -放送技術- 受賞歴~
()内:受賞時の年度で記載しております

●第48回 AI業務支援システム「エイディ」の社内開発と運用
(2022度)

●第47回 放送同時配信を実現するクラウドプレイアウトシステムの開発
(2021年度)  (共同開発)株式会社PLAY

●第45回 テレビ局におけるアンドロイドアナウンサー「アオイエリカ」の開発と活用
(2019年度) アオイエリカプロジェクト

●第44回 ロードレース中継における画像認識技術を用いた制作支援~AIを用いたReal-time Indexing~
(2018年度) 画像認識AI検討チーム(共同開発 東芝、東芝デジタルソリューションズ)

●第41回 デジタル連絡無線音声改善技術の開発
(2015年度) 放送事業用連絡無線音声改善技術開発グループ

<以降省略>

以上
日本テレビ放送網株式会社 総務局広報部