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番組向上への取り組み

放送番組審議会

2014年6月番組審議会概要

第479回日本テレビ放送番組審議会は、6月12日に放送された『あのニュースで得する人損する人』に関しての合評を行いました。

『あのニュースで得する人損する人』は、旬のニュースという興味を持ちやすい題材を「得か、損か」とうシンプルな目線で伝えていく、情報バラエティー番組です。

A委員:
全体として、さらっと見られるバラエティーだった。後半のリゾート列車の特集も、鉄道に詳しいコメンテーターがいたら良かったという気がする。暗い話の後に明るい話という対比が面白かったし、得する話は見つけにくいと思うが、コントラストを強く出すことによって、面白さが出てくると思う。
B委員:
もっと突っ込んでほしいような、でも、そうすることによって失われる楽しさもあるので、作り手はバランスを重視しているのだろう。「得する人損する人」という番組タイトルと内容がシンクロしていなかった気がする。
C委員:
出演者の顔のところに文字を書いて、顔を隠してあり、映像としての意味をなしていないと思う。バラエティーとはいえ、それ以外の表現の仕方はないのかを考えてもらいたい。
D委員:
「離婚届け不受理申し出」に関して、情報を出しただけだったのが気になった。戸籍周りの危険さは、犯罪につながるかもしれないので、もう少し深く掘って欲しかった。
E委員:
スタジオの雰囲気がとても良い。ひな壇の5人のバランスが良かったと思う。ただし、離婚届け不受理のことに関しては、財産分与や慰謝料の問題などを、もっと知りたい人がいると思うので、物足りなかった。
F委員:
女性タレントのいじり方は非常に不快だった。また、「独身が孤独だ」という前提での話も、ある意味、価値観の押し付けで、見ていて嫌な感じがした。バラエティーで、人を不快にする形のネガティブな突っ込みをするのは、どうかと思う。
G委員:
タレントが私生活を切り売りしないと、芸能人が成り立たなくなっていることに、やりきれなさを感じた。テレビでどのくらい品位を保っていられるかということは大事なことだと思う。
H委員:
知らないこともあったし、役に立ったこともあったし、番組の作り方もスピードがあって退屈もせず見られたので、面白かった。気になったのは声に関してで、深刻な話に声が軽すぎて馴染まないので、もっと工夫すればよいと思った。
I委員:
タイトルに良い印象がない。もっと他のタイトルの付け方があったのではないかという気がした。離婚届け不受理申し出制度は、確かに見て得をする感じは持つが、それ以外のものについては、得もしなければ、損もしないということで、タイトルに合わない気がした。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

番組担当者
「顔を隠す手法については、基本的に顔を隠さない条件で出演の交渉をしているが、取材対象者側の要望でこのような手法を取るケースもあります。表現方法の議論は引き続き行っていくつもりです。また、女性出演者の取り上げ方に関して不快に思う方がいるという意見を参考に、今後は品格のある番組作りをしていきたいと思います。」